恋 の商品レビュー
いわゆる『恋愛小説』を読みたいなら、他を読めばいい。 きゅんとする、とか、恋がしたくなる、とかそんな甘酸っぱさを求めるなら他でいい。 この本に描かれている恋を歪んでいると思う人もいるだろうけど、小説に描かれている女性と男性は、やっぱり恋なんだろうなぁと思う。 はじめは...
いわゆる『恋愛小説』を読みたいなら、他を読めばいい。 きゅんとする、とか、恋がしたくなる、とかそんな甘酸っぱさを求めるなら他でいい。 この本に描かれている恋を歪んでいると思う人もいるだろうけど、小説に描かれている女性と男性は、やっぱり恋なんだろうなぁと思う。 はじめは、なんでこのタイトルなんだろうと思ったけど、読み終えて、一番余分のない言葉なのかなぁと感じた。 ずっと張りつめていた糸が最後に緩む瞬間、安堵や切なさ、いろんな感情が込み上げてくる。 あれほど、最後まで(あとがきや解説も含めて)一言一句を見落とさないようにと読んだ小説は初めてかも。 それほど、登場人物が生き生きとしていて躍動感があった。 熱くなる心の動きがあった。 賛否両論だろうけど、私は好き。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読。 あたしが本好きになったきっかけの本。ドラマ化もあって久しぶりに読んだ。 なんだか切ない。布美子・信太郎・雛子の関係は言葉で言い表せない。それはタイトルにも顕れてる気がする。そこらへんの恋愛小説にありがちな「恋」とは全く違うし、この一文字では物足りない気もするし、だからと言って他の言葉で表すのは難しい。 小池真理子作品はほとんど読んでいるが、本作を読み返し、やっぱりこれが代表作で間違いないと思った。
Posted by
ドラマを見ました。素晴らしかった。モダンな映画を見ているようだった。生真面目な女学生と一組の夫婦の倒錯的かつ純粋なねじれた関係…。石原さとみ、井浦新、田中麗奈、斎藤工。キャストもいい。
Posted by
とても面白かった。 一気に読んだ。 最後の最後ところで、布美子良かったね、って思えたけど いやいや、やっぱり一番割りにあわないのは布美子だと思う。 これ今度ドラマ化されるようだけど大丈夫なんだろうか。 ちゃんと退廃的な雰囲気を醸し出して欲しいけど そんな映像テレビで流せるとは思...
とても面白かった。 一気に読んだ。 最後の最後ところで、布美子良かったね、って思えたけど いやいや、やっぱり一番割りにあわないのは布美子だと思う。 これ今度ドラマ化されるようだけど大丈夫なんだろうか。 ちゃんと退廃的な雰囲気を醸し出して欲しいけど そんな映像テレビで流せるとは思えないんだけどなぁ。 信太郎役に井浦新さんっていうのはとてもいいキャスティングだと思います。
Posted by
すごい話。 一人の人間が生きる意味が、そこに集約されるのか‼︎って思った。 潔くてはっきりしてていいじゃないかって思う人もいると思うけど、 どうして人のために自分の人生をああいう形で捧げてしまえたんだろうって思った。 こういう小説読むと、ふわふわしてると強いもの目立つものに流さ...
すごい話。 一人の人間が生きる意味が、そこに集約されるのか‼︎って思った。 潔くてはっきりしてていいじゃないかって思う人もいると思うけど、 どうして人のために自分の人生をああいう形で捧げてしまえたんだろうって思った。 こういう小説読むと、ふわふわしてると強いもの目立つものに流されちゃうなって感じるし、こわくなるけど、やっぱり、私は自分を持って生きたいな。 そういう視点で見た時に、山本文緒さんの恋愛中毒に通じる小説。
Posted by
ドラマ化されるというので再読。一気読み。哀しく切なく美しく愛しい物語。倒錯した三角関係の描写もみずみずしく、いやらしくない。今回は20歳のふうこに感情移入して読めた。 学生運動が激しかった時代、浮世離れした世界が鮮やか。 純粋で真っ直ぐだから、20歳で謎めいた、退廃的な生活に触れ...
ドラマ化されるというので再読。一気読み。哀しく切なく美しく愛しい物語。倒錯した三角関係の描写もみずみずしく、いやらしくない。今回は20歳のふうこに感情移入して読めた。 学生運動が激しかった時代、浮世離れした世界が鮮やか。 純粋で真っ直ぐだから、20歳で謎めいた、退廃的な生活に触れてしまい、のめり込んだのも分かる。盲目的な衝動。無知ゆえの大胆さ。狭い世界観。でも本当に、片瀬夫妻を好きで、憧れ、恋していた。 ドラマの主人公は石原さとみ、信太郎は井浦新、雛子は田中麗奈、大久保は斎藤工。井浦新はイメージぴったり。田中麗奈にあの怪しげな魅力を出せるのか、期待。
Posted by
TBSでもうすぐドラマ化されるという話を聞き、読んでみました。 物語の舞台は1970年代の東京。大学生の布美子は大学生助教授の片瀬と彼の妻・雛子と知り合う。優雅で奔放の人生を送る二人に布美子は次第に惹かれ、倒錯した恋にのめり込んでいき・・・。 何が良かったかを説明するのはとても...
TBSでもうすぐドラマ化されるという話を聞き、読んでみました。 物語の舞台は1970年代の東京。大学生の布美子は大学生助教授の片瀬と彼の妻・雛子と知り合う。優雅で奔放の人生を送る二人に布美子は次第に惹かれ、倒錯した恋にのめり込んでいき・・・。 何が良かったかを説明するのはとても難しいのだけれど、面白かった。表紙裏の解説には「犯罪サスペンス」とあるけれど、「恋愛小説」のほうがふさわしいんじゃないかなー。「恋」の持つ魔力みたいなものを感じる作品でした。
Posted by
予想だにない展開と結末で「衝撃の芋」にしようか迷いましたが、あえて「しんみり芋」にしました。切なくも魅力的な話で大好きな作品です。 今年の冬、ドラマ化されるようでとても楽しみです。 熊本県立大学:おつまみ
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ある種の恋は宗教。相手が異性でない場合は勿論、単体ですらなくても恋は成立する。 面白かったが三人の性生活の話は(大久保登場以降の話がやや急展開なだけに尚更)そんなにクローズアップしなくてもよかったんじゃないか。 最後に鳥飼氏が片瀬夫妻について「至って普通の容貌」と評しているのが、そこも含めて布美子の恋だったかと思わせて秀逸。
Posted by
うーん、いまいちわたし好みではなかった。先生とひなこさんが素敵なのはわかるし、でんきやさんがちょっとうざいのもわかる。今までの保たれていた微妙なバランスが崩れることへの不安や焦りっていうのも、わかります。 ただ、ふうちゃんの魅力がよくわからなかったー。 だから、先生とひなこさん...
うーん、いまいちわたし好みではなかった。先生とひなこさんが素敵なのはわかるし、でんきやさんがちょっとうざいのもわかる。今までの保たれていた微妙なバランスが崩れることへの不安や焦りっていうのも、わかります。 ただ、ふうちゃんの魅力がよくわからなかったー。 だから、先生とひなこさんがそこまで肩入れするのがよくわからず。電気屋さんの言う通り稚拙な人、いたいこちゃんにしか思えず入り込めなかった。
Posted by