夜の蝉 の商品レビュー
実は、シリーズで一番最初に買ったのはこれでした。何だか分からずに買ったのですが、この1冊で北村薫に嵌ってしまいました。空飛ぶ馬よりも個人的には好きです。
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「私」と円紫シリーズの第二弾で、これがデビュー作の2作目かな。覆面作家で女子大生かもって思われた作家が、この作品で日本推理作家協会賞を受賞して、立派な男性であることが分かったということです。 人にはいろんな人がいて、好きな人、嫌いな人なんて単純に分類だけでは出来ないことが多いです...
「私」と円紫シリーズの第二弾で、これがデビュー作の2作目かな。覆面作家で女子大生かもって思われた作家が、この作品で日本推理作家協会賞を受賞して、立派な男性であることが分かったということです。 人にはいろんな人がいて、好きな人、嫌いな人なんて単純に分類だけでは出来ないことが多いです。一緒にいれば気を使う人、堅苦しく感じちゃう人、などなど。 このシリーズの登場人物である「私」は、少し特徴があって、好みが分かれるかもしれないけど、私自身は見ていて(小説の中で活躍する「私」を)すごく心地よい感じを持っています。その考え方やモノの見方、それが次第に成長する時間の流れ・・・ この作品が、日本推理作家協会賞を受賞したからといって、「推理」中心かといったら、そこに期待すると期待は裏切られます。もちろん、推理モノが推理ゲームであったり、トリックであるというのは、それは謎としての面白さはあるでしょうが、このシリーズは、むしろ「人」なんでしょう。人が持つ不思議な謎を、推理するのではなく楽しむ作品でしょう。 収録作品 「朧夜の底」 「六月の花嫁」 「夜の蝉」 ★★★★☆
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こういう推理ものを読んだのは初めてだ。 そう思いました。 これは自分から人に貸してあげたい感じです^^
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「わたしと円紫さん」シリーズ第2弾。立て続けに読んでしまった。 今回も 朧夜の底・六月の花嫁・夜の蝉 という3編のオムニバス。 表題作 夜の蝉 では 突込みどころのないほど完璧に美しい5歳年上の姉との間に幼い頃からずっと引かれていた一線が崩された。 語り手の「わたし」も...
「わたしと円紫さん」シリーズ第2弾。立て続けに読んでしまった。 今回も 朧夜の底・六月の花嫁・夜の蝉 という3編のオムニバス。 表題作 夜の蝉 では 突込みどころのないほど完璧に美しい5歳年上の姉との間に幼い頃からずっと引かれていた一線が崩された。 語り手の「わたし」も大人の女に少しだけ近づきつつある風情が清潔な色っぽさを感じさせたりもする。あくまでも清潔に。 主役であり語り手でありながら作品中に名前すら出てこない「わたし」に 私は大いに愛しさを覚える。若さゆえの硬さ 純粋さ ちょっとしたひねくれ方などが なんとも可愛らしいのだ。
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主人公の「私」と、その周りにいる正ちゃん、江美ちゃん、姉にそれぞれスポットライトを当てた三篇が収録されています。 中でも印象に残ったのは「六月の花嫁」です。白のクイーンが消えるところから始まる謎がとても繊細に描写されていて、読み終わった後にすがすがしい気持ちになりました。 ま...
主人公の「私」と、その周りにいる正ちゃん、江美ちゃん、姉にそれぞれスポットライトを当てた三篇が収録されています。 中でも印象に残ったのは「六月の花嫁」です。白のクイーンが消えるところから始まる謎がとても繊細に描写されていて、読み終わった後にすがすがしい気持ちになりました。 また、どの篇にも言えることですが、早く先が読みたい気持ちと読み終えるのが惜しいという気持ちを同時に抱かせてくれるところがこの短編集の素敵なところだと思います。
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円紫師匠と私シリーズ第2弾 第四十四回日本推理作家協会賞受賞作品だそうです。そのことで北村さんが「男」であるということが分かったそうです。 僕は知ってから読み始めましたが、確かに、ここまで女性の機微が書けるものなのかと思ってしまいますね。
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