流れよわが涙、と警官は言った の商品レビュー
突然陥る不条理な状況…
突然陥る不条理な状況、理不尽な追求と追跡、監視される社会の恐ろしさ、と最後まで緊迫感が持続します。やるせない物語ですが、読後感は良いです。
文庫OFF
なんで彼は「存在しな…
なんで彼は「存在しない男」になったの?なんで主人公が途中で変わっちゃうの?なんでストーリーが変な方向にいっちゃうの?作者は結局何が言いたかったの?読んでて判りませんでした。
文庫OFF
フリップ・K・ディックらしい、「現実」と「虚構」の境界が曖昧な一冊だった。国民的スターである主人公が、ある日突然「存在しない人間」になるという不条理な状況に放り込まれ、そこから彼のアイデンティティと社会のシステムが崩れていく過程が描かれる。ラスト近くでは、その異常体験に一応の説明...
フリップ・K・ディックらしい、「現実」と「虚構」の境界が曖昧な一冊だった。国民的スターである主人公が、ある日突然「存在しない人間」になるという不条理な状況に放り込まれ、そこから彼のアイデンティティと社会のシステムが崩れていく過程が描かれる。ラスト近くでは、その異常体験に一応の説明が提示されるが、かなり強引で、「結局何だったの?」という疑問は残る。ただ、その“納得しきれない”感覚こそが、まさにディックらしさでもある。整合性よりも、喪失や孤独、不安といった精神のリアリティが強く伝わってきた。タイトルに込められたルネサンス音楽の哀しみが全編に響いており、読後には不思議な余韻が残る。「説明できないけれど、何かが壊れ、何かが変わった」——そんな読後感を与えてくれる、特異な作品だった。
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「有を名TVのMC・歌手で3000万人の視聴者を持つ男」が目覚めたら薄汚いモーテルにいた。誰も自分を知らず、政府のIDバンクにもデータがない「名無し」になる、というサスペンスフルで思わず読みたくなる導入から始まる。が、そこから主人公と女たちの会話に重点が置かれて愛と別れが語られ文...
「有を名TVのMC・歌手で3000万人の視聴者を持つ男」が目覚めたら薄汚いモーテルにいた。誰も自分を知らず、政府のIDバンクにもデータがない「名無し」になる、というサスペンスフルで思わず読みたくなる導入から始まる。が、そこから主人公と女たちの会話に重点が置かれて愛と別れが語られ文学的な味がする作品となる。後半ではもう一人の主人公である警察署長に視点が移ってしまい当初の緊迫した謎や展開はどこかにいってしまう。 個々のエピソードは素晴らしいが全体としてみると序盤の期待が外れてしまうため残念がところがある。はじめから愛と別れをテーマにした文学作品だと思えばいいのかもしれない。
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世界のみんなから知られているタヴァナー しかし、目を覚ますと世界の誰も自分のことを覚えていない 記録からも消失し、警察からも追われる タヴァナーは警察のパワーゲームのために犯罪者の容疑にもされていき、より奈落に落とされていきそうになる 警官のバックマンが親しき人の深い悲しみに包ま...
世界のみんなから知られているタヴァナー しかし、目を覚ますと世界の誰も自分のことを覚えていない 記録からも消失し、警察からも追われる タヴァナーは警察のパワーゲームのために犯罪者の容疑にもされていき、より奈落に落とされていきそうになる 警官のバックマンが親しき人の深い悲しみに包まれた時に涙が流れる
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ディック作品を読破したいので読了。 『大事な何かをなくしてしまうことの喪失感とそれに付随してくる涙』が作品の根幹にあることを頭に入れておくと読みやすいなと思う。設定や物語の展開も綺麗で読みやすく最後の物語の畳み方も綺麗だと思う。 最初に読み始めた時は「自分がなぜ世界から忘れ去られ...
ディック作品を読破したいので読了。 『大事な何かをなくしてしまうことの喪失感とそれに付随してくる涙』が作品の根幹にあることを頭に入れておくと読みやすいなと思う。設定や物語の展開も綺麗で読みやすく最後の物語の畳み方も綺麗だと思う。 最初に読み始めた時は「自分がなぜ世界から忘れ去られてしまったのかを探りながらも取り戻すミステリーSF」なのかと思っていたため、主人公の周りで狂乱する登場人物を少々くどく感じていた。しかし、読み終わり振り返ってみるとそれらは物語として必要なピースであり、主人公の問題には関与してしなくとも作品全体としては必要なものだったのだと気付かされた。「謎は主人公が解決するものであり、関わる多くの人達が解決のためのヒントなのだ」という先入観が私自身の中にあったことに気づけて良かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
非常に読みやすい! ディック長編の入門書としてもおすすめかもしれない作品。 実は「逆まわりの世界」を読み始めたんだけど、 内容は絶対好きなやつなのに、2〜3日経っても全然読み進められず、、 それでそちらを諦めて、次に本棚から手に取ったのがこちら。 とっても読みやすくてあっという間に読んでしまった。 面白いのが、読み手のドキドキの対象(語彙力ほしい…)がある時点でガラリと変わること。 最初、パラレルワールド的な展開に直面して「やっほー私の大好物!!」となったと思いきや、 なんとその真相は非常にアッサリと解決されてしまう。笑 でもそこで何故か全然落胆(期待外れ感)はなくて、 その後は凄いスピードで物語の方向が変化していく。 私にとってはそのからくり(?)自体がもう想定外すぎてかなり衝撃的。 しかもこんな凄いSF仕掛けを思いついたのに、それをさらりと解放してそれで終わりっていうところが、ディックの天才要素を体現している気がして感無量。 (だってもし私がこんな仕掛け思いついたら、これをテーマに掘り下げて掘り下げて、長編一冊描きたくなるもの!!普通はそうだよね?) ブレードランナーから入った私は、スイックス→six→セブンって並びを見てネクサスシックスやん!って興奮したのも思い出。 あとがきを読んで初めて、「あ〜たしかにタヴァナーは一度も涙流してなかったかもなあ」とは思ったけど、“愛”についての深い描写についてはあまりピンとこなかったかなあ。 もし結婚したり子供ができたりして、“最愛の人”という存在ができた時には、また違う感動が得られるのかもしれないな。
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スイックスという存在に惹かれた。 いわゆる遺伝子操作された特別人種みたいな存在大好き。 ディックの小説はSFだけど哲学的なテーマが垣間見えて文学チックで良いよね!
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ジョン・タウランドの『流れよ、わが涙』(涙のパヴァーヌ)をタイトルに持つ本作。作中にも触れられていて、ディックはクラシック音楽が好きなんですね。 ある朝、男が目を覚ましたら誰も自分を覚えていない…国家データバンクからも記録が消失した”存在しない男”になっていた。男の名は、ジェイ...
ジョン・タウランドの『流れよ、わが涙』(涙のパヴァーヌ)をタイトルに持つ本作。作中にも触れられていて、ディックはクラシック音楽が好きなんですね。 ある朝、男が目を覚ましたら誰も自分を覚えていない…国家データバンクからも記録が消失した”存在しない男”になっていた。男の名は、ジェイスン・タヴァナー。一般人ならいざ知らず、彼は歌手であり司会も務める、三千万人の視聴者に愛されるマルチタレント。誰もが知っているはずなのに、かつての愛人まで知らないと言う。そして、管理社会であるこの世界で必須のIDカード(身分証明書)も無い…あるのは大量の現金だけだった。 彼は、何が起きているのか確かめるためにも、偽造でもいいからIDカードの入手に迫られ、偽造ID製造を生業にしている女性に接触します。しかし、その女性の精神異常に翻弄されて、その後は警察に目をつけられることに。警察でも彼の記録は確認できないでいましたが、フェリックス・バックマン警察本部長だけは”ジェイスン・タヴァナーは実在している”と考え動き出します。 という話しなのですが、後半は視点がタヴァナーからバックマンに移ったり、パラレルワールドかと思ったらそうではなかったり、と全体的に説明不足ながらも意外性のあるストーリーで楽しめました。それは、ひとえに解説が秀逸なこともあるのだけれど。例えば、タヴァナーとルースとの愛についての会話のやり取り(この場面、結構好きです)で、なぜタヴァナーがあれほどドライな応対だったのかとか、エンディング間際のバックマンの大袈裟過ぎなのではと思われた行動などが理解できて良かったです。 ※読んだのは、黒背景の表紙がポジトロンの文庫です。 正誤 15刷 P263の8行目: なっったように思えた ↓ なったように思えた
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ディックの名作とされる作品。ただ後半はよくわからなかった。なぜ警官はタヴァナーに罪を押しつけなければならなかったのか。タヴァナーが世界を異動したことの意味、エピローグの意味は何なのか、とか。もう一度読む必要があるか、、、。
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