ISOLA の商品レビュー
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ホラー。多重人格、幽体離脱、エンパス(テレパス)などが盛り込まれている。 二十歳の主人公、エンパス能力者が風俗嬢で処女、その上美女という無理な設定は、多重人格の少女が性的虐待を受けていたという設定と対をなさせるためなのだろうが、無茶だなあと思った。 イソラという狂気的でゆがんだ人格はその少女が生んだものではない。 実は幽体離脱中に体を失った女の霊魂で、人を殺すこともできる邪悪なもの。 それが去ったあと、少女の中には憎悪の因子はしっかりと根を張り、後味が悪い。
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≪内容覚書≫ エンパス、人の強い感情を読み取る力を持つ由香里。 阪神大震災の後、心理ケアのボランティアを行う中、多重人格の千尋と出会う。 人格を一つに統合するため、一人ひとりと話し合っていくうち、 由香里は、異質な13番目の人格、磯良の存在にに気がつく。 学校のスクールカウンセラーの浩子、 千尋の幽体離脱経験に興味を示す弥生、 弥生のパートナー、真部。 さまざまな思惑が交錯する中、果たして千尋は救われるのか。 ≪感想≫ この人の作品は、後味悪いことが多いんだよなー、と 覚悟して読んだが、やはり後味が悪かった…。 まぁこういう薄気味の悪さを楽しませる本だと思うので、仕方がない。 いや、でも、救いがなさすぎるなぁ…。 雨月物語の「吉備津の釜」と絡めているのは、面白かった。 古典文学への興味を持たせてくれる良い作品。 ただ、幽体離脱やエンパスなど、 一般的ではない要素が入りすぎて、 身近に迫るような恐怖は感じにくい。 イソラの正体に関しても、途中で予想できるため、 ちょっと中途半端だったかなー、という残念な思いは残る。 ただ、後半はとても盛り上がり、先が気になる!と、 どんどん読み進められる楽しさがあったのも事実。 新世界は、長すぎて、ちょっとと敬遠している人は、 この辺りから読み始めても良いのかも。
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黒い家と比べるとやはりイマイチ。怖いことは怖いが全体的にリアリティに欠ける(ホラーでいうのもなんだけど) 場面切替が唐突なところが気になる。 重要なキーワード、体外離脱もしくは幽体離脱の科学的な(もちろんそれっぽく書いてあれば嘘でも構わないと思う、フィクションなんだから)説明に説...
黒い家と比べるとやはりイマイチ。怖いことは怖いが全体的にリアリティに欠ける(ホラーでいうのもなんだけど) 場面切替が唐突なところが気になる。 重要なキーワード、体外離脱もしくは幽体離脱の科学的な(もちろんそれっぽく書いてあれば嘘でも構わないと思う、フィクションなんだから)説明に説得力が欠ける。 でも面白い。手軽に読める。一気に読める。濡れ場(?)恥ずかしいんでやめてくれ…。貴志さんのそんなに五冊ぐらいしか読んでないけど必ず入ってくるなあ…。
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気分は☆2・5。 「新世界より」がめちゃくちゃよかったので、相当期待して読んだ分ガッカリ。 アイデアはなるほど~でしたけど。 ドラマ性がまるっきりないのはどうなのでしょう。 アイデアだけで話を進めていて、小説としての起承転結的な醍醐味がまるでない。 だからオモシロクナイ。 途中...
気分は☆2・5。 「新世界より」がめちゃくちゃよかったので、相当期待して読んだ分ガッカリ。 アイデアはなるほど~でしたけど。 ドラマ性がまるっきりないのはどうなのでしょう。 アイデアだけで話を進めていて、小説としての起承転結的な醍醐味がまるでない。 だからオモシロクナイ。 途中、なんじゃこりゃふうのヒロイン好き好きモードに入ったところもまったく共感できないし。 実際にある病気(しかも人の心に関する)をモチーフにする難しさを感じました。 この手のモチーフを扱うならば、相当気合いを入れて作り上げないと、読む人を納得させて感動までさせるには至らないのだなあと痛感。
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中高生向けホラーノベルという感じ。 映画化された際に鈴木光司の「BIRTHDAY」と同時上映という点がこの作品を物語っていると思う。 読んだ人は自分や周りの名前の漢字について調べたくなること間違いナシ。
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色々都合が良すぎるところがあり…冷めた目で読んでしまった。 13もの多重人格、主人公はサイキック、幽体離脱…などが登場し、現実的なホラーというよりもはやファンタジーのような感じがした。 あと「主人公が美人、悪役はブス」という点がやたら強調されていて気になったのは自分だけだろうか…...
色々都合が良すぎるところがあり…冷めた目で読んでしまった。 13もの多重人格、主人公はサイキック、幽体離脱…などが登場し、現実的なホラーというよりもはやファンタジーのような感じがした。 あと「主人公が美人、悪役はブス」という点がやたら強調されていて気になったのは自分だけだろうか…。
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ビリー・ミリガン以来の多重人格者もの。 たくさんの人格のキャラは上手にかき分けてあって こんがらがることもなく楽しく読めましたが ラストがあまり好きじゃなかったかな。 映画になりそうね~と思ってたら 随分前にちゃんとなってたんですね。 黒澤優ちゃんが出てたんですね。 私、好きだ...
ビリー・ミリガン以来の多重人格者もの。 たくさんの人格のキャラは上手にかき分けてあって こんがらがることもなく楽しく読めましたが ラストがあまり好きじゃなかったかな。 映画になりそうね~と思ってたら 随分前にちゃんとなってたんですね。 黒澤優ちゃんが出てたんですね。 私、好きだった~彼女。
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あまり現実味のないホラー(サスペンス?)だったけど 辞書で名前をつけてその意味がそれぞれあるのは とても面白かった。 イソラの名前のことも わかったとき私はわずかながら感動した笑 愛憎は怖いですなぁ ゆかりを美人に設定した意味はあったのだろうか
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特殊能力を持つ主人公が、多重人格障害の少女の中に13番目の人格「磯良」を見つけてしまう。 ものすごい格闘の末、結末があまりしっくりこないような気がします。怒涛の展開!とか身も凍るような恐怖!でも読後感の良さを期待してしまうのは甘いのでしょうか…。 それでも貴志祐介はかなり集中...
特殊能力を持つ主人公が、多重人格障害の少女の中に13番目の人格「磯良」を見つけてしまう。 ものすごい格闘の末、結末があまりしっくりこないような気がします。怒涛の展開!とか身も凍るような恐怖!でも読後感の良さを期待してしまうのは甘いのでしょうか…。 それでも貴志祐介はかなり集中して読めてしまうので好きです。
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ジャンルはホラーでしょう。 背筋にうすら寒いものが走ります。 戸締まりをしても安心できない恐怖はなんとも言えません。 この恐怖は最後の1ページまで油断できません。
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