夜の蝉 の商品レビュー
チェスの駒→卵→鏡で、栗鼠に準ずるものとは? 悪戯で秘密を隠すとは天才かも?ナンテ感心してました☆ しかも、隠しておいた卵も食べたとは・・A^^;)
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一つ目は。 「私」の友達の「正子」がアルバイトをしている、本の並び方をめちゃくちゃにする悪戯の話。 二つ目は。 「私」が「えみ」ちゃんに誘われて行った軽井沢の別荘で遭遇した話。 三つ目は。 「私」の姉が遭遇した「悪意」の話。 人の気持ちの恐ろしさとしては、一番怖いのは、「一つ目」の話だと、思うんですが。 個人的に、一番怖かったのは、三つ目の、「私」と「姉」の関係を書いた話でした。 なんかねー。 話の内容が、怖かった……というよりも。 ちょっと「ドキッ」とさせられました。 僕ねー。 「長女」なんですよ。一番上。 だから、いまいち、「私」が感じてる「姉」に対するコンプレックス……というか、複雑な感情、というやつはよくわからないんだけど。 わからないだけに、余計に怖くなった。本編とは、全然関係ない所で。 僕は、弟たちに、こんな想いをさせてないかなぁ……と。 「とられた」っていう感情は正直、よくわからないんだ。 というよりも。 1人目の弟が生まれた時のことを僕は、よく、覚えていない。 (まぁ、2歳半の時の記憶なんて、なくて当然、なんだけど) あー……救急車で運ばれてったのは覚えてる。 お父さんだけ、乗って行って。 「何で、僕は乗れないんだろう……」って、考えたのも覚えてる。 でも、どうやらこの記憶、自分の中でねつ造されたものかもしれない、と言われたことがある。 いや、知らないけど。 そっから、しばらくお母さんが入院してて。 弟は、もっと入院してて。 硝子越しに保育器に入った生き物を見に行ったのも覚えてる。(触ったことも無いから、弟っていう実感も無かった) 管、ついてて。 お母さんだけ、中に入ってて。 弟を触ってた……ような気がする。 んで。 その後に、弟が退院して来た、らしいんだけど。 その辺りの記憶があんまりないんだ。 おまけにさー。 どうも、僕、精神的、不安定になってたらしくて。 夜中に、起き上がって、水、ざーって出して。 手を洗ってたりしたらしい。 おまけに、僕にはその時の記憶はない……。 病気だよね。そこまで行くとさ。 でも、「取られた」って思った記憶はないんだよね。 だから、微妙に複雑な気持ちになったりもする。 よく、考えたら。 救急車で運ばれたことが、衝撃的すぎて。 「取られた」って感情が芽生えなかったのかもしれないけれども。 なんか、話が、脱線しまくってるな……。 よくわかんないけど。 まぁ、そんなことがあって。 母は、弟が泣いているかもしれないのを放っておいて。 僕と、ゆっくり幼稚園から帰って来たりしてたらしいんだ。 だからさ。 「きょうだい」の葛藤って、どこにでもあるような気がするけど。 とりあえず、僕の方には、今はわだかまりはまったくなくて。 でもそれは、あくまでも「僕の中には」であって。 相手の中でどうなってるのか、わからないから。 なんか、あったら嫌だなー……と、思って。 ちょっと、怖くなった。 関係ない話なんだけれども。 まぁ、それだけ。 人の心の深淵を書くのがうまい、作者さんなんだろうな……と、思います。 にしてもやっぱり。 これを書いたのが、男の人だというのが、信じられないのは、僕の勉強不足のせいなんだろうか(苦笑) 年頃の奥手な女の子の心理は、上手によく書けてると思うんだ。
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内容は内容でボンクラ男子ににそこまで主人公の感情の機微はわからないけど… 推理小説としても、ビルドゥングスロマンとしても、優しいタッチで描かれるなにかがある気がする。
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再々読くらいだけど久しぶりに読んで、またすごい良くて、やっぱ好きだなあと再認識した。 高校の図書館で初めて読んで、大学のとき買いなおして、社会人になって読むと、あの頃無かった古典芸能への興味とかが加わっているのでまた違うところが面白く感じたり。 登場人物はちょっと面映ゆいくらいみ...
再々読くらいだけど久しぶりに読んで、またすごい良くて、やっぱ好きだなあと再認識した。 高校の図書館で初めて読んで、大学のとき買いなおして、社会人になって読むと、あの頃無かった古典芸能への興味とかが加わっているのでまた違うところが面白く感じたり。 登場人物はちょっと面映ゆいくらいみずみずしいのだけど、たしかに共感できる機微がある。この繊細さにあらためて感嘆。
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表題作は姉妹あるいは兄弟について深く考えさせられるところのある味わいのあるいい小説。 自分の母親は姉妹でいうと妹の立場であるが、姉の方はこんな風に思っているものなのかなあと感想を漏らしていた。
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「円紫師匠と私」シリーズの二作目。大分文体にも慣れて、読みやすくなってきました。円紫師匠は、相変わらず謎を瞬時に解く切れ者ぶり。 若干謎解きでわかりづらい部分が…。私の読み方の問題かもしれませんが。人間の薄暗い部分もためらいなく描いているところには、好感がもてます。
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シリーズ二作目。 主人公は<私>。 文学部に通う女子大生。 探偵役は落語家、春桜亭円紫師匠。 殺人事件が起きるものだけが本格推理小説ではない。 日常の中で起こり得る不思議、その謎に果敢に挑む<私>、それをいつもの温和な空気のまま難なく解決してしまう円紫さん。 派手な作品ではないけれど、「ほぅ」と思わせてくれる情緒あふれた推理小説。 「古典文学」好きにもぴったり??
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シリーズ第2作。他のミステリーとは異なるこの独特の雰囲気が好きだ。「私」と円紫師匠以外に実はナイスな脇役の「正ちゃん」がいい味出している。
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佳品ぞろい。「朧夜の底」の犯人の傲慢な思考回路は、わからないでもないだけにより恐ろしく、身につまされる。「六月の花嫁」はモチーフが愛らしくほっと息をつける作品で、たぶんエラリー・クイーンの某短編を踏まえて書かれている。表題作は、事件そのものはわりとシンプルだけど、その周辺の人間関...
佳品ぞろい。「朧夜の底」の犯人の傲慢な思考回路は、わからないでもないだけにより恐ろしく、身につまされる。「六月の花嫁」はモチーフが愛らしくほっと息をつける作品で、たぶんエラリー・クイーンの某短編を踏まえて書かれている。表題作は、事件そのものはわりとシンプルだけど、その周辺の人間関係で読ませる仕上がりになっている。
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評判よさげだから読んでみたら、つまらん。盛り上がらねー。何が面白いのかサッパリわからん。褒めるとすれば、読みやすいことだけ。
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