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14歳の子を持つ親たちへ の商品レビュー

3.8

57件のお客様レビュー

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2024/06/27

2回目の読了。 内田・名越両先生の、初期「辺境ラジオ」に通ずる軽やかなテンポと自由な知性を味わえる。 14歳の子を持つ親たちへ、と題してはいるが、まえがきにある通り、「本書を読んで『処方箋が手に入る』ということを期待されては困る」。 けれど、この対談のような、節度ある、知性と教...

2回目の読了。 内田・名越両先生の、初期「辺境ラジオ」に通ずる軽やかなテンポと自由な知性を味わえる。 14歳の子を持つ親たちへ、と題してはいるが、まえがきにある通り、「本書を読んで『処方箋が手に入る』ということを期待されては困る」。 けれど、この対談のような、節度ある、知性と教養の遊覧を楽しめる心の持ち主ならば、多分大丈夫な気がする。 グッときたところに付箋を貼っていたら、多すぎて多すぎて。ひとつだけご紹介。 「1人の人間が人格として成り立っているのは、数えきれないほどのファクターの複合効果なわけでしょう。『実はオレがこんな風になったのはね、6つの時にこんなことがあったからなんだよ』っていう人の話を聞くと、『嘘つけ』って思うんです。そんなことがあるはずないと。お前がそんな風な人間になってるのは、さっき食った海老が不味かったからじゃないかって(笑)」 話の本筋とは全く関係ないですけど。

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2020/07/23

内田さんと名越さんの対談ってだけで、読みたくなる。 14歳くらいの子は、大人から「へーっ、こんなことできるの!?」みたいな驚かれる体験が必要、とか、母性はもともとあるものではなく、役割を演じているうちに身につくもの、とか、子育てする中で教えてもらっていると助かるということが書いて...

内田さんと名越さんの対談ってだけで、読みたくなる。 14歳くらいの子は、大人から「へーっ、こんなことできるの!?」みたいな驚かれる体験が必要、とか、母性はもともとあるものではなく、役割を演じているうちに身につくもの、とか、子育てする中で教えてもらっていると助かるということが書いてあって、読んでよかった。

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2020/04/04

読了。2回目である。10年前ぐらいに読んだ。娘は来月14歳になる。うちは大丈夫だと確信を持てた。と思ったが、でも心配だ。

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2020/07/15

東大の教育学の佐藤学先生が、小学校の教育現場で「自分の意見をはっきり言いましょう」ということを原理原則にしているけれども、これはおかしい、ということを言われていました。小学校の低学年の子が、自分の思いとか意見とかをはっきりした言葉で言えるはずがない。言葉に詰まってしまうとか、ある...

東大の教育学の佐藤学先生が、小学校の教育現場で「自分の意見をはっきり言いましょう」ということを原理原則にしているけれども、これはおかしい、ということを言われていました。小学校の低学年の子が、自分の思いとか意見とかをはっきりした言葉で言えるはずがない。言葉に詰まってしまうとか、あるいは複雑な感情だったら語彙が追いつかないから黙ってしまうというのが小学生中学生にとっての「当たり前」なわけであって。ほんとうに感受性があって言葉を大切に扱う子は、口ごもって「シャイ」になるはずだって佐藤先生は言うんです。(内田)(p.52) 1997年に神戸の酒鬼薔薇事件が起こってから、「男の子は産みたくない」という認識がとても強くなったと思うんです。男の子を産んで育てる自信がないと。これは別に統計取ったわけではないんですが、肌で感じるんです。(名越)(p.27) 『クリスマス・キャロル』の話しって、要するに、時間に限界があると知った時に、人間というのは善人になるという考え方だと思うんですよ。(内田)(p.171) 実際に子どもを持っている親御さんや、これから持ちたいと思っている方には、「あんまり子どもをいじり過ぎないでほしい」ってことだけは言っておきたいですね。 親がどう思っていようとも、子どもが親の望む通りに育つことなんてまずないです。子どもの集中力を削ぐようなことをあまりせずに、子どもを信じて親の方は控えて見ていたらいいんじゃないでしょうか。 何かね、みんなすごく焦っちゃってるから。こうしようああしようっていうふうに接ぎ木したり矯正しようとするのは、無理があるっていうより、あまり良くないと思います。(名越)(p.184)

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2016/08/22

本やでふと手にとって、一気に読み終えた。23歳で、未だ学生で、子育て未経験の自分には、よけいに認識しきれないこともあると思う。 自分では言語化できないことが言語化されていて、読んでいて気持ちがいいと思う。セラピーの役割を持つ本だと感じる。 繰り返し語られていることとしては、言...

本やでふと手にとって、一気に読み終えた。23歳で、未だ学生で、子育て未経験の自分には、よけいに認識しきれないこともあると思う。 自分では言語化できないことが言語化されていて、読んでいて気持ちがいいと思う。セラピーの役割を持つ本だと感じる。 繰り返し語られていることとしては、言語能力の不足だと思う。(ここでは表現・認識の両方の言語能力だと認識してよかったはず)その能力の不足だけが問題なわけではなく、当事者(主に親)の言語能力の不足で割をくうのは子供であるのに、改善の方向に向かないことが問題視されていた。 改善のヒントもちりばめられているが、決定的な対策案が打ち出されている訳ではない。 著者らが指摘している言語能力とは、一つの対策案でどうにかなるものではなくて、もっと総括した能力を指している。 また、最後の章で、ルーチンワークの大切さに落とし込んでいるのはまとめ方として(セラピー本として?)素晴らしいサービスのように感じる。 なぜなら、大人がいざ子供の言語化できない気持ちを認識しようとしても、それは難しいし、自分の持つ言語や固定観念を確認し直すのはかなりハードルが高いと思うが、しつけの基盤となるルーチンを見直すことは可能であるからである。

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2015/09/20

かなり前に購入したものの放置していたが、シルバーウィークを前に積ん読本がなくなったので手に取った。やっぱり内田樹先生はいいわー。思いは言葉で表しきれないとか、子供を完全には理解できないとか、するする身体に入ってきます。対談本のためか本を閉じたあとも心に残ることはなかったけれど、た...

かなり前に購入したものの放置していたが、シルバーウィークを前に積ん読本がなくなったので手に取った。やっぱり内田樹先生はいいわー。思いは言葉で表しきれないとか、子供を完全には理解できないとか、するする身体に入ってきます。対談本のためか本を閉じたあとも心に残ることはなかったけれど、たまにはこんな本もいいんじゃないでしょうか。

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2015/08/01

日本人の極限まで突っ走ってから急に方向転換するような性質を「総長賭博的メンタリティー」と。 TPPや今の戦争法案、原発事故だって1回やそこらじゃまだ知らん顔。ネゴシエーション下手?それとも責任の所在が明らかでないから? 「襖の文化」「公共性の感覚」 襖一枚でもプライバシーを他...

日本人の極限まで突っ走ってから急に方向転換するような性質を「総長賭博的メンタリティー」と。 TPPや今の戦争法案、原発事故だって1回やそこらじゃまだ知らん顔。ネゴシエーション下手?それとも責任の所在が明らかでないから? 「襖の文化」「公共性の感覚」 襖一枚でもプライバシーを他が保ってくれた時代に比べ、今は公私の別を考えるという社会的能力が欠如しているから電車の中で化粧もできるし、同じ家にいても親の存在が見えなくなっていたりゴミのように感じたり。 ただ、子育てに関しては一つ二つ首をかしげる箇所もあり。 所詮は「お父さんの育児」みたいな。(センセイ、ごめんなさい)この辺のニュアンスはきっと子を持つお母さんならわかってくれると思う。 タイトルを鵜呑みにせず(内容と合っていない)気楽に読むが吉。

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2015/06/19

もうすぐ子供も14歳になるので読んでみました。内田先生の話は深いので、じっくり読まないと味わえません。その分、自分の中に時折イノベーションが起きたりします。 義務教育は13歳までが良い。 中2の夏休みが節目。 「やればできる」は死語。 記憶は絶えず作り変えられる。 均質性の高い...

もうすぐ子供も14歳になるので読んでみました。内田先生の話は深いので、じっくり読まないと味わえません。その分、自分の中に時折イノベーションが起きたりします。 義務教育は13歳までが良い。 中2の夏休みが節目。 「やればできる」は死語。 記憶は絶えず作り変えられる。 均質性の高い集団は怖い。 父子家庭では父親が母親化する。 叱るのは親の敗北。 等々... 自分の少年時代を思い出してみると、私は教育制度に合わないタイプだったためか、頷く事ばかりです。親として怖いのは、知っていれば何て事ないのに、知らないが故に、何を知らないかにも気づかず、悩み苦しむ事ですね。そんな意味でも、一般的な教育論に加えて、内田先生のような特異な見解を得ることは、とても意味がある事だと思います。

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2015/06/01

「対談の主題は「14歳の子を持つ親たちへ」である。この主題を選んだのは、名越先生が思春期の子供たちを対象とするクリニックを開いていて、豊富な臨床事例をご存じであること、私もまた「子どもが日本社会の最弱の環であり、社会はそこからほころんでくる」という暗鬱な予見を有していることにもあ...

「対談の主題は「14歳の子を持つ親たちへ」である。この主題を選んだのは、名越先生が思春期の子供たちを対象とするクリニックを開いていて、豊富な臨床事例をご存じであること、私もまた「子どもが日本社会の最弱の環であり、社会はそこからほころんでくる」という暗鬱な予見を有していることにもある」

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2015/02/16

14歳という節目の時期の親子関係を軸に社会問題を語り合った内容。坊主が14歳のうちに読んでおこうと思っていましたが、遅くなっても早いうちにも、親である人には読んでもらいたい本です。

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