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無人島に生きる十六人 の商品レビュー

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181件のお客様レビュー

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2019/01/12

遭難者16人の内には若い実習生も混じっていたため、無人島でまず船長が考えたことは2つ。 救出されたときに実習生が一人前の船乗りになっているように、年長者が先生になり講義を行う。 もう1つは、不安にさいなまれやすい若者にはとにかく感傷にふける暇を作らない、作業をしたり勉強をした...

遭難者16人の内には若い実習生も混じっていたため、無人島でまず船長が考えたことは2つ。 救出されたときに実習生が一人前の船乗りになっているように、年長者が先生になり講義を行う。 もう1つは、不安にさいなまれやすい若者にはとにかく感傷にふける暇を作らない、作業をしたり勉強をしたりレクリエーションをしたり、とにかく1日中忙しく体を動かすことで、日本に帰りたいという望郷の念を極力起こさないように、夜は何も考えずぐっすり眠れるようにする。 そして、約8か月の無人島生活から解放された彼はもちろん一人前の船員となって帰国しました。 飲み水もない、木もない、食料もない無人島で彼らがどうやってサバイバルできたのか、そしてその後も必要とあればまだ10年は持ちこたえられたという持続可能な生活基盤をいかに確立できたのか、船長の優れたリーダシップ本としても読めますし、もちろんサバイバルのノウハウ本、冒険談としても楽しめます。 本書は昭和16年から13か月間、少年誌に連載されたものを昭和23年に文庫本として出版されたものの、その後廃版となってしまったものを2003年に復刻したものです。 さらに表紙裏の島のカラー地図が冒険心をくすぐります。

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2018/12/26

生き方を考えさせられる。 いかなる時でも(本書の中では、遭難して無人島に漂流した時でも)、人間らしい生活を送ることこそが生きる糧となるということを再認識させられる一冊。

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2018/10/02

【新潮文庫夏の100冊】 その名の通り無人島に生きる十六人の話。 明治期の日本の海の男たちの誇り高く、知恵深く、力強いこと。 本来は過酷であったかもしれない状況を一緒に無人島生活を楽しませてもらえるような作品。 解説の椎名誠氏の『痛快』という言葉がよく当てはまるのだろうと思う。

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2018/07/28

明治31年に本当にあった話。龍睡丸の太平洋の珊瑚礁での座礁。 海カメ牧場作ったりー正覚坊、アザラシと交流ー危うく悲しい別れに…、アホウ鳥との戦い、島でワサビ?を栽培して刺身に使う。うーん、強い人達。 文章が簡単なのですが、そこが爽快さに繋がる異質な漂流モノ。 椎名誠氏&私の母推薦...

明治31年に本当にあった話。龍睡丸の太平洋の珊瑚礁での座礁。 海カメ牧場作ったりー正覚坊、アザラシと交流ー危うく悲しい別れに…、アホウ鳥との戦い、島でワサビ?を栽培して刺身に使う。うーん、強い人達。 文章が簡単なのですが、そこが爽快さに繋がる異質な漂流モノ。 椎名誠氏&私の母推薦!

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2018/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 明治31年頃、龍睡丸という漁業調査船が難破し、乗組員16人が無人島生活を余儀なくされ、みんなで一致団結して、また、明るく楽しく無人島での遭難生活を送り、生還した話だ。  淡々と無人島生活をした際の話がかかれてはいるが、その際の、船長の心の持ち方、みんなを引っ張っていく考えなど、確かにそうだ、と思うことが多くあった。  無人島生活の第一日目、船長は、みんなに言った。島生活は今日からはじまる。はじめが大切だからしっかりと約束しておきたい。ひとつ、島で手に入るものでくらしていく。ひとつ、出来ない相談は言わないこと。ひとつ、規律正しい生活をすること。ひとつ、愉快な生活を心がけること。この4つだ。こういった心の土台をきづき、進むべき道を決めたのだ。そして、おこらない、そして、しかったり、こごとを言ったりはしない、と船長は決めた。みんなが気持ちよくしているためには小言はじゃまになるからだ。若い人間がどんなにつらく、苦しいことがあっても、気を落とさず、将来を楽しみに、毎日気持ちよく暮らすようにすることが、全員生還することの必須事項だとおもったからだ。  今までに、無人島に流れ着いた船の人たちに、いろいろと不幸がおこって、そのまま島の鬼となって死んでいったりしたのは、たいがい、自分はもう生まれ故郷には帰れない、と絶望してしまったのが原因だった。漂着した16人は確かに海の勇士だが、ひょっとして一人でも気が弱くなっては困るし、ひとりひとりがバラバラの気持ちでもいけない。厳格な気持ちで、16人がひとつの固まりとなって、いつでも強い心で、しかも愉快に、本当の男らしくくらしていかなければならない。そして、立派な塾か、道場にいるような気持ちで、生活していかなければならない。ここでただ、救出されるのを今か今かと、ほんとにただ待つのではなく、しっかりと自分自身を成長させ、いつでも立派な人間として生活していかなければ、それこそ、本当に助かったとはいえないのだ。そのような気持ちにさせるべく、船長は乗組員を引っ張ったし、みんなも着いてきたし、年長者たちは、下のものを奮起させ、導いたのだ。 私は中古本を買って読みましたが、青空文庫にあるようです。 https://www.aozora.gr.jp/cards/001120/files/42767_15618.html 遭難し、たどり着いた島は、パールアンドハーミーズ環礁のSoutheast Islandと言われているらしい。

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2018/05/03

今の日本人にあるかは分からない「大和魂」を感じる、本当にあった漂流記。 常に前向きで、誰も弱音を吐いたり、発狂しないので読んでいて爽やかになれる。 小笠原老人の飄々としつつ、しっかり若者のことを考えているところなど、大人のカッコよさも満載。

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2018/01/09

太平洋のど真ん中で船が難破し、いつ終わるともわからない無人島暮らしを始めた船員16名。 それぞれが心を強く持ち、快適に過ごせるように工夫をし、などネガティブな出来事が起こるわけでもなく、事件が起こるわけでもなく、救助されるまでの朗らかな日々を描くのみ。 嫌な気分になったりハラハラ...

太平洋のど真ん中で船が難破し、いつ終わるともわからない無人島暮らしを始めた船員16名。 それぞれが心を強く持ち、快適に過ごせるように工夫をし、などネガティブな出来事が起こるわけでもなく、事件が起こるわけでもなく、救助されるまでの朗らかな日々を描くのみ。 嫌な気分になったりハラハラしたりしないので、物足りないと感じる人もいると思う。

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2017/11/26

実在の漂流記を元にして作られた話らしい。 善人がそろい過ぎている気がするが、船がまさに難破しようとするその瞬間に、これから先の長い無人島生活を見据え、何が必要となるのかを判断し、各人に的確な指示を出す船長の凄さよ。。。

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2017/08/31

実話の冒険記で、おじさん版の十五少年漂流記だそうである。こちらの冒険記は、誰ひとり死ぬことなく、無事に無人島での暮らしを終えられたのが安心し、ホッとした感じである。無人島の暮らしは黄金伝説で見たことはあるが、それと同様に、天候との戦いや、生活をするために知恵を振り絞って、自然を生...

実話の冒険記で、おじさん版の十五少年漂流記だそうである。こちらの冒険記は、誰ひとり死ぬことなく、無事に無人島での暮らしを終えられたのが安心し、ホッとした感じである。無人島の暮らしは黄金伝説で見たことはあるが、それと同様に、天候との戦いや、生活をするために知恵を振り絞って、自然を生かし、生きる術を見出し活用していく姿、動物や植物とのふれあいで命の大事さを感じたり、感動したりなど、大切なものが学べ、幾多の困難に立ち向かう姿、無人島のこと等について学ぶ姿が印象的だった。「十五少年~」の方も読んでみたい。

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2017/08/26

15少年漂流記のおじさん版 でも、ワクワク感は勝るとも劣らない カメが食べられすぎて、かわいそうだったが、生きる為にはしょうがないのか。。。

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