1,800円以上の注文で送料無料

の商品レビュー

4.2

190件のお客様レビュー

  1. 5つ

    72

  2. 4つ

    65

  3. 3つ

    33

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2012/09/30

浅間山荘事件の日、一人の女子大生が発砲事件を起こす。なぜ彼女がそのような事になったのか‥といっても赤軍派の話ではなく、最初彼女が嫌っていたブルジョワの世界に偶然に出会い、憧れ、そしてその世界から逃れなくなり犯罪を犯す。主人公の気持ちの変化に違和感なく入れ込めるところはさすが小池真...

浅間山荘事件の日、一人の女子大生が発砲事件を起こす。なぜ彼女がそのような事になったのか‥といっても赤軍派の話ではなく、最初彼女が嫌っていたブルジョワの世界に偶然に出会い、憧れ、そしてその世界から逃れなくなり犯罪を犯す。主人公の気持ちの変化に違和感なく入れ込めるところはさすが小池真理子。繊細かつ安定感がある。 10年ほど前に一度読んだけど、今回もよかった。

Posted byブクログ

2012/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

時代を描写する。旧人類から新人類への切り替わりの節目の作品。 旧人類的事態を新人類的視点で描写する。 歴史的な制約があるため21世紀にどのように読み継がれるかは分かっていない。 軽文学だけが文学でないという意味では貴重かも。 日常と非日常を継ぎ目なく書き込める小池真理子の筆力はすごいと感じる。 ps 早川書房の文庫の著者の写真が執筆時当時なのか若いのが印象的。 (c)K.Sogawa写真禁転載となっているので引用できないのが残念。 直木賞を受賞するだけの作品だと思う。 最初本書をなかなか理解できなかった。 小池真理子の作品を10点くらい読み,随筆なども読んで,小池真理子像がでいあがりかけたら、内容が頭の中にはいってきた。

Posted byブクログ

2012/09/27

1970年代。大学生の布美子は片瀬信太郎、雛子夫妻と出会い、二人に同時に惹かれていく。学園闘争の喧騒を他所に、夫妻と過ごす官能的で頽廃的で濃密な時間に溺れていく布美子。しかしそんな生活に終止符を打つ事件が…。 エロティックでありながらひどく精神的な恋の話である。それを描ききったと...

1970年代。大学生の布美子は片瀬信太郎、雛子夫妻と出会い、二人に同時に惹かれていく。学園闘争の喧騒を他所に、夫妻と過ごす官能的で頽廃的で濃密な時間に溺れていく布美子。しかしそんな生活に終止符を打つ事件が…。 エロティックでありながらひどく精神的な恋の話である。それを描ききったところはさすが直木賞を受賞しただけはあるし、読み応え十分だと思うが、ただ、最後の生原稿のくだりがくどくどした言い訳じみていてちょっと興ざめ。マルメロの話で十分だったのではないか。 ☆直木賞

Posted byブクログ

2012/09/14

読んでる途中は「恋」というタイトルに違和感があった。ここでの恋愛は、恋と呼べるような純で若くて甘酸っぱいものではなく、どちらかと言えばアダルトな、普通ではない恋愛だから。でも読み終えてみると、この恋愛こそ「恋」と呼ぶにふさわしいと思った。分厚い本だが、一気に読めた。

Posted byブクログ

2012/08/18

この物語の設定は、ロシア文学に似ている、という印象。文体に慣れるまで少し時間がかかりました。後半の夫妻の秘密に関しては、ちょっと拍子抜けします。対して事件を引き起こす男性に関してもピンと来きませんでした。全体としてはそれなりに面白いけれど、その二点で少し面白みが少なくなりました。...

この物語の設定は、ロシア文学に似ている、という印象。文体に慣れるまで少し時間がかかりました。後半の夫妻の秘密に関しては、ちょっと拍子抜けします。対して事件を引き起こす男性に関してもピンと来きませんでした。全体としてはそれなりに面白いけれど、その二点で少し面白みが少なくなりました。たまにはこういう小説もいいかな。

Posted byブクログ

2012/06/13

1972年冬。全国を震撼させた浅間山荘事件の蔭で、一人の女が引き起こした発砲事件。当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきに惹かれ、倒錯した関係に陥っていく。が、一人の青年の出現によって生じた軋みが三人の微妙な均衡に悲劇をもたらした…。全編を覆う官能と...

1972年冬。全国を震撼させた浅間山荘事件の蔭で、一人の女が引き起こした発砲事件。当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきに惹かれ、倒錯した関係に陥っていく。が、一人の青年の出現によって生じた軋みが三人の微妙な均衡に悲劇をもたらした…。全編を覆う官能と虚無感。その奥底に漂う静謐な熱情を綴り、小池文学の頂点を極めた直木賞受賞作。 布美子が犯した悲劇は冒頭に描かれ、それに至るまでの経緯が続く。「恋」というタイトルだけどどちらかというとミステリーかなぁ。片瀬夫婦のあり方とふうちゃんとの3人の関係に彼女が魅了されていく過程も面白かった。人間関係はもっとドロドロしたものかと思っていたけど、わりとすっきり終わったし、重大な秘密もいつも推理小説を読んでいるせいか、ふーん・・・という感想だった。。。 それでも作品に引き込まれたし、人物や軽井沢、鎌倉の景色が目に浮かぶような描写はとてもいいと思った。

Posted byブクログ

2013/05/20

借りて読んだ本。 学生運動が盛んな時代の物語。 文章は丁寧ですが、物語の内容は、 あまり好きな内容ではなかったです。

Posted byブクログ

2012/06/04

学生運動に巻き込まれていた女子大学生が、アルバイトで大学助教授の家に出入りするようになった。そして助教授夫妻の世間の常識を超えた放埓な性生活を目の当たりにし、自らもその仲間に次第にのめりこんでゆく・・・助教授の妻が、ある男と出あったことによりバランスが崩壊し、ついに事件が起こった...

学生運動に巻き込まれていた女子大学生が、アルバイトで大学助教授の家に出入りするようになった。そして助教授夫妻の世間の常識を超えた放埓な性生活を目の当たりにし、自らもその仲間に次第にのめりこんでゆく・・・助教授の妻が、ある男と出あったことによりバランスが崩壊し、ついに事件が起こった。その事件とは…

Posted byブクログ

2012/05/06

狂気を違和感なく受け入れて読んでいた自分の狂人ぶりに驚いた。不必要に甘ったるくなかったのがよかった。

Posted byブクログ

2012/04/07

タイトルは恋だが、恋愛小説というよりもミステリー小説。直木賞受賞作品である。 盲目的な愛情の行き着く果てはその対象を殺してしまうことになる。そう思った。 読後感はとても爽やかなものでした。

Posted byブクログ