ノルウェイの森(下) の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
つくるくんの話題が賑やかなのに、初ハルキです。 この本が発行された当時、私は小学生で、ある日父が仕事帰りに上下2冊のこの本(金の帯:重版版)を買って帰って来た時のこと。明らかに、流行りモノを買っちゃってという揶揄を込めて「あら、こんな本買ってきたの?」と言った母に、父は話題の本だから読んでみたけど何がいいのかよくわからん、という返事をしていたのを鮮明に覚えています。 読了後、上巻の冒頭を読み返してしまいました。あれから、37歳になるまでワタナベ君はどんな生活をしてきたのだろうと。だってルフトハンザ機(JALとかじゃないところがいちいちオシャレ)でBGMに動揺してプルプルする37歳ってどうよと(えぇちょうど同世代なもので)。 物語の1969-70年頃の時代感が分からないせいで入り込めなかったというのが大きいのかもしれません(生まれてないのですみません;)。この作品が好きというかたは、音楽なり時代感なり年齢なりになんらかの共感を持てるからなんじゃないかな~。私も、大学生くらいで読んだらちょっと違ったかしら? 大学紛争華やかなりし頃は、都心から離れたわが母校の女子大にもバリケードが築かれ、近隣の男子学生が加勢しに来ていたとか、それに興味を持てなかったら「ノンポリ」と糾弾されたと、大先輩から聞いたことがあります。 帯に「これは恋愛小説です」というような言葉が書いてあって(これについてはwikiに記載があるのでご参照を)常に三角形の人間関係を軸に進んでいる感じが強かったぶん、ちょっと違和感。 「キスギ-直子-ワタナベ」「ナガサワ-ハツミ-ワタナベ」「直子-ワタナベ-レイコ」のほかにも「ワタナベ-特攻隊-寮のその他大勢」「ワタナベ-永沢-行きずりの女の子たち」とか、ほとんどが常に誰かの視線を意識している感じ。例外は「ミドリ-ワタナベ」「ミドリの父-ワタナベ」くらい? どちらかというと、光源氏-ワタナベ-森中領(石田衣良の「娼年」ね)的な、これはひとつの様式美なんじゃないかなと。となると「紫の上-直子-リョウの母」で手に入らないがゆえに拘っちゃうし、反動でいろんな人と寝てみちゃう、という感じ?の、これもまた様式美のうちかもと。(めっさ思い付きですのであしからず) 前評判通りのオシャレな比喩にはニヤニヤしつつ、性描写の多さはどうでもよく(すんませんオバサンなもので)、予想どおりの入り込めなさでしたが、話の筋はともかく、すんなり読み進みやすい文章だったなぁ…としみじみ。あのオシャレな比喩を挟んで、それでも文章が読みやすく短くすっきりまとまっているというのは、やはりすごいんだろうな~。
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はあ~。一気に読みました。5時過ぎに借りて帰ってきてでかけたりもしたのに、、、わたしの中では最短記録だわ。 なんかいっぱいの人が死んじゃったなぁ。 ワタナベくんとレイコさん好きです。
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性と死の物語 下 闇に落ちる直子にひきづられる渡辺 現実で輝く緑 緑がいてよかったね!渡辺! ん?カバーが緑色だ… そういうことか!そういうことなのね!
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後半の方が面白く読めた。私は直子のくだりが好きじゃなかったから前半は好きじゃなかったんだとわかった。直子の表現はイマイチ伝わりにくい。 緑も永沢さんもレイコさんも魅力的なので、引き込まれてさくさく読んだ。2人を選ばなくちゃいけない状況はちょっと自分と重なって、読んでいてシクシク...
後半の方が面白く読めた。私は直子のくだりが好きじゃなかったから前半は好きじゃなかったんだとわかった。直子の表現はイマイチ伝わりにくい。 緑も永沢さんもレイコさんも魅力的なので、引き込まれてさくさく読んだ。2人を選ばなくちゃいけない状況はちょっと自分と重なって、読んでいてシクシクした。情は友好的な人になら誰にでもできる。でも、恋愛じゃないと成立しないものもあるのね。 上巻の最初で、直子を愛していなかったからと書いてあったけど、ちゃんと愛していて、心変わりしてしまったということだったんだなとわかった。それはどうしようもないことだ。 あと、性的な表現があまりに多いから上巻で嫌になったけど、下巻はそれを見越して読んでみたら意外とまともに見えた、というのもあるかな。 ともかく、お風呂で読んで3日で読み終えた。
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直子と緑、二人の女性の間で揺れるワタナベ。直子のいる世界、緑のいる世界。最後に彼が選んだのは… 100パーセントの恋愛小説。
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この話を映画にしたらB級映画になると思う。 上巻よりさらに濡場は多くなる訳だが、 そんな事より、淡白な主人公が、 たまに怒りとか見せたりして 責任感とか持つようになったりして 大人へと成長していく様もなんか心打たれる。 読み終わった後、 もぅ一回読みたいと珍しく...
この話を映画にしたらB級映画になると思う。 上巻よりさらに濡場は多くなる訳だが、 そんな事より、淡白な主人公が、 たまに怒りとか見せたりして 責任感とか持つようになったりして 大人へと成長していく様もなんか心打たれる。 読み終わった後、 もぅ一回読みたいと珍しく思った本でした。
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「全く」性に合わないってわけじゃない。登場人物それぞれに自分と重なる一部があって、感情移入しそうになったが、出来なかった。 まぁでも、「ただのエロ本やん、これ」と思ってるんじゃあ、自分はまだまだ子供なんでしょうか? 彼らの気持ちが分かっても、理解できてない。この本は自分には早かっ...
「全く」性に合わないってわけじゃない。登場人物それぞれに自分と重なる一部があって、感情移入しそうになったが、出来なかった。 まぁでも、「ただのエロ本やん、これ」と思ってるんじゃあ、自分はまだまだ子供なんでしょうか? 彼らの気持ちが分かっても、理解できてない。この本は自分には早かったのかもしれないし、一生解らないままかもしれない。五年後には何かが変わって感動できるかも、、、。 でも、部分部分は好きです。出てくる料理が美味しそうで、キュウリ嫌いな私でも美味しそうに思ったほど。 ワタナベ君は感情豊かで、レイコさんは素敵だし。ギター弾きたくなってきた。
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(1988.09.14読了)(拝借) 内容紹介 三年ぶりの書下ろし長篇恋愛小説. 僕の中の哀しい音と,彼女の中の透明で不確かな音が,微妙にすれ違い,青春の余韻は,かすかに震え続けている……静かに過ぎ去った愛を描く,感動の青春小説. ☆村上春樹さんの本(既読) 「ノルウェイの森(...
(1988.09.14読了)(拝借) 内容紹介 三年ぶりの書下ろし長篇恋愛小説. 僕の中の哀しい音と,彼女の中の透明で不確かな音が,微妙にすれ違い,青春の余韻は,かすかに震え続けている……静かに過ぎ去った愛を描く,感動の青春小説. ☆村上春樹さんの本(既読) 「ノルウェイの森(上)」村上春樹著、講談社、1987.09.10
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大学時代に一度読んだ作品。今読むとまた違う感想をもつ。なぜこれがかつてベストセラーになったのかよく分からない。恋愛小説としてヒットしたのか。僕が思うに、これは恋愛小説ではなく、人の中で生きるための地図的な存在だ。
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読んだ。 ハルキストがいるのがよくわかった。 だからといってそれになるわけではないんだけど、 「ああ、これは語りたくなる小説だな」 と思った。 解釈の仕方、とか、共感とか、それなりに色んな登場人物と、出来事をこうも平坦に書いてあると、裏を読みたくなるんじゃないかなー。 うーん...
読んだ。 ハルキストがいるのがよくわかった。 だからといってそれになるわけではないんだけど、 「ああ、これは語りたくなる小説だな」 と思った。 解釈の仕方、とか、共感とか、それなりに色んな登場人物と、出来事をこうも平坦に書いてあると、裏を読みたくなるんじゃないかなー。 うーん上手く言えませんが、「妙に」気にかかる小説だった。 上巻では春樹特有の長い語り口に慣れないままで終わったけど、下巻はそれなりに慣れて、よかった。 特にこれといって感情を揺さぶられることも無く、第三者として読める気がする。読者をほったらかすというか、いい意味でね。 「よかった!」とか「おもしろかった!」とか「悲しい!」とか、そういうの全部関係ないところで話が終わる感じ。 たまに金言に出会える。
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