キャッチャー・イン・ザ・ライ の商品レビュー
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村上春樹版「ライ麦畑でつかまえて」。16歳の主人公・ホールデンは、時代も国籍も超えて若者たちに支持されてきた存在。インチキな大人に反抗しつつも疎外感と孤独感を持て余す彼と、同世代の人に読んで欲しい!
yui
自分であり、友達であり、我が子のような主人公 生意気な子は嫌いだけれど所々共感できたり、話を聞いてあげたいと思ったり 10年積読してました…。 名作傑作のイメージ強過ぎて期待し過ぎてしまった ただかなり有名な海外小説なので読めてよかった
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間違いなく十代の頃に読んでいたかった本。 タイトルから牧歌的なイメージを持っていたが、現代の若者が抱える典型的なモラトリアムとそこに生まれる苦悩を描いた作品だった。コーフィールドは堕落の中に助けを求め、「何か」を探し続けている。そして最終的には、その堕落から「誰か」を救い出す”...
間違いなく十代の頃に読んでいたかった本。 タイトルから牧歌的なイメージを持っていたが、現代の若者が抱える典型的なモラトリアムとそこに生まれる苦悩を描いた作品だった。コーフィールドは堕落の中に助けを求め、「何か」を探し続けている。そして最終的には、その堕落から「誰か」を救い出す”catcher”になる。 2、3年前は本に救いばかりを求めていたけど、最近は美しさや成長を求めて読んでいるような気がする。 私は何を持って青年期のモラトリアムを終えたのか、決定的な瞬間なんてものは恐らくないしぼんやりとしていてわからない。だがおそらく、様々な経験と要因が重なった上で大義のために卑しく生きることを決めたからだと思う(未成熟なものは、無価値な大義のために高貴なる死を求め、成熟したものは大義のために卑しく生きる)。 2、3年前に読んでいたら恐らく自身のバイブルにしていたであろう本書。それを今読み、コーフィールドに共感しつつも俯瞰して、成長した自分を持って多重的な視点で読めたのは良かったと思う。 —人間のなす様々な行為を目にして混乱し、怯え、あるいは吐き気を催したのは何も君一人だけでは無い。世界中でとても多くの人が、君が経験しているのと同じように、道義的にまた精神的に思い悩んできた。ありがたいことに、彼らのうちのあるものはそう言うことについての悩みをしっかりと書き残している。君が望めばそう言う人々から学ぶ事ができる。そしてもし君が彼らになれば、誰かがいつの日か君から学ぶようになる。それは極めて互恵的な仕組みであり、詩である。
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主人公に全然共感できず。 でも、憎めない。 主人公は、ほんとは賢そうだし、魅力のある男の子なのでしょう。 時代があってなかったのであろう。 多様性が許される現代なら、どう感じて、どう過ごせるのかな?と思った。
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キャッチャーの下りのみ知っていた。どのような流れでつながるのか読み進めたが、つながらず、浮いた文章に感じる。 説得力のない、なりたいもの。 ただ、その状況自体が、行き場のない鬱屈した思いを読み手に伝えるための文章。であれば納得がいく。 終始ふざけて嘘にまみれ、斜に構えて、それを...
キャッチャーの下りのみ知っていた。どのような流れでつながるのか読み進めたが、つながらず、浮いた文章に感じる。 説得力のない、なりたいもの。 ただ、その状況自体が、行き場のない鬱屈した思いを読み手に伝えるための文章。であれば納得がいく。 終始ふざけて嘘にまみれ、斜に構えて、それを自覚しながらやめられない。 失敗したユーモアのいたたまれなさ。 村上春樹の文体とのまざり合い。
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わたしはフィッツジェラルドなんかは野崎訳のほうが好きだったりするんだが、このキャッチャーは間違いなく村上春樹訳のほうがいいなと思った。野崎訳のライ麦畑〜はいくらなんでもやっぱりちょっと古びてきてはいるよね、と感じてしまう。野崎訳でちょっと??という感じだったところを、村上訳で「な...
わたしはフィッツジェラルドなんかは野崎訳のほうが好きだったりするんだが、このキャッチャーは間違いなく村上春樹訳のほうがいいなと思った。野崎訳のライ麦畑〜はいくらなんでもやっぱりちょっと古びてきてはいるよね、と感じてしまう。野崎訳でちょっと??という感じだったところを、村上訳で「なるほどホールデンはこういうとを言っていたのか」と改めてわかったりした。それにしても村上訳は、やっぱりホールデンが精神的な何かしらの病であることがわかるようになっている。最初と最後に出てくる病院みたいなところも、ほとんど精神病院ということがわかる。このへんは野崎訳と結構違うところかなと思ったかなあ。 しかし、野崎訳を読んでも、村上訳を読んでも、この小説があまりに力強く、哀しく、恐ろしい小説だということは伝わってくる。原文にとてつもないパワーがあるのだということがわかる。
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絶対誰でも知ってるってくらい有名な本だし、村上春樹の翻訳って面白そうかもと思って読んだけど、正直全然面白さが分からなかった…。挫折しそうになったけど意地で読み切った。読むのがちょっと苦痛だった。笑 ライ麦畑でつかまえて、というタイトルから恋愛系の物語だと思い込んでたけど、ただひた...
絶対誰でも知ってるってくらい有名な本だし、村上春樹の翻訳って面白そうかもと思って読んだけど、正直全然面白さが分からなかった…。挫折しそうになったけど意地で読み切った。読むのがちょっと苦痛だった。笑 ライ麦畑でつかまえて、というタイトルから恋愛系の物語だと思い込んでたけど、ただひたすら思春期の少年のよく分からん話を聞かされるという謎の体験。 村上春樹翻訳の名作シリーズで華麗なるギャツビーは面白かったから期待してしまったなぁ。
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読んだのが大人になってからだったせいか、素直に入ってくる感覚はあまりなかった。ただ社会や大人に対して斜に構える姿勢は、多かれ少なかれ思春期の若者にとっては共感できるものなのかなと。 わかりそうでわからない、わからなそうでなんとなくわかる、のような温度感が自分も含めた一般的な感想な...
読んだのが大人になってからだったせいか、素直に入ってくる感覚はあまりなかった。ただ社会や大人に対して斜に構える姿勢は、多かれ少なかれ思春期の若者にとっては共感できるものなのかなと。 わかりそうでわからない、わからなそうでなんとなくわかる、のような温度感が自分も含めた一般的な感想なのかなあ、と。 感情の切り替わりの早さや、突飛で唐突な行動なんかは懐かしくもありました。
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再読。『謎解き』を読んだことが一つの契機。 しかし、謎解きの論も一理あったが、作品はやはりそれ以上の内容を持っていた。 拒絶と親愛。 落下と常住。 青春小説の傑作。
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