ノルウェイの森(下) の商品レビュー
下巻の雰囲気はあまり好きにはなれなかった。が、上下巻とおしてもっとも印象的だったのは後半に登場するレイコさん。彼女は「ノルウェイの森の…」というのを忘れてしまっても、ときどき単独でおもいだす。
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終始静かな感じで良い。 急な展開が笑えた。 サンドイッチ食べたくなったり、誰かに手紙出したくなった。 感化されやすいなー(´・ω・`)
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※レビューは上下巻同一内容です。 発売当初に読んだ覚えがあるのですが、映画化するにあたってもう一度読んでみました。当時16歳、現在38歳、同じ本を読んでも感じ方は全く違うでしょうね。だた残念なのは、当時の感想を殆ど覚えてない事です...。 終始引き込まれながら読み続けたのです...
※レビューは上下巻同一内容です。 発売当初に読んだ覚えがあるのですが、映画化するにあたってもう一度読んでみました。当時16歳、現在38歳、同じ本を読んでも感じ方は全く違うでしょうね。だた残念なのは、当時の感想を殆ど覚えてない事です...。 終始引き込まれながら読み続けたのですが、村上春樹さんの表現は本当に知的ですね。一文一文に感心してしまいます。 ストーリーは深いです。共感できない部分も多いです。でもそれは死を選ぶ人の感覚なので、感情移入できないのは、ある意味幸せなのかもしれません。 よく『考え方を変えれば全てが解決する』と言いますし、私もそれを信じて生きていますが、そんな事じゃ変わらない魂の傷と言うか、思考とは別領域に住む何かが存在するのでしょうか。 人が沢山死にます。虚空にいる感覚になります。でも『見えない落とし穴』にハマる可能性は、誰にでも秘めているんですよね。ハマってしまったら、そこから抜け出そうと努力するなんて、無駄な事なんでしょうかね...。 いやレイコには希望が見え隠れしています。無駄とは言い切れない事を表現するための登場人物なのでしょうか?全てがクリアになり得ない作品です。なぜ突撃隊がいなくなったかも不明ですし...。 ただ、直子と緑が相反する存在であるのは確かだと思います。最終的に、『死の要素』を持つ直子の引力に、『生の要素』を持つ緑が勝ったのだと思います。緑がいなかったら、たぶんワタナベもキズキと同じ運命を辿っていたと想像します。 結果的に、緑がワタナベを救ったのだと思いますが、直子の存在と直子の秘めたものに関しては、思い出す毎に考えてしまいます。読み手に与える影響も強く、考えさせられる作品です。ベストセラーとなった所以はその辺にあるのかもしれません。 ありがとうございます。 ★★★★★ 以下、本書で共感した箇所です。 ☆(上)page.18 文章という不完全な容器に盛ることができるのは不完全な記憶や不完全な想いでしかないのだ。 ☆(上)page.26 カーテンはときどき洗うものだということを誰も知らなかったのだ。カーテンというのは半永久的に窓にぶらさがっているものだと彼らは信じていたのだ。 ☆(上)page.47 深刻になることは必ずしも真実に近づくことと同義ではないと僕はうすうす感じとっていたからだ。 ☆(上)page.181 たとえ何が起ったにせよ、それを良い方向に進めていくことはできるわよ。 ☆(上)page.223 人は何かのことで嘘をつくと、それにあわせていっぱい嘘をつかなくちゃならなくなるのよ。それが虚言症よ。 ☆(下)page.100 ナガサワ「ときどき俺は世間を見まわして本当にうんざりするんだ。どうしてこいつらは努力というものをしないんだろう、努力もせずに不平ばかり言うんだろうってね」 ワタナベ「僕の目から見れば世の中の人々はずいぶんあくせくと身を粉にして働いているような印象を受けるんですが、僕の見方は間違っているんでしょうか?」 ナガサワ「あれは努力じゃなくてただの労働だ・・・努力というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」 ☆(下)page.215 恋に落ちたらそれに身をまかせるのが自然というものでしょう。私はそう思います。それも誠実さのひとつのかたちです。 ☆(下)page.223 死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ・・・我々は生きることによって同時に死を育んでいるのだ。
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静かで淡々としていて、知ってた事を改めて言葉で言ってくれること、回りくどくないこと、読みやすく入りやすく外をシャットダウンしやすい。 似てるとかって言うと不快に思われるかもしれませんが、森博嗣作品と似た雰囲気があるなぁと
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【レコードを聴きながら 熱くて濃くてまずいコーヒーを飲み、 買ったばかりの本を読んだ。 五時半になると僕は本を閉じで外へ出て簡単な夕食を食べた。 そしてこの先こんな日曜日をいったい何十回、 何百回くりかえすことになるだろうとふと思った。 「静かで平和で孤独な日曜日」と僕は口に出して言ってみた。 日曜日には僕はねじを巻かないのだ。】 物語が進めば進むほど、 どんどんどんどん、重くなる。 切なくなる。 取り返しのつかない何かが、 全てを連れ去っていく。 まるで音楽みたいな本だな、と思う。 ほおっておいたって、物語はどんどん進んでいく。 愛と死のワルツ。 いつまでも切り離せずに、くるくると回る。 だけど、死は、いきなりやってきた疫病神ではなく いつでも生の一部なのだ。 【そして彼女は僕にこう言った。 「大丈夫よ、ワタナベ君、 それはただの死よ。気にしないで」と。】 悲しくも美しい物語。
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予測はしていたものの悲しい結末 ボロボロと涙を零す様な悲しさではなくて 気付いたら頬を涙が伝っていた、というような悲しさを感じた 誰かを思う、ということは簡単かもしれないけどとても複雑で 本人でさえその関係を言葉にするのは難しいこともあるだろう ただ単に矢印の方向だけではなくて 絡み合ったり、もつれたり、 ただ、自分が彼のような立場になった時に 彼女との関係を把握できているような そんな人であれたらいいな、と思った
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またどうしようもなく 5回目のノルウェイの森を 読み終わってしまいました。 読みはじめは入りたての布団のように すこしヒヤっとして、よそよそしいのに 少しずつ読み進めるにつれて、 体温がうつって布団があたたかみを帯びて 居心地がよくなってきて、 もう少し寝てたいのに… って...
またどうしようもなく 5回目のノルウェイの森を 読み終わってしまいました。 読みはじめは入りたての布団のように すこしヒヤっとして、よそよそしいのに 少しずつ読み進めるにつれて、 体温がうつって布団があたたかみを帯びて 居心地がよくなってきて、 もう少し寝てたいのに… ってとこで だいたい読み終わっちゃうんですよね。 いつもいつも。 ジブリ映画が見飽きないように、 使い込んでくたびれたタオルが 妙に気持ち良いように。 どうしようもなく深く ぼくの人生に馴染んでしまった一冊。 読むのにかかった時間:3時間 こんな方にオススメ:大切な人を失ってしまった人に
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わたしはこの本を読むと世界から置いてきぼりにされたようなとてつもない悲しみに襲われて身動きが取れなくなる。
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自分の一部を死んだ者に与え、死んだ者を時間の中に置き去りにしてしまっても、待たずにやって来る日常を生きていかなければならない。
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最後まで読み終わって、ライトな読み心地ながら、読後感はずっしりヘビー級だった。 性の描写を絡めながら、死生観についても深く描かれているためか。
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