ポーの一族(文庫版)(1) の商品レビュー
1976年(昭和51年)第21回小学館漫画賞少年少女部門受賞 別冊少女コミック1972年から1976年連載 読んでいたつもりだったけれど 私は『りぼん』派で、購入は『りぼん』 友達に借りながらの「ポーの一族」だったので 再読していなくて記憶は希薄だった 今年の三越「ポーの一...
1976年(昭和51年)第21回小学館漫画賞少年少女部門受賞 別冊少女コミック1972年から1976年連載 読んでいたつもりだったけれど 私は『りぼん』派で、購入は『りぼん』 友達に借りながらの「ポーの一族」だったので 再読していなくて記憶は希薄だった 今年の三越「ポーの一族展」に行ってきたので しっかり再読 ちなみに図書館にありました ポー展は 残念な感じだったけれど思い出すきっかけになったから良しとします バンパネラ(吸血鬼)の伝説を題材にした 美少年吸血鬼エドガーをめぐる物語 「ポーの一族」 1972/10 1880年頃 ロンドンから海辺の街に移り住むエドガー家族 人間社会に紛れながら 仲間とする者を探す アランとの出会いの場 「ポーの村」1972/5 1865年 グレンスミスがバンパネラのポーの一族の村に迷い込む 「グレンスミスの日記」1972/6 ポーの村続編 スミスの子孫がポーの村の事を書いた日記を見つける 「すきとおった銀の髪」1972/1 これが当時の第一作だったようだ エドガー一家の屋敷でメリーベルと遊ぶチャーチル 一家は再び移動していく 30年後 チャーチルは成長していないメリーベルとエドガーに出会う 「ペニー・レイン」1975/3 1879年エドガーは 山賊に襲われる アランの遺体と共にウィッシュの館で彼の目覚めを待つ 生存するため通りがかりの家族を襲い血を奪う その家族の子供リデルを育て始める 「はるかな国の花や小鳥」1975/7 バンパネラとなったアランと エドガーは 二人で転々とした生活を続ける バラが咲き誇る庭の女主人の幸せにみえる辛い過去 「リデル 森の中」1975/4 1940年 リデルが語るエドガーとアランとの思い出 「一週間」1975/10 エドガーが用事で留守をした一週間のアランのお話 人間の女の子と楽しく遊んで待つも やっぱり帰りを待つアラン 元々 時間を前後させながら描かれているところを 掲載順がそれとは異なり そしてこの文庫化の順番はまた違うのね 冷ややかな美少年エドガーとツンなアランの 名コンビ 続けて読みます
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読んでいくと映画をみている錯覚に陥る。画力も物語も全てが芸術的です! 全ての話がつながりをもち色々な見方ができるからまた凄い! 日本漫画界傑作のシリーズ。 エドガーの魅力に酔いしれよう。 ぜひ〜
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歴史的超名作ということで遅まきながら読んでみました。 今の時代に読むとそんなに刺激的では無いけれど。 バンパネラの永遠であるが故の悲しみは共感できると思いました。
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ずっと読んでみたいと思っていた作品。 まさか第1話でメリーベルが死ぬとは思わなかったけれど、語られる時間が前後するからか。 永遠にいなくなってしまったメリーベルと、永遠に生き続けるエドガー。喪失の物語。 死ぬことと、生き続けることは、同じことなのかもしれない。 ポーの秘密を守るためには冷酷にもなるエドガーだけれど、リデルを殺さずに育てて、一族に加えることもなく、人間の世界に返そうと陰で努力をしていて、優しいところもある。 そういうところに、吸血鬼と人間の対立に、現実世界の人間の愚かさを見る思いがする。
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独特の世界観で確かに引き込まれるものはあるのですが…一話目から登場人物のほとんどが退場し…流石に長く生きてきたのにあまりの軽率さに思わず失笑です。逆によく今までよくあの軽率さで生きて来れたなと。エドガーがバンパネルラになったエピソードはさすがに可哀想。。 発表当時に読めばおそらく...
独特の世界観で確かに引き込まれるものはあるのですが…一話目から登場人物のほとんどが退場し…流石に長く生きてきたのにあまりの軽率さに思わず失笑です。逆によく今までよくあの軽率さで生きて来れたなと。エドガーがバンパネルラになったエピソードはさすがに可哀想。。 発表当時に読めばおそらくどぷりと浸れたでしょうが、令和のこの時代に読むと粗が目立ち、そこまで心に残りませんでした。昭和の、まだまだ西洋への憧れが強い時代に読んだ人たちのなかでは永遠に不朽の名作なのでしょう…
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タイトルだけは有名すぎて知っていた「ポーの一族」。 急に気になり文庫版を購入。 なるほど。名作とうたわれるのがよくわかる。 時系列に物語が進まないのが、またいい。 こことここがつながるのか~という感動。
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吸血鬼の一族として大人になれない少年エドガーと、途中から一族に加わったアラン。長い長い時を生きる孤独と、その運命を受け入れている強さに引き込まれる。
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- ネタバレ
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永遠とは、始めて、終えていくことの繰り返しそのもの 長い時間を経ても、違和感なく彼らが私の目に映るのは、 彼らの孤独が絶え間なく続いているからなのか 変わることをしないのではなく、できないのだと思わされる
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「少女まんが史上に燦然と輝く歴史的超名作」と銘打たれている本作、『ポーの一族』の作者萩尾望都先生は非常に有名で人気も高く、近年だとミュージカルが再演決定したりだとか、私自身何度か名前を小耳に挟んだことはあったのですが、今回ついにその代表作『ポーの一族』の1巻を読むことにしました。...
「少女まんが史上に燦然と輝く歴史的超名作」と銘打たれている本作、『ポーの一族』の作者萩尾望都先生は非常に有名で人気も高く、近年だとミュージカルが再演決定したりだとか、私自身何度か名前を小耳に挟んだことはあったのですが、今回ついにその代表作『ポーの一族』の1巻を読むことにしました。 2巻まで読んである程度理解を深めたうえでもう一度1巻を読んだのですが、ほんとうに美麗で繊細で儚くて耽美です……。はぁ…と陶然とした感慨に襲われて、何も考えられないくらいにじんわりと余韻に浸っています。これは「少女まんが史上に燦然と輝く歴史的超名作」と豪語するに足りる、いやそれ以上の作品でした。すごくいい…… 絵も綺麗ですがストーリーも深くて、ある程度理解してから読むと、またその咀嚼が妙味で妙味で! 短編とエドガーたちの話を上手く組み合わせているのにも業を感じました。 それにしても少年少女の永遠性、このテーマがここまで眩燿としている作品もそう多くは無いのでしょうか。エドガーが「なぜ生きているのかって? それがわかれば!」と披瀝している一方、この作品には心の中で永遠の少女であり続ける女性、「薔薇の国に暮らす女性」も登場します。その巧緻な対比もやはり見事としか言いようがありません。だからこそメリーベルの云為には一々心を引っ張られるような魅力を感じもしました。 好きだなぁと思った短編は『はるかな国の花や小鳥』と『リデル♥森の中』で、薔薇の国の中で永遠の少女として生き続けた美しい女性達に、恍惚としてしまいます。あと、『グレンスミスの日記』の話の構成力はすさまじい!
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人間よりもはるかに長い命を生き永らえるバンパネラであるポーの一族の歴史をえがいた連作短編形式の作品です。 第一話「ポーの一族」は、物語の中軸となるエドガーとアランとの出会いが明らかにされます。寄宿制の学園であるセント・ウィンザーにやってきたエドガーは、地元の名士の子息であるアラ...
人間よりもはるかに長い命を生き永らえるバンパネラであるポーの一族の歴史をえがいた連作短編形式の作品です。 第一話「ポーの一族」は、物語の中軸となるエドガーとアランとの出会いが明らかにされます。寄宿制の学園であるセント・ウィンザーにやってきたエドガーは、地元の名士の子息であるアラン・トワイライトに出会います。アランは、エドガーの妹であるメリーベルに想いを寄せますが、ポーの一族である彼女はバンパネラであることをひとに知られてはならず、悲劇的な運命が彼らを待ち受けることになります。 成長することのないエドガーたちは、正体をひとに知られてはならないため、人間社会のなかに入り込みながらも、彼らとおなじ時間を歩むことは許されず、やがて訪れる別れを知りながらそのときどきの時代で出会った人びととのドラマが演じられていきます。連作短編という形式がうまく生かされている作品だと感じました。
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