キャッチャー・イン・ザ・ライ の商品レビュー
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昔々、友人に熱烈に勧められて読んだとき、私は主人公が嫌い過ぎて、最後まで読んだはずなのに、後半を覚えていなかったことに気付いた。ちょうど推しが好きな本に挙げたり、夫や、普段本を読まない友人からの激推しに合い、いい機会だからと読み直すことにした。若い鬱屈が胸に重い。アントリーニ先生の言葉はよかったです。
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ホールデン・コールフィールドは、高校の授業で落第し、次の週には退学になる。 しかし、その前に学校を飛び出した... 自分が年をとったからなのか、共感ができず。若い頃に読めたら違ったのか。
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この年ではじめて読んだ! こんなふてくされた青年の話しだったんだ。自分のふてくされてた時期を思い出した。 大好きだった弟や、クラスメイトの死とか、女の子を大事にしないこととか、そんなことを世の中は気にも留めずに生活していることが、ホールデンには信じられないって感じなんだろう。 若...
この年ではじめて読んだ! こんなふてくされた青年の話しだったんだ。自分のふてくされてた時期を思い出した。 大好きだった弟や、クラスメイトの死とか、女の子を大事にしないこととか、そんなことを世の中は気にも留めずに生活していることが、ホールデンには信じられないって感じなんだろう。 若い頃の繊細でめんどくさい感じ。若い時に読んでおけばよかった。
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どうしても空気を読めない。適切な状況で、当たり障りのないことを言えない。ホールデンとはそんな「損」なキャラクターなのだと思う。彼にはここまで語れる知性と、池のアヒルについて考えられる注意力がある。それは優れたものだが、タクシーの運転手を始めとする他人には伝わらず、それどころか怒ら...
どうしても空気を読めない。適切な状況で、当たり障りのないことを言えない。ホールデンとはそんな「損」なキャラクターなのだと思う。彼にはここまで語れる知性と、池のアヒルについて考えられる注意力がある。それは優れたものだが、タクシーの運転手を始めとする他人には伝わらず、それどころか怒らせる始末。今の日本ならさしずめ「コミュ障」の変人扱いのはずだ。裏返せばそんな「コミュ障」であり「ライ麦畑のキャッチャー」志望の青年にここまで肉迫し、セックスや他人の欺瞞について語らせたのはさすがと思う。このコメディは身につまされる
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さすが名著 村上春樹さん翻訳の影響もあるのかな 他の方が、「尾崎豊の歌みたい」と表現していたのに納得、同感
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終始隣で悪口を聞かされているような、そんな感覚になる新鮮な物語でした。 ホールデンは社会の何もかもが嫌。嫌な面ばかりが目についてしまう口が達者な思春期の少年だった。どん底な気分になりながらも、とにかく誰かに会ったりする行動力がすごい、、、というか、目の前の出来事や感情を処理して、とにかく今を生きるしかない。そんな感じがしました。 私自身大人になって、いろいろ失敗したからこそ社会なんてそんなもんだよなーとある程度割り切れるようになってきたので、少し懐かしいような、過去の自分の一部分を見ているような感じでした。 なぜ題名を「ライ麦畑でつかまえて」にしたのか気になりました。 ホールデン自身は、「捕まえる」方になりたいと言っていたけど、、、本当はどこまでも落ちていく自分を誰かに捕まえて欲しかったのかなと思います。あと、いろいろどん底を味わったホールデンなら、きっと崖から落ちようとしている人をキャッチできるような、いつかそんな大人になれるんじゃないかな。 【メモ】 318 落ちていく人は、自分が底を打つのを感じることも、その音を聞くことも許されない。ただただ落ち続けるだけなんだ。そういう一連の状況は、人がその人生のある時期において何かを探し求めているにもかかわらず、まわりの環境が彼にそれを提供することができない、あるいは、まわりの環境は自分にそれを提供することができないと本人が考えたような場合にね。それで人は探し求めることをやめてしまう。 319 未成熟なるもののしるしとは、大義のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしとは、大義のために卑しく生きることを求めることだ。 →ある程度《諦めながら生きる》ことができるようになることも大人になることなのかなと思った。
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思春期を拗らせた少年が子どもから大人になる、一種のイニシエーションの物語なのかな。 大義のために卑しく生きる大人やそうなろうとする周囲の人間たちを嫌悪し、受け入れられない主人公。 池にいるアヒルは冬になったらどこにいくのかタクシーの運転手に聞く場面、運転手は魚ならそこにいると答える。どんなに水が冷たくなろうが、魚はそこで生きていく。しかし、主人公にはその話を受容できない。 3日間もの家出の中で、彼は様々な人に会って話をし、背伸びをし、大人のふりをしてみる。が、うまくいかず、惨めな思いをして落ち込んでしまう。 最後、ライ麦畑で崖から落ちそうになる子どもたちのキャッチャーになりたいと自覚した彼は、自分と西へ行く、と言った妹を見て狼狽する。 子どもだと思っていた妹が今や自分と一緒に崖に向かって一直線に走らんとしているからだ。 彼は彼女を守らなければならない、正しい道を歩ませなければと思う。メリーゴーランドに乗る妹を見ながら、彼はついに“大人”になることを受け入れる。 訳者である村上春樹氏の『アフターダーク』にもどこか通ずるようなお話だなと思った。 現実を受け入れること。大人になるって、確かにそういうこと。 きっとこの少年は結構いい大人になれるだろうと私は思う。 田舎の高校で、目立たない教師となって、崖から落ちそうになっているどうしようもない感じの生徒と語らっている姿が、見えてきません?
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大学生の時に元の訳で読んで、その時は、なるほど~と高い評判に納得した記憶がある。すっかりどんな話だったのか忘れていて読み始めると、再び、これぞまさに自分の気持ちを代弁しているみたいな、なるほど~と思う。自分はおじさんなので代弁しているとは思わないけど、そう思う人がいるだろうと思う。 読んでいると気持ちが若返る感じがするのだが、もはや10代の苦しみなど絶対に味わえない。代わりに何もしてないのに腕が痛い。 学校から自宅までの数日を描いたささやかな話で、ニューヨークが寒々しい。夏に読んでしまったため、季節感が湧かない。 最後、発達障害っぽい、何もかも嫌いで生きづらそうな主人公が死ぬんじゃないかとハラハラして、死ななかったのでホッとした。
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主人公ホールデン・コールフィールドの16歳のクリスマス時期のドタバタについての記録。 読んだ第一の感想は何といっても登場人物が多い。自分があまり海外文学に触れないため海外の特徴なのかは判別できないが、真剣な話40人くらい名前が出てきた気がする。 主人公は物語を通して未来への見通...
主人公ホールデン・コールフィールドの16歳のクリスマス時期のドタバタについての記録。 読んだ第一の感想は何といっても登場人物が多い。自分があまり海外文学に触れないため海外の特徴なのかは判別できないが、真剣な話40人くらい名前が出てきた気がする。 主人公は物語を通して未来への見通せなさからくる不安を感じているように思った。とにかく自分を安心させようともがき、大人のように格好つけながら何も変わりたくないと駄々をこねる、そんな主人公が愛おしく思え、安心していいよと声をかけたくなった。 自分と主人公で重なると思える部分は多くあり、彼の支離滅裂な行動に対して疑問を感じることもなかった。彼の心を動かすのは彼であり、外から客観的に見て論理的に考えて行動を決められるわけではないのだ。もっと言うと作者でさえ彼の心の奥底まで理解はできないと思う。自分にだって説明のつかない行動をしてしまうことだってあるだろう。 タイトルの『The Catcher in the Rye』というのは主人公が妹フィービーに語った将来なりたいものだ。ライ麦畑で遊んでいる子供たちが側の崖から落ちないように捕まえる人。彼自身、自分がライ麦畑という平穏からはみ出して落ちぶれてしまっているような感覚がしてたのではないかと想像した。そしてこれから落ちそうになる子供を救おうとする人、明言はしていないが彼はスペンサー先生やアントリーニ先生のような教師にほんとはなりたいのではないか。自分のやりたいことを自覚できればライ麦畑から落ちたとしても彼の未来は明るいと思う。
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天気の子を見ていたらこの本が出てきて、昔兄の部屋にも置いてあったことを思い出し、有名だし、この機会に読んでおこうと思って図書館で借りた。 読んでいて特に何か響いたという事はなかったけど、日本でいったら尾崎 豊の歌みたいな、思春期の終わり頃のどうしようもない感情は、万国共通のもので...
天気の子を見ていたらこの本が出てきて、昔兄の部屋にも置いてあったことを思い出し、有名だし、この機会に読んでおこうと思って図書館で借りた。 読んでいて特に何か響いたという事はなかったけど、日本でいったら尾崎 豊の歌みたいな、思春期の終わり頃のどうしようもない感情は、万国共通のもので、だからこの本はたくさんの人の共感を呼んでいるのかなと思った。
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