アンネの日記 増補新訂版 の商品レビュー
池上彰の『世界を変えた10冊』で紹介された本の一冊目、アンネの日記(増補新訂版)。 最初から三分の一くらいは幼い子供が書いてる日記を読んでる感じで退屈だった。 アンネの家族がオランダへ脱れて隠れ家での生活が始まってからは日々の様子は世界情勢が書かれ始め興味深い内容になってきた。 ...
池上彰の『世界を変えた10冊』で紹介された本の一冊目、アンネの日記(増補新訂版)。 最初から三分の一くらいは幼い子供が書いてる日記を読んでる感じで退屈だった。 アンネの家族がオランダへ脱れて隠れ家での生活が始まってからは日々の様子は世界情勢が書かれ始め興味深い内容になってきた。 隠れ家には他家族も含め計8人が暮らしており、とにかく他人同士が狭い一つ屋根の下で生活を送ることの大変さ、ストレスがリアルに伝わってくる。 と同時に思春期という年齢が一層アンネを不安定な精神状態に追い込んでる様子も感じ取れる。 気の遣い合い→限界で爆発→互いを思いやる のと変化していく様子が分かる。 900万人いたとされるユダヤ人のうち600万人が死亡。 ユダヤ人はかつてイエスキリストの死にユダヤ人が関わっていることや、ユダヤ人が悪魔の子であると言われたことから差別が始まっている。 にしても敵を作ることでドイツ国家を統一するという安価な考えでユダヤ人を排除した許せない行為。 池上彰は、このアンネの日記の存在がいまの中東の在り方に大きく影響を受けていると言う。
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影響を受けた本。 日記、読書、10代の女の子の日々の記録。 毎日ビクビクしながらの生活。 一緒に隠れ家生活している人たちへの愚痴。 この日記を大切にとっておいて今の時代の人たちも読めるようにしてくださったことに感謝だなと思った。 ページを読み進めるうちに、アンネの死の瞬間が近...
影響を受けた本。 日記、読書、10代の女の子の日々の記録。 毎日ビクビクしながらの生活。 一緒に隠れ家生活している人たちへの愚痴。 この日記を大切にとっておいて今の時代の人たちも読めるようにしてくださったことに感謝だなと思った。 ページを読み進めるうちに、アンネの死の瞬間が近づいているようなハラハラ感が常にあった。 アンネの願い、死んでもなお生き続けること。 世界中の多くの人がアンネの事を知っていて、みんなの中にアンネはまだ生きているから、願いが叶っているね。 なくなった人が一番悲しいことは、みんなが自分のことを忘れてしまうこと。 それを避けるために王様たちはお金をかけて大きなお墓を今もなお残している。 親愛なるキティーへ
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日記の日付が進むごとに 一つ一つ言葉の重みが増し、自然と頁をめくる手に汗がにじむよう感覚があった。 “戦争”や“ユダヤ人大虐殺”という 凄惨な背景を常に意識させられるのにもかかわらず ティーンエイジャーの揺れ動く心や あまりに達観したアンネの家族観、恋愛観、 そしてなにより、素晴...
日記の日付が進むごとに 一つ一つ言葉の重みが増し、自然と頁をめくる手に汗がにじむよう感覚があった。 “戦争”や“ユダヤ人大虐殺”という 凄惨な背景を常に意識させられるのにもかかわらず ティーンエイジャーの揺れ動く心や あまりに達観したアンネの家族観、恋愛観、 そしてなにより、素晴らしい表現力に引き込まれる。
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名前だけ知っていた名著だが、色んな著名人が紹介する本になっていたので読んでみた。 国際的な政治問題にも影響を及ぼす名著であるとも紹介されていた。 ひたすらアンネ・フランクの表現力の素晴らしさに感銘を受けた。 また、彼女の物事を言葉で捉えるうまさ、当時の情勢の過酷さ、危機感も充分...
名前だけ知っていた名著だが、色んな著名人が紹介する本になっていたので読んでみた。 国際的な政治問題にも影響を及ぼす名著であるとも紹介されていた。 ひたすらアンネ・フランクの表現力の素晴らしさに感銘を受けた。 また、彼女の物事を言葉で捉えるうまさ、当時の情勢の過酷さ、危機感も充分に伝わった。 思春期の感情の動きやうねりも非常に興味深い。 ひたすらに彼女の命が戦時に奪われてしまったことが悔やまれる。 そして昨今のイスラエルの状況を考えると、 なんとも複雑な気持ちになってしまう。 悪い歴史は繰り返されるべきではない。 一向に進まない女性活躍や差別の根絶。 現在の社会問題についても深く考えさせられてしまう。 誰もが必ず一度は読むべき本だと、思った。 母親や同居人への悪口は読んでいてなかなかしんどいが…それらを削除したヴァージョンを世に広めたお父さんの気持ちが分からなくもないというか…よく分かる。苦笑 しかし、等身大の彼女を理解し、その当時の時代背景に想いを馳せるにはやはり完全版を読んで然るべきだとおもった。
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アウシュビッツに見学に行った際、日本人ガイドの中谷剛さんの解説にアンネが度々出てきたので、30歳になって初めて読んだ。1ヶ月ほどかけてゆっくりと読んだが、彼女の心のうちが繊細に鮮明に、また情熱を持って語られており、読んでいる途中から、彼女のいなくなったことを示す最後の日記が近づい...
アウシュビッツに見学に行った際、日本人ガイドの中谷剛さんの解説にアンネが度々出てきたので、30歳になって初めて読んだ。1ヶ月ほどかけてゆっくりと読んだが、彼女の心のうちが繊細に鮮明に、また情熱を持って語られており、読んでいる途中から、彼女のいなくなったことを示す最後の日記が近づいていることが非常に残念に思われた。アンネが生きていたら今年91歳である。アンネ本人が「私の望みは、死んでからもなお、生き続けること!」と記した通り、彼女が人々の心に生き続けることを願わずにはいられない。
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この本に星はつけられません どこまでも等身大の生の記録 自我の芽生え、恋、将来への希望、周囲への反発心、自己否定 それと同居する異常な環境 あまりにも残酷な狂気の匂いが日々の端々に現れている 彼女は一人の女の子として生きていた どうしようもなく生きていた その姿に心をうたれ...
この本に星はつけられません どこまでも等身大の生の記録 自我の芽生え、恋、将来への希望、周囲への反発心、自己否定 それと同居する異常な環境 あまりにも残酷な狂気の匂いが日々の端々に現れている 彼女は一人の女の子として生きていた どうしようもなく生きていた その姿に心をうたれる
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これほどまでに読んでよかったと思える本は、なかなか無い。日記初期の内容は、年頃の少女らしくて微笑ましいが、後半になるにつれ、アンネの精神が成熟していく様子が興味深い。隠れ家生活の中で、人生や内面について熟考する時間があったからなのだろうか。「物事はいつの場合も表裏両面を見なくちゃ...
これほどまでに読んでよかったと思える本は、なかなか無い。日記初期の内容は、年頃の少女らしくて微笑ましいが、後半になるにつれ、アンネの精神が成熟していく様子が興味深い。隠れ家生活の中で、人生や内面について熟考する時間があったからなのだろうか。「物事はいつの場合も表裏両面を見なくちゃなりません」など、自分が14歳の頃には考えもつかなかった。この一文からでも、ご両親が立派に彼女を教育されたことが分かる。読者として、数百ページに渡ってアンネの心を覗き、アンネとともに数ヶ月後の自由を夢見ていた。だが日記は突然終わる。その後に続く「あとがき」の衝撃があまりにも強く、悲しい。彼女が生きた時代をより深く理解するために、他にも関連書籍を読もうと思った。
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数ヶ月かかってようやく読めた本。あとがきを事前に読んでいたほうが内容が理解しやすいかな。 思春期の女性からみた日常を描いた日記である。しかし感性が鋭く、自分の考えが聡明なアンネが記述する日記には色々な感情が読み取れる。 非常に苦しい体験をされた方であるため、生き延びていたら世界が...
数ヶ月かかってようやく読めた本。あとがきを事前に読んでいたほうが内容が理解しやすいかな。 思春期の女性からみた日常を描いた日記である。しかし感性が鋭く、自分の考えが聡明なアンネが記述する日記には色々な感情が読み取れる。 非常に苦しい体験をされた方であるため、生き延びていたら世界が平和になるための活動をしていたのかなと想像できる。 全てを読み切るのはとても覚悟がいる。後半から最後まで読んでみるのもいいかもしれない。平和ボケしている日本人にとって、平和とは何か家族とは何か、食料やエネルギーの大切さ、独立国家のありがたさなどが改めてありがたいと思えるようになる本だった。 私はこの本が最後まで読むことができてよかった。
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アンネが13歳の誕生日にノートをもらってからつけた日記。この日記を読んで感銘を受け、自分も日記をつけようと思い始めたことがある。しかし自分の感情や考えを言葉にするということはすごく難しいということ、素直に書き出すということは恥ずかしさが勝りできなかった。 だからこのアンネがどれだ...
アンネが13歳の誕生日にノートをもらってからつけた日記。この日記を読んで感銘を受け、自分も日記をつけようと思い始めたことがある。しかし自分の感情や考えを言葉にするということはすごく難しいということ、素直に書き出すということは恥ずかしさが勝りできなかった。 だからこのアンネがどれだけ素直で、さらに発想や観察力が卓越しているかを実感する。 この日記を読んでいくと、少女が少しずつ心身共に成熟していく様子が、彼女の文章を通して感じられる。 また、この日記が彼女をどれだけ支えていたかを感じる。 「どんな富も失われることがあります。けれども、心の幸福は、いっとき覆い隠されることはあってもいつかはきっと蘇ってくるはずです。生きている限りは、ずっと。 孤独な時、不幸な時、悲しい時、そんな時には、どうかお天気の良い日を選んで、屋根裏部屋から外を眺める努力をしてみてください。街並みだの、家々の屋根を見るのではなく、その向こうの天を眺めるのです。 恐れることなく天を仰ぐことができる限りは自分の心が清らかであり、いつかはまた、幸福を見出せるということが信じられるでしょう。」
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思春期の普通の女の子の日記。潜行生活でのストレスを書くことでしか発散できなかったのか、母や住居人に対する批判が目立つ。収容所に送還後、アンネが家族(特に母)に対してどのような感情を抱いたかが気になる。当事者でないので、隠れ家での生活がどんなに「まし」であるか感じずにはいられなかっ...
思春期の普通の女の子の日記。潜行生活でのストレスを書くことでしか発散できなかったのか、母や住居人に対する批判が目立つ。収容所に送還後、アンネが家族(特に母)に対してどのような感情を抱いたかが気になる。当事者でないので、隠れ家での生活がどんなに「まし」であるか感じずにはいられなかった。 「死んでからもなお生きつづける、きっと世のために働いてみせる」というアンネの望みが叶い続けることを願う。
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