1,800円以上の注文で送料無料

読書について 他二篇 の商品レビュー

4.1

290件のお客様レビュー

  1. 5つ

    93

  2. 4つ

    98

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2022/06/02

自分はこの本の伝えたいことは、「他人の考えばかり見ていると、自分で考えることができなくなる」ではないかと考えた。 思索の大変さや文体についてなど様々な要素があるが、表紙にもあった「読書とは他人にものを考えてもらうことである」がメインだったと感じた。 この本の指す読書は現代にお...

自分はこの本の伝えたいことは、「他人の考えばかり見ていると、自分で考えることができなくなる」ではないかと考えた。 思索の大変さや文体についてなど様々な要素があるが、表紙にもあった「読書とは他人にものを考えてもらうことである」がメインだったと感じた。 この本の指す読書は現代におけるSNSみたいなもので、他人の感想にタダ乗りして言いたいことはコレだ!と主張するのは楽だが、自分でどのように感じどう思ったかを文字にすることは難しい。 自分で思考することを忘れていたと気づかせてくれた良い本だった。

Posted byブクログ

2022/04/29

読書とは他人に物事を考えてもらうことである。1日を多読に費やす勤勉な人間はしまいに自分でものを考える力を失ってゆく。 読書を本格的に始めた時に見かけたこのメッセージが衝撃的で、ネットで即購入した。 つまりは、本を読んで満足したり、そこで得た知識を単純に並べたり、少し言葉を入れ替...

読書とは他人に物事を考えてもらうことである。1日を多読に費やす勤勉な人間はしまいに自分でものを考える力を失ってゆく。 読書を本格的に始めた時に見かけたこのメッセージが衝撃的で、ネットで即購入した。 つまりは、本を読んで満足したり、そこで得た知識を単純に並べたり、少し言葉を入れ替えたりするだけのものは無価値だということ。自分で考え抜くことで初めて血肉になるのだという。 19世紀のドイツで、国語が堕落していくことへの警笛を鳴らしていたり、自分の頭で考えられなくなる、判断できなくなるというアナウンスは、今の日本にも同じことが言えるのではないだろうか。 悪書を読まずに済む方法を考え、古典を読むべし。 読書人と呼ばれる様々な人からのメッセージにも通じる真理だと思う。

Posted byブクログ

2022/03/29

初めての岩波文庫 初めての古典 案の定、読みづらい(古典に慣れてないからだと思う) 岩波文庫でおすすめを検索してたらこの本にたどり着いた  読んで良かったと思う 多読しないで良書を何度も繰り返し読みなさい 読書しても身につくのは読者が欲しい情報、腑に落ちた情報のみ等々

Posted byブクログ

2022/03/26

本を読む事についての考えが変わった 文がむずしく読むのが難解だったので読み飛ばしていた悪書を読まず良書を読むことの大切さがわかる一冊だった。もっと成長してから再チャレンジしたい。本屋に行ったら古典の作品が少なく驚いた。この本に出会って本当によかった。変な新書には騙されないようにし...

本を読む事についての考えが変わった 文がむずしく読むのが難解だったので読み飛ばしていた悪書を読まず良書を読むことの大切さがわかる一冊だった。もっと成長してから再チャレンジしたい。本屋に行ったら古典の作品が少なく驚いた。この本に出会って本当によかった。変な新書には騙されないようにしたい。時間は有限

Posted byブクログ

2022/03/05

読書好きな人にこそ読んでほしい本。文章が簡潔で、例えが分かりやすく、ハッとさせられる言葉に溢れている。 本編は「思索」「著作と文体」そしてタイトルにある「読書について」の3編に別れている。もともと表紙にある「読書とは他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費やす勤勉な人間...

読書好きな人にこそ読んでほしい本。文章が簡潔で、例えが分かりやすく、ハッとさせられる言葉に溢れている。 本編は「思索」「著作と文体」そしてタイトルにある「読書について」の3編に別れている。もともと表紙にある「読書とは他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費やす勤勉な人間はしだいに自分でものを考える力を失って行く。」という言葉に惹かれて買ったが、単なる読書の話に留まらず、自分の頭で、正しい言葉を使って、思考の核に迫るように考えるための方法についてヒントを与えてくれる本だと思う。 2編目の「著作と文体」の後半部分では、ドイツの文学・哲学に対する著者の強い思いが表れており、読む人間を選ぶと思うが、それを加味しても金言の数々、明瞭簡潔な言葉でショウペンハウエルの息遣いに触れられるという意味で、読む価値が十分にあると思う。

Posted byブクログ

2022/02/22

読書法ではなく、読書および本そのもののあり方について論説されています。哲学的に難しい内容はなく、価値のない読書や書籍を痛快に批判しています。特に冒頭の「思索」の章が面白かったですです。智慧を磨くのは読書ではなく、それらをインプットとした思索である、という話は改めて自戒になりました...

読書法ではなく、読書および本そのもののあり方について論説されています。哲学的に難しい内容はなく、価値のない読書や書籍を痛快に批判しています。特に冒頭の「思索」の章が面白かったですです。智慧を磨くのは読書ではなく、それらをインプットとした思索である、という話は改めて自戒になりました。

Posted byブクログ

2022/02/19

「思索」、「著作と文体」、「読書について」の三篇が収録されており、そのうち著作と文体が100Pほどと大部分を占める。 この1篇がとにかく読みづらく、繰り返し同じ内容についての言及を重ねるため、先に進むのが苦しくなってしまった。 全体的な主張としては、 ・次々に出版される新刊より...

「思索」、「著作と文体」、「読書について」の三篇が収録されており、そのうち著作と文体が100Pほどと大部分を占める。 この1篇がとにかく読みづらく、繰り返し同じ内容についての言及を重ねるため、先に進むのが苦しくなってしまった。 全体的な主張としては、 ・次々に出版される新刊よりも長く残る価値のある古典を読むべき ・読書は他人の思考のトレースであり、多読は自ら考える力を奪う ・言葉を正確に用いず改悪するのは悪である ・売るための文章ではなく、自らの考えを表した文章は考え抜かれ、簡潔であり、正しく言葉を用いたものである といったところか。 本や情報を得ることに終止して自らの思考を手放すことをしないであったり、人に伝えるための正確で簡潔な文章を熟考して書くという点は納得感があったし、意識しようと思った。 言葉や古典主義的な部分は受け入れづらい部分があるものの、時代背景を鑑みると納得感もある。 示唆はあるが、ネットの引用・解説で事足りてしまうかもなあと感じ、☆3。

Posted byブクログ

2022/02/17

以前は同じ本を何度も何度も読むような読書スタイルだったのに、近年、Kindleで読むようになってから多読になってきているので、何も考えずに読みまくることが次第に自分の思考力を奪うという指摘がグサっと刺さった。 なんとなく、気付いていた。私は昨年200冊以上読んだが、そこまで身に...

以前は同じ本を何度も何度も読むような読書スタイルだったのに、近年、Kindleで読むようになってから多読になってきているので、何も考えずに読みまくることが次第に自分の思考力を奪うという指摘がグサっと刺さった。 なんとなく、気付いていた。私は昨年200冊以上読んだが、そこまで身になっていない気がしていたし、娘は小学生になる前から多読家で1度読んだ本のほとんどは2度と読まないのだが、思考力に乏しい。一方、夫は年間2〜3冊しか読まないが、驚くほど内容をよく覚えているし深く考えている。 思い返せば私も若い頃は、1冊読んだらその時間の3倍くらいはその本の内容について考えていた。映画を観てもドラマを観ても同様で、読み終わってから、観終わってからの考える時間が楽しみだった。同じ本を何度も読んでも、その度に考えていた。だから、読んだ本の数は本当に少なかったけど、国語の成績はずっと良かったし、思考力もあったように思う。 大人になりいつも時間に追われている中で、自分でも気づかぬうちに、考える時間が全然なくなっていて、本は読みっぱなしで数だけが増えていくようになっていたのだということに、今さら気付いた。 出産後、年々思考できない、意見も言えない酷い状況になっていき、このままじゃダメだ!とにかく本を読もう!と思って読んできたが、多読では思考力を取り戻せないのかもしれないと薄々気付いて今年からブクログを始めてみた。感想を書くことで少しは考える時間を取り戻せている気がするので、今後はもっと丁寧に読書して、考える時間を取っていけたらいいなぁと思う。

Posted byブクログ

2022/02/02

いくら量が多くてもそれが自分の頭で考えず 鵜呑みにした知識であるなら、 はるかに量は少なくても 十分に考え抜いた末に手にした知識の方が価値がある。 自分の考えを持ちたくなかったら、 一番確実な方法は、一分でもあき時間が出来たら すぐに本を手に取ることだ。 一流の人間に際立った...

いくら量が多くてもそれが自分の頭で考えず 鵜呑みにした知識であるなら、 はるかに量は少なくても 十分に考え抜いた末に手にした知識の方が価値がある。 自分の考えを持ちたくなかったら、 一番確実な方法は、一分でもあき時間が出来たら すぐに本を手に取ることだ。 一流の人間に際立った特徴は、 すべての判断を自分で直接下すことである。 彼らは、領主のように 精神帝国における直轄健をもっている。 もっとも美しい思考も、書きとめておかないと、 忘却して取り返しがつかない危険があり、 恋人は、結婚でつなぎとめておかないと 逃げていってしまうものだ。 たちの悪い物書きの大部分は、その日に印刷されたばかりのものしかよもうとしない愚かな読者のおかげで生計を立てている。彼らの名をジャーナリストという。 凡庸な頭の持ち主は、考えたままに書く決心がつきかねるものだ。自分の本は薄っぺらな印象しか与えないだろうという予感があるからである。だがそれだっていくばくかの価値はある。彼らが真摯な態度で作品に向き合い、実際に自分の頭で考えたわずかな内容、当たり前の内容でもきちんと伝えようとすれば、その本は読むに耐えるものとなり、彼らに適した分野であれば、読者はそこから学ぶことが出来るかもしれない。 比喩は、よく知らない関係をすでに知っている関係に置き換える役割を果たすという意味で大きな価値がある。すべての概念形成の根底には比喩がある。概念は、事実の中から似ているものを拾い上げ、似ていないものを捨て去ることによって生まれるからである。真の理解はすべての関係性の把握にある。 読書に関して言えば、読まない技術を身につけることが大切である。その技術とは、大部分の読者が飛びつく本には、あえて手を出さないことだ。

Posted byブクログ

2022/01/31

読書は人の思考を体験することなので、自分で考える時間、能力を奪っていくというのは新しい視点だった。大事なことは自分自身で問題について考えることというのを忘れずにいたい。

Posted byブクログ