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キャッチャー・イン・ザ・ライ の商品レビュー

3.5

290件のお客様レビュー

  1. 5つ

    48

  2. 4つ

    78

  3. 3つ

    93

  4. 2つ

    25

  5. 1つ

    14

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2020/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 きたなかったりずるかったりするものを受け入れたくない、世界を拒絶する感覚。  一方で、自分はそんな世界にはなじまないけど、じゃあいったいどこに自分の居場所があるんだろう、、お酒もタバコも、もうどうにでもなってしまえ、という放棄の感覚。  説明してしまえば若者の苦悩を綴った自伝風小説だと思うんだけども、私はこの〝世間からのはみ出しもの”という感覚にいまだに共感するし、この本を開くたび、自分のそばにホールデンがいて、まぁそんなこともあるよね、と言ってくれそうな、そんな気持ちになります。

Posted byブクログ

2020/11/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ホールデン・コールフィールド。 これまでいくつもの学校でそうだったように、ここペンシルヴェニア、ペンシー校でもお行儀よく過ごすことができず、単位を落として退校処分に。 同部屋の交友、しょっちゅう訪ねてくる隣室の嫌われ者、ガールフレンド、行く先々で出会う人々の言動にいちいちやれやれ、全く嫌になっちゃう。 思春期の厭世感、自己陶酔感たっぷりの物語。 世界的名作ではあるけれど作品の内容自体には予備知識なしで臨んだので、想像していた物語とは全く違っていたけど、著者の来歴からすると自身の想いを若き青年の思考へたっぷりと(やや過剰なほど)詰め込んだのではと思う。 その先にある良い意味の悟りに辿り着いてほしいものだ。

Posted byブクログ

2020/05/07

恋愛小説かと思っていたら青春小説だった。 大人にならざるを得ない世界で、いいとこ育ちの主人公が、子供でいたい自分と現実の狭間で葛藤する物語。 何者かになりたくて目につく全てに共感できないという態度をとるけれど、若い自分には個を確立する力もなく、いっそ一人で遠くに行きたいと願う姿は...

恋愛小説かと思っていたら青春小説だった。 大人にならざるを得ない世界で、いいとこ育ちの主人公が、子供でいたい自分と現実の狭間で葛藤する物語。 何者かになりたくて目につく全てに共感できないという態度をとるけれど、若い自分には個を確立する力もなく、いっそ一人で遠くに行きたいと願う姿は痛々しいほどリアルな若者に見えた。宛もない留学する人とかバックパッカーってそんな気持ちなのかな。 あと、[子供や純文学の様な綺麗で純粋なモノだけ見ていたい、世渡りの為の忖度とか金のために誇りを捨てるだとかが我慢できない]といういかにも子供っぽい青さは、20代としては結構共感できた。もう少し若いときに読みたかった。 俺もライ麦畑のキャッチャーになりたい気分のときはある。でも“未成熟な人間は理想の為に高貴な死を選び、成熟した人間は、理想のために卑小な生を選ぶ”らしいから、そうなれるように頑張ろうかな。

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2020/01/12

・読書会後は、サリンジャーの生き様に興味を持った。この本が出る前に短編がいくつかあったんでそれも読んでみたい。ホールデンと兄貴が出兵。 ・なんかホールデンって高校生カッコつけてるなぁってのが印象。それが痛々しすぎて悲しくなる。 ・世間のいろんなものが薄汚くて欺瞞に満ちていて吐き気...

・読書会後は、サリンジャーの生き様に興味を持った。この本が出る前に短編がいくつかあったんでそれも読んでみたい。ホールデンと兄貴が出兵。 ・なんかホールデンって高校生カッコつけてるなぁってのが印象。それが痛々しすぎて悲しくなる。 ・世間のいろんなものが薄汚くて欺瞞に満ちていて吐き気のするものだと感じるのは彼が純粋だからかも。 ・16歳で、バーに行ったり酒、タバコ、女。アメリカで発禁になってたのを知ったのは読了後。 ・ライ麦ってタイトルから青年の恋的な話を連想してたけど違った。うらぶれた感じ。 ・メイドがいたり父が弁護士だったり裕福な家のお子様が不良ぶってるお話。 ・ミスターアントリーニは暗闇で僕の頭を撫でてたけど、僕が勘違いした、変態的なことを目論んでたのは違うんじゃないかな。夜中にでていくなんて。無理しすぎ。転落の話が身に染みた。しかし、そうとも言い切れないという意見が多々でた。 ・フィブィーがついてくるって言ったのは本気だったのかな。それとも兄にそういえば家に帰ってくるって思ったのかな。妹はホールデンの幻想かもしれないって知人が言っててそんなことかんがえもしなかった。 ・だれもが幸せを演じているようにかんじた。

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2019/12/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2019.12.15 読了。 ずっと気になっていた作品で、青春モノで感動できる!と思いきや、確かに青春ではある。が、泣けるとか、笑えるとかいった話ではなかった。 思春期独特のいわゆる“厨二病”だよね。 なんでもかんでも否定してしまいたい。モテている奴を見て、見る目がないだの汚らしいだの、否定するばかりで行動にうつせていない。 そんなお子ちゃまのちょっとした成長?物語、というか家出物語かね。 明らかに子どもだから女性に軽くあしらわれているのに気付けていない感じとか、リアルよね。 この終わり方はなんだ?オチは?と思うんだけど、村上春樹の作品を読んだ時と同じ様な読後感。 ハルキムラカミのベースは海外文学だから似るのかしら、と思った。 そう考えたらすっきり終わらないのも良い味なのかも、と思った。 物語のアップダウンもさほどないところもハルキムラカミ作品が引き継いでいるのかね。 もっとエンタメ的な青春小説かと思っていたので、思っていた感じとは全然違った。

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2019/09/09

村上春樹氏の著作はどれも読み進められず挫折するのだけれど、訳者を務めた本作も挫折。本筋と関係の無いような一人語りが多く、ストーリーが頭に入らないので、何を読んでいるのかわからなくなる。その一人語りこそが思春期の複雑な内面の描写ということなのかもしれないが、自分にはどうしても読めな...

村上春樹氏の著作はどれも読み進められず挫折するのだけれど、訳者を務めた本作も挫折。本筋と関係の無いような一人語りが多く、ストーリーが頭に入らないので、何を読んでいるのかわからなくなる。その一人語りこそが思春期の複雑な内面の描写ということなのかもしれないが、自分にはどうしても読めなかった、、。

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2019/08/31
  • ネタバレ

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ずーっと一人語りな感じなんだな。これでこんなに長い文章になるのがすごく不思議。こじらせ系のようであり、でも青春時代のもやもやは、言葉で言い表せないし、変な行動になっちゃうのもなんとなく理解できる。

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2019/04/07

有名だけどあらすじも何も知らなくて勝手に「いもしない妻がライ麦畑をかけていく夢を見る男の話」だと思っていたけど、実際は鼻持ちならない富裕層のお坊ちゃんがこの世界はインチキだらけだと躁鬱を繰り返しているだけの内容だった。ライ麦畑一切出てこない。 多分お金の心配がないからこんなうだう...

有名だけどあらすじも何も知らなくて勝手に「いもしない妻がライ麦畑をかけていく夢を見る男の話」だと思っていたけど、実際は鼻持ちならない富裕層のお坊ちゃんがこの世界はインチキだらけだと躁鬱を繰り返しているだけの内容だった。ライ麦畑一切出てこない。 多分お金の心配がないからこんなうだうだしてるんだろうな〜と思ってしまった。せっかく学べる機会をたくさんもらっているのに学ぶつもりもないなんて本当に馬鹿な奴めホールデン。 と読みながら思っていたんだけど“世界はインチキだらけだ”と周りを馬鹿にする態度や人への態度がむちゃくちゃなホールデンの姿はわたしの10代の頃のややかぶることもあって恥ずかしかった。そうかこれは青春小説なんだ。 多感な時期にこれ読んでホールデンの落下に引き摺られなくてよかった。 独特な文体に結構イライラしたけどなんかしばらくしたら読み直してもいいかなと思える。

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2019/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み始めは、主人公のホールデンのことを、思春期真っ只中の、足元がおぼつかない男の子なのかな、と思っていた。 けれど終盤、ジェームズの死と、その後に登場するアントリーニ先生に頭を撫でられた時の主人公の反応について語られる場面を読んで、この子は、自分を生者と思えないのかな、と思った。 弟のアリーや、ジェームズを通して、彼は死を感じる体験をしていて、その、死んでしまった2人に対しては、今生きて彼の周囲にいる人たちによりも、好意的なものを向けているように見える。 ジェームズの亡骸に対して慈しみを表現したアントリーニ先生に敬意を表していた主人公が、いざジェームズと同じように頭を撫でられ、慈しまれると、拒否をするような反応になる。 あれは先生をゲイと思って身の危険を感じたのではなくて、自分がジェームズと同じ、死者のように扱われたと感じたのかもしれない。自分ってやっぱり死んでいるんだ、と。 私的に好きなのは最後の3行と、主人公の妹ちゃん。彼女が主人公のスピンオフが読みたいくらいだよ、冗談抜きで。

Posted byブクログ

2019/01/27

「ライ麦畑でつかまえて」こと 「キャッチャー・イン・ザ・ライ」 多分、村上春樹の訳がなかったら読まなかったでしょう。 事前情報なしで読み始めましたが、主人公のホールデン君のボヤキ風の語りで物語は進んでいきます。 まだ序盤ですが、後半をの方をチラ読みすると、どうもそんな感じ。...

「ライ麦畑でつかまえて」こと 「キャッチャー・イン・ザ・ライ」 多分、村上春樹の訳がなかったら読まなかったでしょう。 事前情報なしで読み始めましたが、主人公のホールデン君のボヤキ風の語りで物語は進んでいきます。 まだ序盤ですが、後半をの方をチラ読みすると、どうもそんな感じ。 題名から、田園での恋物語かしらと思ってましたが、どうも違うようです笑 ある意味読み進めていくのが楽しみ。 また読み終わったら感想文書きます。 何とか読み終えました「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。疲れました笑 学校を退学させられることになってから、わずか数日間の間の出来事。破天荒な行動を繰り返し、周囲の人とトラブルを起こしながら、ニューヨークを放浪し、何とか自宅までもどっていく。その一連についてのホールデン君目線の内訳話。 正直なところ、ホールデンの行動にはついていけない。まったくホールデン君よ、やれやれだよ、という感じ笑 物事すべてに苛立ち、自分の気持ちをうまく表現できず、人とうまく付き合えない。素直になれない。 この本は、青少年に悪影響を与える作品として敬遠されているらしいですが、まあ自分の子供には、ホールデン君のような行動をとってほしくはない、ですね笑 「キャッチャー・イン・ザ・ライ」という題名は、どういう事なのか疑問に思いながら読んでましたが、「ライ麦畑で崖から落ちそうな子供を捕まえて助ける人」そんな人になりたいというホールデンの想いからきているとか。 孤独と喪失感に満ちた人生を歩んできたが、人を助ける人生を歩みたいということでしょうか。寂しさを感じますなあ。 翻訳作品として、文面が村上春樹の文章だなあという感じ。ほかの人の翻訳もどこかで見てみたいと思います。

Posted byブクログ