容疑者Xの献身 の商品レビュー
読んで良かった!!
東野圭吾さんの5冊目に読んだ本ですが(「手紙」は6冊目でした。)読み始めは、そうでもなかったのですが、途中から釘付けでした。最後は「凄い、東野圭吾さんて凄い!!」と興奮状態。ガリレオシリーズ初の長編らしいですが、「探偵ガリレオ」と「予知夢」は短編だったからか、私の好みでは無かった...
東野圭吾さんの5冊目に読んだ本ですが(「手紙」は6冊目でした。)読み始めは、そうでもなかったのですが、途中から釘付けでした。最後は「凄い、東野圭吾さんて凄い!!」と興奮状態。ガリレオシリーズ初の長編らしいですが、「探偵ガリレオ」と「予知夢」は短編だったからか、私の好みでは無かったのですが、この長編は読んで良かった。まだ東野圭吾さんの本は6冊しか読んでいないので、まだまだ読めると思うと嬉しいです。
Gerberaママ
ハマリます
第134回「直木賞」受賞、そして「このミステリーがすごい!」の1位を獲得。天才数学者が愛する人を守るために作ったトリックを、もう一人の天才は解けるのか?冷静な頭脳戦と意外な結末。ハマリます。
yui
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中3の時に読んだ。初めて読んだハードカバーの本だからとても想い出深い作品。 愛の謎に挑む湯川先生。石神との頭脳戦にハラハラした。意外過ぎるトリックに秘められた想いに胸が締めつけられた。 人が人を愛するとは? 当時恋愛未経験の中坊は、「愛」について深く考えさせられたのであった。
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最後まで想定を裏切られ続けた、最高に面白い! 犯罪が起きたことはわかっているのに、その推理ができない。 物語が進むにつれて刑事と一緒に考えているがやはり最後まで分からなくワクワクした。 そして、この作品が「純愛」と言われた所以がわかると、涙が出てきました。
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映画では観ていたが 原作はシリーズ含めて初読書。 映像の記憶を消して読みたかった というのが1番の感想かも(苦笑) 湯川さんのキャラもやはり多少違うんだなと 男らしい言葉遣いに違和感を感じたり。 靖子の石神に対する心情の変化が 読み応えがあって素晴らしかった。 そして、石神の優...
映画では観ていたが 原作はシリーズ含めて初読書。 映像の記憶を消して読みたかった というのが1番の感想かも(苦笑) 湯川さんのキャラもやはり多少違うんだなと 男らしい言葉遣いに違和感を感じたり。 靖子の石神に対する心情の変化が 読み応えがあって素晴らしかった。 そして、石神の優しさ(愛情)も美しく、 またとても切なかった。 数学脳だと見える世界は全然違うのかな。 未知の世界をもっと知りたくなる。
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事あるたびに部分で読み返してた本作を久々にがっつり再読。 石神の哀しさだけは覚えていたが、自らをストーカー男に貶めてまでの計算に、愕然とした。 隣人花岡が、工藤と会う場面に腹立たしさばかり覚えていたけれど、そっか、そうだったよね。。。と改めて石神の計画に心震えた。 石神が彼女に心ひかれた原因を知りたがる草薙に、答えない湯川。湯川はその原因を知るはずがない。。。けど。。。 湯川の石神に対する尊敬(?)と友情に、も少し早く再会できてればと思わずにいられない。 せmて湯川と草薙の友情が、末永く続けと改めて願う。
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石神(トリックを作った人)VS湯川(見破る人)の対決。そうそう、私、こういうのん好きやねん!って思いました。過去のガリレオシリーズは読んだことがないけれども、十分面白かったです。 脅迫と暴力に怯えて、とっさに元夫を殺した靖子。靖子に好意を持つ高校の数学教師・石神はアリバイ作りに...
石神(トリックを作った人)VS湯川(見破る人)の対決。そうそう、私、こういうのん好きやねん!って思いました。過去のガリレオシリーズは読んだことがないけれども、十分面白かったです。 脅迫と暴力に怯えて、とっさに元夫を殺した靖子。靖子に好意を持つ高校の数学教師・石神はアリバイ作りに協力する…。 石神の静かに燃える情熱、湯川の石神への友情、靖子の自由になりたい気持ちと良心の呵責。この3つが絡みあって、どうするの、どうなるの、あぁぁぁ、となりました。 元夫が絵にかいたような悪い人でしたが、それを差し引いても星5つです。 4時間26分で読了です。
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結末の容疑者の純愛と献身、湯川の友人への想いにも涙しました。良かったです。もう少し純愛に至るエピソードが欲しかったと思いました。
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映画が好きで、ふと思うところがあって原作を読んでみた。 ・湯川は、キャラ付けのためか映画版は原作とは少し雰囲気が違うのだなと知った。映画版は、素はただの堅物の理屈屋であり、時折見せる物腰柔らかな様子は明らかに外行きの態度で薄気味悪さすら感じさせる。原作では、ロジカルで洞察力がずば抜けていることには変わりないものの、時折圧をかけて他人をコントロールしようとする節はあれど普段のコミュニケーションは常識的で普通の様子だし、なんなら若い時はちょっとチャラついてたのではないかとすら思わせる。 ・花岡靖子のキャラクターも同様、映画版は原作とはやや異なる。 ・何より、これは映画版と同じだが、湯川の自分勝手さ、傲慢さには腹が立つ。何が「僕には耐えられない」だの「彼女に賭けてみようと思う」だよ。勝手に首突っ込んで嗅ぎ回った挙句、他人に責任を転嫁するような浅はかな真似しといて、「その頭脳をそんなことに使わねばならなかったのはとても残念だ」「この世に二人といない、僕の好敵手を永遠に失った」とか、その上から目線はなんだ? ・その台詞を受け、石神が"口を真一文字に結び、目を伏せ"、"何かに耐えているようだった"のは、何を思っていたのだろうか。 湯川と全く同じことを苦く思っていたのだろうか?そんなことはあるまい。最早今の彼にとっては、花岡靖子こそが生きる希望であり、紙とペンさえあれば数学の喜びを感じられる。唯一の友人にそんなことを言わせたことが堪えたということなのだろうか。 ・あとは、草薙の不誠実さにも腹が立つ。口では約束を守るなどと言いながら、湯川の出した条件を飲む気などさらさらないことは明白。湯川も湯川で、意志がどうあれ結果的に草薙が実際に捜査を始めなければ約束を守ったことになると捉えているようだが、なんなんだろうこいつら、石神と花岡を使って仲良しごっこか?結局これも、友情と仕事との天秤を、花岡靖子に転嫁してるだけ。その不誠実さよ。この終盤の局面でこれは結構腹立つシーン。 ・美里の自殺未遂に関することが殆ど描かれていないことが気になった。勿論、花岡靖子の最後の行動に影響している重大な出来事である。普通ならば、経緯や感情、母との会話などがもっとしっかり描かれるところだろうに、この言及の少なさは何を意図しているのか。 それまでの描写からも、花岡母娘は基本的に同じ人間性を持っており、かつ娘のほうがより純粋に繊細に増幅した感情と行動を表している。つまり、花岡靖子はとても自責の念に耐えられずに出頭したが、それは娘と共鳴したものだ、それはわざわざ描かなくとも自明のことだ、ということなのか。 ・その手前で、湯川が推理を始めたきっかけとして、石神が外見を気にする素振りを見せたことを、花岡への恋心に結びつけたというところ、映画と同じく引っ掛かった。というか、この件に違和感を持って原作を手に取ったという方が正しい。 違和感というのは、石神は、花岡靖子とどうこうなることなど最初から求めていないし、この事件が始まってからは寧ろ自らその道を完全に潰しにかかっている。そんな人間が、恋心から外見を気にしているわけではないはず。実際に石神自身このやり取りでボロを出したとは一切思っていないし、実際にそんな捉え方をされるなど夢にも思っていなかったのだろう。ここに、湯川と石神の決定的な人間の違いがある。 湯川はこの発言を恋愛感情に結びつけた。 しかし当の石神としては恐らく、自分が泣く泣く捨てた研究者の道を謳歌している様子に、若かりし彼の面影が重なったのだろう。この発言の本質は、年齢を重ねて絶望を抱き自殺を試みようとしたことすらある自分や、この先の人生、研究に限られた時間しか割けぬ自分との対比である。湯川は鋭いが、しかしながら浅慮というか、やはり根本的には俗的であったものかと思われる。 ・好きな言葉。他の方も挙げているが、「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」。この言葉を含むこの回想シーンは、美しい言葉に溢れていて何度も読み返したくなる。 ・あとは、石神が生徒の森岡に返す台詞も好きだ。石神は仕方なく教師となったが、それでも嫌々やっつけでこなしているのではなく、彼なりの教師の役割を見出して向き合っている。その姿勢に誠実さを感じた。 ・工藤と石神の対応関係にも着目したい。工藤もやはり花岡靖子を愛しており、誠実で、善人だ。もしもこの殺害現場の第一発見者が工藤だったら、物語はどうなっていただろうか?自首をさせたか、自分が庇おうと/もしくは工作しようとするが失敗するか、はたまた共に逃避行へと進むのか?
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