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読書について 他二篇 の商品レビュー

4.1

289件のお客様レビュー

  1. 5つ

    92

  2. 4つ

    98

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    3

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2023/01/07

読んでる最中、厳しい〜でも分かるかも〜ってずっと思ってた。本に書いてあるのに読書すると思索が止まるから読むなって冒頭から書いてあって笑った。 書評の匿名性や言語の文法的な変化など現代にも通じる事が多いと思う。 ただ、言語は時代と共に変化していくものだからずっと同じ文法や単語を使っ...

読んでる最中、厳しい〜でも分かるかも〜ってずっと思ってた。本に書いてあるのに読書すると思索が止まるから読むなって冒頭から書いてあって笑った。 書評の匿名性や言語の文法的な変化など現代にも通じる事が多いと思う。 ただ、言語は時代と共に変化していくものだからずっと同じ文法や単語を使っていくのは難しいと思う。 ずっと残っている古典は素晴らしいものだから、最新の悪書を読むなら古典を読め、っていのも言いたいことは分かるけど、読書という行為やその本を読むという行為の先に何を求めるかにもよって変わってくるよなーと思った。 ただ、本を読むだけでなく、そこから思索に転じることもやってかなきゃなと思った。これから古典も読んでくと思う。 総じて鋭いな〜って思ったし理解できる事も多々あったのですごい昔に書かれたとは思えない。読みやすかった。

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2023/01/02

読書しない人が多い世の中であるが、御仁はこの世を見たら何を思うだろう。彼の思想は極端であるが、その毒を批判するだけの人間は知性の敗北者として名を馳せよう。哲学書の中でもかなり読みやすい(斎藤先生の翻訳が素晴らしく綺麗である)本書は文学部の生徒のみならず、本を嗜む全ての人に読んでほ...

読書しない人が多い世の中であるが、御仁はこの世を見たら何を思うだろう。彼の思想は極端であるが、その毒を批判するだけの人間は知性の敗北者として名を馳せよう。哲学書の中でもかなり読みやすい(斎藤先生の翻訳が素晴らしく綺麗である)本書は文学部の生徒のみならず、本を嗜む全ての人に読んでほしいものだ。そして取捨選択を。文化の成長には、我々一人一人の教養の質をあげないことには始まらないであろう。

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2022/11/28

そもそも全部読む前に読む価値無いのでやめました。評価もつけるべきではないけどとりあえず。 あまりにも限定的な視点および限られた条件について批判を展開してる。にもかかわらず構成する仕組みについて全否定というわけわからんやつ。時間の無駄でした。

Posted byブクログ

2022/10/24

かなり簡潔に本についての考えを多く述べている本。 読みやすい構成になっており、合間に自分の中で消化しながらゆっくり読み進めるのが良いと思います。

Posted byブクログ

2022/10/20

ショウペンハウエルによる「思索」「著作」「読書」に関する短編集。 ショウペンハウエルは19世紀に活躍したドイツの哲学者で、その厭世的な思想はニーチェ、ワーグナーなどに広く影響を与えた。 しかし本著ではそのような思想はあまりみられなくて、単純に「人間はどのように考えて生きるべきか...

ショウペンハウエルによる「思索」「著作」「読書」に関する短編集。 ショウペンハウエルは19世紀に活躍したドイツの哲学者で、その厭世的な思想はニーチェ、ワーグナーなどに広く影響を与えた。 しかし本著ではそのような思想はあまりみられなくて、単純に「人間はどのように考えて生きるべきか」が一貫したテーマに据えられている。 古典としては非常に読みやすい部類かと思う。明快なメッセージが述べられているし、表現も平易。途中あるドイツの古語と現代語の対比が冗長なので、これは読み飛ばした。 強くてシンプルなメッセージがその特徴。皮肉に満ちた表現も多い。 その主張を簡単にまとめると、「読書は思索の代用でしかなく、他人の考えたことを反復しているだけである。だから多読は慎むべきで、時間を持て余して多読に走る人間は馬鹿だ。」というもの。この後に、「才能がある人間は読書によってそれを呼び覚ますことができるから、この場合だけは読んで良い」と続くものの、中々に強烈なメッセージかと思う。 多少なり多読に「走っている」自負がある自分には刺さった主張だった。 実際、この主張は真っ当なものだと思う。 読書をはじめとしたインプットにはアウトプットがセットで付随するべきだ。アウトプットのためのインプットであることを意識しなければその効果は著しく落ちてしまう。陳腐だが普遍的はメッセージだと思う。

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2022/09/12

ショウペンハウエル先生の読書批判。娯楽のための読書(図鑑を見るくらいなら外に出て本物を見ろ!)、思考のない読書(受け売り、洗脳になるからやめろ!)、古典を解説した本を読むこと(古典は古典のままよめ!後世のものが勝手に解釈したものを軽々に信じるな!)、自省のない読書(自分で考えない...

ショウペンハウエル先生の読書批判。娯楽のための読書(図鑑を見るくらいなら外に出て本物を見ろ!)、思考のない読書(受け売り、洗脳になるからやめろ!)、古典を解説した本を読むこと(古典は古典のままよめ!後世のものが勝手に解釈したものを軽々に信じるな!)、自省のない読書(自分で考えない読書は害悪ですらある!)というもの。まあ、わかりますよ先生。でもね、娯楽のための読書もいいもんですよ。

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2022/11/23

岩波文庫に収録されている古い哲学者の論考とは思えないほど明快な語り口で、現代の我々、それも読書記録サービスを利用しているような人々に対するある種の警告を与えてくれる。

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2022/08/19

【ショーペンハウアーの主張】  3段階のロジックで捉えた。  第一。多読は有害である。いくら栄養があるといえども、食物をとりすぎれば胃を害し、全身をそこなう。精神的食物も同様に、とりすぎれば、過剰による精神の窒息を招きかねない。身の丈にあった量を反芻することではじめて、書物はわ...

【ショーペンハウアーの主張】  3段階のロジックで捉えた。  第一。多読は有害である。いくら栄養があるといえども、食物をとりすぎれば胃を害し、全身をそこなう。精神的食物も同様に、とりすぎれば、過剰による精神の窒息を招きかねない。身の丈にあった量を反芻することではじめて、書物はわれわれを養う。  第二。ただし、量の多寡の以前に、そもそも読書をするに値する人物が限られている点に注意をうながしたい。読書は、著作家の才能と共鳴する形で、読み手が持つ天賦の才能を呼び覚ますものである。才がない場合は、表層的な手法を学び、軽薄な模倣者になるにすぎない。  第三。才ある人物が、限りある時間と力を消費して本を読むからには、悪書ではなく良書を読むべきである。良書とは比類なき高貴な天才がのこしたものである。このような作品だけが、時の試練に耐え古典となり、真に我々を啓発する。 【個人的な見解】  多読批判について。ショーペンハウアーに多読と認定されるのは、どれくらいの水準だろうか。彼が生きていた時代のドイツ知識人は、ユンカーと呼ばれる地主貴族が中心だったわけで、丸一日を読書に費やしている人もいたはず。当然インターネットなんか存在しない時代。読書スピードも現代人の2倍はあったに違いない。本の読みすぎはよくないと解釈するのではなく、まずはショーペンハウアーに怒られることを目指すのが正解ではなかろうか。また「身の丈にあった量を反芻」は、読書を通して心に浮んだ事柄を、時間をとって書きつけることで達成されるはずだ。  読書の選民思想について。随分と厳しい思想である。「軽薄な模倣者」扱いされてしまっては、バカはどうしようもない。しかし、真似ることが学ぶことの第一のステップになることは、どの分野をみても明らかである。嘲笑されながらも、真似をし続けることが突破口になると信じたい。  良書のすすめについて。出版物もビジネスの産物である。たとえば、本屋大賞は、素晴らしい作品と出逢わせてくれることもあるが、出版業界が作り出した、売上を立てるためのルーティンであることを忘れてはいけない。古典を読むべき、と声高に主張したいところだが、古典と格闘できるだけの体力が身についているとは思えない。そうなると多読で鍛えるしかないのだが、多読は有害。堂々巡りである。ショーペンハウアーさん、どうすればいいのさ。

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2022/06/16

読書会課題本。19世紀のドイツを代表する哲学者による「読書」と「思索」についての短編評論集。「書評家」「悪書」などについての批判は頷く所が多い。しかし、ヘーゲルなどの同時代に活躍した哲学者に対する場違いとも取れる批判には辟易させられたのも事実。納得の行くところと疑問の残る所が半々...

読書会課題本。19世紀のドイツを代表する哲学者による「読書」と「思索」についての短編評論集。「書評家」「悪書」などについての批判は頷く所が多い。しかし、ヘーゲルなどの同時代に活躍した哲学者に対する場違いとも取れる批判には辟易させられたのも事実。納得の行くところと疑問の残る所が半々という感じになった。

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2022/06/02

自分はこの本の伝えたいことは、「他人の考えばかり見ていると、自分で考えることができなくなる」ではないかと考えた。 思索の大変さや文体についてなど様々な要素があるが、表紙にもあった「読書とは他人にものを考えてもらうことである」がメインだったと感じた。 この本の指す読書は現代にお...

自分はこの本の伝えたいことは、「他人の考えばかり見ていると、自分で考えることができなくなる」ではないかと考えた。 思索の大変さや文体についてなど様々な要素があるが、表紙にもあった「読書とは他人にものを考えてもらうことである」がメインだったと感じた。 この本の指す読書は現代におけるSNSみたいなもので、他人の感想にタダ乗りして言いたいことはコレだ!と主張するのは楽だが、自分でどのように感じどう思ったかを文字にすることは難しい。 自分で思考することを忘れていたと気づかせてくれた良い本だった。

Posted byブクログ