キャッチャー・イン・ザ・ライ の商品レビュー
多感な十代の頃に、ご多分に漏れず白水社uブックスにて野崎孝訳をずうっと昔に読んだのは覚えているけれど、その後手に取ることもなく。 村上春樹氏の訳がどういうものなのか、調味を持って読んでみたけれど、やっぱり印象が全然違うもんだなあ。
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当然ながら、小説と翻訳は別物。よって同じ村上春樹でも受ける印象が違うと感じた。でも何だか楽しそうな文体。村上春樹はこの作品が大好きなのだと思い知る。タイトルは知っていても、読んだことがないシリーズの一環として。こういうのが青春小説、ね。そこはピンと来なかった。(^◇^;)
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ホールデンのような状態、この本の中で使われる言葉を借りれば、「落下」している、もしくは「落下」したことがある状態の人なら、彼に対する共感とか反感をかなり生々しく抱くことができるんじゃないだろうか。 独善的でありながらやんちゃになりきれなかったり、一向にジェーンに電話かけられなか...
ホールデンのような状態、この本の中で使われる言葉を借りれば、「落下」している、もしくは「落下」したことがある状態の人なら、彼に対する共感とか反感をかなり生々しく抱くことができるんじゃないだろうか。 独善的でありながらやんちゃになりきれなかったり、一向にジェーンに電話かけられなかったり、彼の行動にはどこか滑稽さもある。この辺は読み手の年齢によって感じ方も違うのかもしれないけど。 英題のThe Catcher in the Ryeが「ライ麦畑でつかまえて」と訳されているところにこの物語の本質を感じて好き。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
めっちゃ読むの時間かかった〜 最初はじっくり読んでたけど、途中から「あ、これサクサク読み進めないと終わらないやつだ」と気づいて、さらーっと読んでいった。 でも結果的にホールデンがしゃべりまくるのを聞くような感覚で読めたのかもしれない。 読もうと思ったきっかけは、これの一つ前に文芸翻訳についての本を読んで、村上春樹が初めて翻訳した本だと知ったから。 というかネットでよく見る数字の誇張とか「やれやれ」ってここからきてるのか? 村上春樹独自のスタイルじゃなくてサリンジャーのスタイルが混じってたんだ…と今更ながら知った。 この本をググると青春小説だ、と表されている。確かに、何もかもに不満を抱いたり、汚いものを極端に嫌ってしまう感覚は少しわかる。 話がとっ散らかっているのも、現実の会話を文字に起こしたら、ここまでではないにしてもこれくらい散らかってるんじゃないかな?と思う。 これをブレずに最初から最後まで書き切ったのは単純にすごいなと思う。 ただ面白かったかどうかと言われるとわからない… ホールデンと同じ頃の年に読んでいたらどう感じただろう?と考えるけど、たぶんその頃のわたしにこれを読み切るガッツはない。
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この本は「ライ麦畑でつかまえて」という芳名で有名なんだ。僕が読んだのは村上春樹訳でタイトルは原著のまま「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。 この本、ずっと読んでみたいと思っていたんだよね。僕はいつも本を読むときは図書館で借りるか、Kindleでさくっと買っちゃうんだ。ところが、だ。...
この本は「ライ麦畑でつかまえて」という芳名で有名なんだ。僕が読んだのは村上春樹訳でタイトルは原著のまま「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。 この本、ずっと読んでみたいと思っていたんだよね。僕はいつも本を読むときは図書館で借りるか、Kindleでさくっと買っちゃうんだ。ところが、だ。この本は図書館では予約がいっぱい、それでいて電子版が無いんだぜ。やれやれ、この時代にそんなことってある?とにかく僕は、図書館の予約を待つことにしたんだ。半年以上は待ったんじゃないかな? 物語はずっと17歳の少年がプレップスクール退学後にクリスマスのニューヨークの街をうろうろする様子を描写する。社会への鬱屈を投げかける作品として、当時は「世紀の問題作」と言われたんだって。読んでみて思ったけど、僕はこう思ったんだ。「これは色褪せた名作なんだろうな」って。なんでかっていうと、主人公のホールデンは金持ちのボンボン。起こることすべてに独りよがりの文句をつけているだけ。作中でホールデンの妹も「世の中のすべてのことが気に入らないだけじゃない」って言ってたよ。もちろん僕だって、余裕がないときは自分が正しくて、周りが間違っているんだって考えてしまう時もあるよ。でもそれは自分の未熟さに対して、自己を正当化しようとしているだけだって、気づいちゃいるんだ。いずれにせよ、ホールデンの考え方にはついていけないな。 出版当初の1951年あたりは物質的な豊かさに精神的な豊かさがまだついてこれていなかった時代なのかな。ヒッピー文化も1960年あたりだよね。今の若者は鬱屈を溜めるどころか何でもかんでも外に吐き出しちまうんだ。社会への諦念もあるよね。今の時代を生きる読者にはホールデンの考え方や行動には共感しづらいんじゃないかな。それは僕がまだ精神的に未熟なだけなのもあるんだろうけどね。 まあ色々書いたけど、こういう古典的な名著を読むと、今みたいに当時の時代背景を考えることもできるし、その時の生き方を疑似体験もできる。たまにはそういうのもいいんじゃないかな。今の時代の価値観がすべて正しいとは限らないしね。やれやれ、読んだ時は星1つにしてやろうと思ったけど、こんなことを書いていると考えさせられちゃったよ。みんなも読んでみてもいいんじゃないかな。まったくの話、損することはないと思うよ。
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色々なことに不満を抱くホールデン視点の話は自分に新たな視点をもたらしてくれます!僕はこれを読んで心にホールデンが住み着いて、色々なことに不満を抱くようになりました。人生を変えられた本の一冊なのでぜひ読んでみてください!
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青春における心の機微、絶望と希望。爽やかな村上龍って感じで、大好きな作品だった。 10代で読んだらもっと心をぐちゃぐちゃに揺さぶられたのかなあ。それとも当時の自分の感受性と国語力では何の蟠りもなく通り過ぎて行ったのかなあ。
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やれやれようやく読み終わったよ。なにしろ文章が延ばしに延ばされてうんざりしてきちゃったんだ。ほんとの話。でも僕には分かるんだよ。こんなのに1ヶ月かけてたら、僕の頭は絶対おかしくなっちまうだろうってさ。1週間で読み終えて良かったよ。真面目な話。
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共感できるものが多くて、昔のことをよく思い出されてとても刺さった。今でもその考えを引きずってしまっている部分もあると思う。自分はサリンジャーの映画を観てから興味を持って読んだけど、サリンジャーのことを知ってるとより楽しめると思う。特に、今やりたいことが先になったら変わってしまうっ...
共感できるものが多くて、昔のことをよく思い出されてとても刺さった。今でもその考えを引きずってしまっている部分もあると思う。自分はサリンジャーの映画を観てから興味を持って読んだけど、サリンジャーのことを知ってるとより楽しめると思う。特に、今やりたいことが先になったら変わってしまうっていうホールデンの主張にはすごく共感出来た。表面的な会話で思っていることとかは言わないこととか、大人の話を一歩引いて聞く感じとかもすごく共感してしまった。
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ストーリーにはあまり起承転結がないし読みにくい。 それでもタイトルに込められた意味と『ライ麦畑でつかまえて』と和訳された理由には考えさせれるものがある...。
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