アドラー心理学入門 の商品レビュー
「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」を読み、アドラー心理学について興味がわいたので、同じ人が著者であるこの入門書を読んでみることにした。これまでに読んだ2冊は分かりやすさを重視して対話形式を取っていたため、かえって詳細が分かりずらいところがあったが、この本ではそれが書いてあったのは...
「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」を読み、アドラー心理学について興味がわいたので、同じ人が著者であるこの入門書を読んでみることにした。これまでに読んだ2冊は分かりやすさを重視して対話形式を取っていたため、かえって詳細が分かりずらいところがあったが、この本ではそれが書いてあったのはよかったと思う。内容として当然だが大部分でダブっている。 p56 愛があるからいいコミュニケーションが生まれるのではなく、むしろいいコミュニケーションのあるところに愛の感情は生まれる。 p111 ある状況が自分にとってどういうことかをまず考えるのではなく、皆にとってどういうことなのか、いいことなのか、悪いことなのかを考えられるということ。その中で自分がどう貢献できるかを考えていくことは、健康なパーソナリティー、幸福であることの大きな条件です。 p131 君の見方はまったくの私的(個人的)なものだから、(=私的感覚)、みんなと同じように考えた方が(=共通感覚、コモンセンス)いいよ、とか君はしていることは何何らしくないというふうに造りつけの価値を押しつけることは危険この上ないというほかはありません。 p176 楽天主義は大丈夫と言って何もしないこと。すなわち悲観主義に相通じるものがある。楽観主義は何とかなるかどうか分からないけど、何ともならないということもない。とにかくできることをやろうと思ってできることをする。
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ひとりひとりがこんな風に考えて生きられたらもっと生きやすくなる。察しや気遣いという日本的な文化も、相手にそれを求めてしまうのは良くないと思う。こんな風に生きたい。
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人から言われてやることは何も身に付きません。 人から言われたことを拒否する権利があることを子どもに伝えたい。 その代わり、自分で判断して決めたことは自分で責任を負うことも伝えたい。 自分の人生は自分で決めて、誰も文句も言わないし、その代わり自分で責任を負うのです。
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著者は日本のアドラー心理学研究の第一人者。2013年出版の共著『嫌われる勇気』が100万部を超えるベストセラーとなっているが、本書は著者がアドラー心理学について最初に一般向けに著した(1999年)ものである。 アドラー(1870~1937年)は、フロイトやユングと同時代に生き、か...
著者は日本のアドラー心理学研究の第一人者。2013年出版の共著『嫌われる勇気』が100万部を超えるベストセラーとなっているが、本書は著者がアドラー心理学について最初に一般向けに著した(1999年)ものである。 アドラー(1870~1937年)は、フロイトやユングと同時代に生き、かつ一時は交流もあったものの、心理学者としては両者ほど知られていない(『嫌われる勇気』がベストセラーとなった今では、そんなこともないかも知れないが)。しかし、著者が「どう生きたらいいのか―アドラー心理学はこの問いかけに明確に答えることができる」と言うように、心理学というよりも、現代社会を生きるための人生論・幸福論・上達論としての側面から、非常に有用な考え方を示してくれる。 本書では、アドラーの生涯等も紹介されているが、アドラー心理学から学ぶべきこととして強調されている点は概ね以下である。 ◆育児・教育の目標は、行動面においては、「自立すること」と「社会と調和して暮らすこと」であり、これを支える心理面においては、「自分には能力があるという信念を持つこと」と「人々は自分の仲間であるという信念を持つこと」である。 ◆育児・教育(更には一般的な人間関係)で大事なことは、縦(上下)ではなく横(対等)の人間関係において接することであり、具体的には、「勇気づけ」をする際に、評価をする(褒めたり叱ったりする)のではなく、喜びを共有する(「ありがとう」、「うれしい」、「助かった」などの言葉で自分の気持ちを伝える)ことである。また、自分の人生の課題を明確に認識させ、本人に立ち向かわせることである。 ◆精神的に健康であるということは、自己受容(今の自分のままで自分を受け入れること)、他者信頼(他の人を信頼すること)、他者貢献(自分の存在が他の人に貢献していると考えること)ができることであり、その3つが揃って人は幸福になれる。 ◆アドラー心理学の基本前提は、「認知論」(人は自分が意味づけした世界に生きている=人は自分の関心に従って世界を認識している)と「目的論」(人は原因によってではなく、目的によって生きている)である。即ち、「私」の行動を決めるのは「私」自身であり、すべての責任は自分自身にある。 ◆人生を生きるための指針・・・「人生の意味は自分で決める」、「他人を気にしない」、「失敗を恐れない」、「私は他の人の期待を満たすために生きているのではない」、「今したいことをしているか」、「自分の思いを貫いた結果の責任は自分が引き受ける覚悟をする」、「他の人は私の期待を満たすために生きているのではない」、「できることは自分の力で解決し、できないことは助力を求める」、「言葉を重視する」、「他人はわからないと思って付き合う」、「自分が人生を創っている」、「何が起こってもできることをやってみる」、「できることから始める」。 アドラー心理学の全体像を知るには物足りないのかもしれないが、その中で現在注目されている考え方をピンポイントで掴むには十分な一冊と思う。 (2016年3月了)
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同著書のベストセラー「嫌われる勇気」からではなく、この本からアドラー心理学に触れてみました。・・・が、アドラー心理学はやっぱり難しい。 いろいろ読んでみて、あとから思うには、「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」→「嫌われる勇気」→「アドラー心理学入門」の方...
同著書のベストセラー「嫌われる勇気」からではなく、この本からアドラー心理学に触れてみました。・・・が、アドラー心理学はやっぱり難しい。 いろいろ読んでみて、あとから思うには、「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」→「嫌われる勇気」→「アドラー心理学入門」の方がハマりやすいし、理解しやすいはず。
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嫌われる勇気を借りて読んでみたら意外と面白くて 岸見一郎さんの本2冊目です。 理解しがたいところもありますが 読んだら読んだだけ理解できているような気がするので また他のアドラー心理学について読んでみたくなりました♪ 「働く幸せ」にあった究極の幸せに通じるところが 好きなんだと思います
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嫌われる勇気 を読んで、アドラーに興味を持ち、もう少し知ろうと他の本を読み始めて2冊目。 入門なので、全体像を体系的に理解できるとよかったが、育児や教育に活かせるところをまとめた、という感じだった。 いや、全体像というもの自体があるのか、それをわかりやすく伝えられるのか、という問...
嫌われる勇気 を読んで、アドラーに興味を持ち、もう少し知ろうと他の本を読み始めて2冊目。 入門なので、全体像を体系的に理解できるとよかったが、育児や教育に活かせるところをまとめた、という感じだった。 いや、全体像というもの自体があるのか、それをわかりやすく伝えられるのか、という問題かもしれない。 今のところは、嫌われる勇気が一番わかりやすい気がするし、引き続き興味を持っているが、もわかったという気にはなれず、もやもや感が抜けない。
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原因論ではなく目的論。 例えば腹が立ったので怒鳴ったというのが原因論なら目的論では怒鳴るために腹を立てたというふうに考える。 罰したり叱ったりすることを否定する。 ほめるのでもない。 喜びを共有する。気持ちを伝える。 課題を分離する。 対等な横の関係を作る。 自己受容、他者信頼、...
原因論ではなく目的論。 例えば腹が立ったので怒鳴ったというのが原因論なら目的論では怒鳴るために腹を立てたというふうに考える。 罰したり叱ったりすることを否定する。 ほめるのでもない。 喜びを共有する。気持ちを伝える。 課題を分離する。 対等な横の関係を作る。 自己受容、他者信頼、他者貢献。 できることから始める。 少し内容が難しいと思いました。 やはり嫌われる勇気の方がわかりやすいと思います。
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【概要】 アドラー心理学の入門書 嫌われる勇気を数回読んだ後に読めば、ここの項目についてのまとまった形で記載がされてある。 入門書とある通り、平易な言葉でアドラーの考えが記載されているため、ぱらっと読んでも十分効果はある。 【評価】 79点(嫌われる勇気のあと。) 【共有したい内容】 ・「どこからではなくどこへ」 ・「人生の意味は自分で決める」 ・「私は他の人の期待を満たすために生きているのではない」 【悪いところ】 新書形式で、入門書ということもあり、「嫌われる勇気を何度か読んでからではないとつまらない。 前半も子供のことが多く、後半の方がビジネスマンにはいいかもしれない。 【どういう時に役に立つか】 自分の考えを整理したいとき アドラー心理学を深堀したいとき 【ターゲット】 入社2年目以降 マネジメント層 経営者 【自由記述】 岸見先生の入門書であり、「嫌われる勇気」との関連性もありながら、それぞれ物語形式ではなくやや深堀されているので読みやすい。 後半は似た内容ではあるけど、事例を入れながらの記述であるので、イメージしやすく新書の割にはすんなり入ってくる。 各題名が段落を象徴しているため、内容をより意識しながら読める。 【合わせて読みたい】 嫌われる勇気
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読み終わって感じるのは、膨大な量の本の筋書きを読んだような気分になる。内容はあるし、すごく役に立つところも多いが、一方でどうしてもスカスカの気がする。おそらく筆者は研究家であって作家ではないからだろうか?文章のつながりや話の流れが悪く、レポートを読んでるような気分になる。 本とし...
読み終わって感じるのは、膨大な量の本の筋書きを読んだような気分になる。内容はあるし、すごく役に立つところも多いが、一方でどうしてもスカスカの気がする。おそらく筆者は研究家であって作家ではないからだろうか?文章のつながりや話の流れが悪く、レポートを読んでるような気分になる。 本としては「嫌われる勇気」の方が遥かに内容がある。というより、こちらを後に読むとすごく分かりやすい。 この2冊をもってやっとアドラー心理学の入門編と言う感じだろうか? 他のも読んでみないと。
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