坂の上の雲 新装版(八) の商品レビュー
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バルチック艦隊襲来からの最終巻。 東郷平八郎の知恵と勇気を伴う沈着冷静な指揮や、一極指揮の砲撃法、奇跡的な運を重ねての勝利に胸がすく思い。 この戦争で勝った日本のその後の不幸には触れられており、とても説得力があるが、ロシア側のその後、ロシア革命についても少し触れてほしかった。 秋山兄弟のその後が語られつつあったりと終わるラストが印象的。 執筆時に存命だった関係者の当時の状況を肌で感じるような証言を織り交ぜ、史実に精緻な作品であり、とても貴重な作品であるといえる。 あとがき集となる解説はまさに歴史評論家です。 刊行当初は6巻ものだったあとがき6つを出版社の都合で8巻ものにしたたため、最後にまとめて収録するのはやめてほしかった。あとがきも本編の一部となる内容と感じる。
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2017/08/09 長かった… 秋山兄弟と正岡子規のエピソードはとても興味深かったのだけれど、戦争の話になると正直私には難しかった。 でも司馬遼太郎の取材力は本当に本当にすごい。
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読み終えた。長かった… やっと積読中の本読める。司馬遼太郎読んだことないから、一作くらいはと思って読んだけど、やっぱり苦手。お勉強にはなったけど、だからなんだと。子規についての本をがっつり読みたいとか、真之のその後とかをがっつり読みたい。まあ、読んだ。やれやれ。 蛇足ながら、...
読み終えた。長かった… やっと積読中の本読める。司馬遼太郎読んだことないから、一作くらいはと思って読んだけど、やっぱり苦手。お勉強にはなったけど、だからなんだと。子規についての本をがっつり読みたいとか、真之のその後とかをがっつり読みたい。まあ、読んだ。やれやれ。 蛇足ながら、こんなゴミみたいな解説と題された駄文を付け続けるのはどうなのか。
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やーっと読み終わった。長かった。 でも、司馬遼太郎がこれを書くにあたり、費やした年月はもっとやったいうことに、感服した。 日本人に生まれて、司馬遼太郎の作品を、彼が書いた言葉のまま読めて、それだけで、幸せに感じる。 司馬遼太郎が好きであろう武士の心得というかあり方は、今の日本(だ...
やーっと読み終わった。長かった。 でも、司馬遼太郎がこれを書くにあたり、費やした年月はもっとやったいうことに、感服した。 日本人に生まれて、司馬遼太郎の作品を、彼が書いた言葉のまま読めて、それだけで、幸せに感じる。 司馬遼太郎が好きであろう武士の心得というかあり方は、今の日本(だけでなく、世界)が持ち直すべきものなんやないかな。 日本人やから思うのか、素晴らしいなーかっこいいなーと、脱帽するばかりです。 そして、母とも話してたけども、戦争に関してはひとつも賛成できるものはないし、なくなればと思っとるけど、戦争を、一般人が巻き込まれるような場所などで行う戦争は戦争と言ったあかんのちゃうかと。 一般人が巻き込まれている時点で、どっちにどのような過失、理由があっても、それは戦争ではなくテロとか、そういう非人道的と思わせるような言葉が使われるべきやと思う。 日露戦争の海戦のように、当事者というか、軍人さんのみが犠牲になって、軍人さんのみに被害が出る、そんでもって正々堂々としたもの、戦争法に沿ったものを戦争といわなあかんとおもう。 ようも知らん人がそない言うのも何やと思われるかもやけど。 さて、これから、NHKのドラマ、坂の上の雲を見て、復習し直そう。
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日本海海戦。この日露戦における唯一かつ最後の完勝が、従前の薄氷を踏む辛勝、勝ちを拾い続けてきた事実を完全に隠蔽したのか?。 日露の実力面・現実面でみると、辛勝とは言いながら、互角の近い勝負を展開してきた陸軍の成果は出来過ぎではある。しかしながら、客観的に見て陸軍の現実は、余りに派手な海軍の成果に比して、お粗末に見えるのも事実だ。その一見お粗末に思える状況を、素晴らしい成果に仕立て粉飾する必要があった。 それが日露の陸軍会戦や要塞攻略の問題点や実、また銃火器・砲兵の重要性という当然のことを軽視する方向で歪曲したのではという印象を強くする。 ところで、ここで筆をおくのはどうなのか。 日露戦では、実は最も重要な、ポーツマス条約締結の描写がないのはどうなんだろうという疑義も。吉村昭の小説で補完しなければなるまい。 全8巻中の第8巻。 なお、産経新聞の夕刊連載小説であったことは付言しておく。
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日本海海戦クライマックスから終焉。この物語は、後半はこの時代に生きた日本人そのものである。クローズアップされた主人公はいるが、あとがきにて、秋山兄弟は特別な存在ではないというくだりがあり、現代における見知らぬ人たちに対しても生まれた意味や使命があるのだと痛切に感じることができる。...
日本海海戦クライマックスから終焉。この物語は、後半はこの時代に生きた日本人そのものである。クローズアップされた主人公はいるが、あとがきにて、秋山兄弟は特別な存在ではないというくだりがあり、現代における見知らぬ人たちに対しても生まれた意味や使命があるのだと痛切に感じることができる。 全巻を通して至宝の言葉がたくさん散りばめられている。
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蘊蓄と余談に溢れた長ーい日露戦争物語。 この時代の空気感をお腹いっぱい味わうことができた。 思っている以上に、同じ時代を生きる人達は似ているのかもしれない。 それは、いつの時代にも特有の悩みと希望と使命が存在するからだと思う。 それらを無意識に共有している人達は、その行動(何...
蘊蓄と余談に溢れた長ーい日露戦争物語。 この時代の空気感をお腹いっぱい味わうことができた。 思っている以上に、同じ時代を生きる人達は似ているのかもしれない。 それは、いつの時代にも特有の悩みと希望と使命が存在するからだと思う。 それらを無意識に共有している人達は、その行動(何をやり何をやらないか)は千差万別であれど、やはり根底的な部分で似ている。 作者は、あとがきにおいて、主人公二人についてこう述べている。「この兄弟がいなければあるいは日本列島は朝鮮半島もふくめてロシア領になっていたかもしれないという大げさな想像はできぬことはないが、かれらがいなければいないで、この時代の他の平均的時代人がその席をうずめていたにちがいない」 そういうことなんだろう。 現代、満員電車で乗り合わせるあの人もあの人も、社会を変える大きな動力となっているあの人もあの人も、僕に似ているはずなのだ。 少なくとも、違う時代を生きてもうこの世にいない祖父母よりも。 そう思うと、同時代を生きる人への愛情と、この時代を生きる人としての使命感が、小さな泡のように立ちのぼってくる気がした。
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秋山好古が主人公って言う奴いるけど日露戦争が主人公だろ?正岡子規が死んでからがこの小説の始まり。そこまでが長くてくそつまんないけど。開戦してからの面白さったらなかった。やっぱ勝ち戦題材だから面白いよね
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ついにロシアのバルチック艦隊が対馬沖に到来する。満を持して迎え撃つ、司令長官・東郷平八郎が率いる連合艦隊。真之の参謀としての実力がいかんなく発揮される。 日本を勝利に導いた有名な海戦についての詳細を知り、興奮した。あのロシアを相手に完勝できたなんて。陸軍とは違い、海軍では適材適...
ついにロシアのバルチック艦隊が対馬沖に到来する。満を持して迎え撃つ、司令長官・東郷平八郎が率いる連合艦隊。真之の参謀としての実力がいかんなく発揮される。 日本を勝利に導いた有名な海戦についての詳細を知り、興奮した。あのロシアを相手に完勝できたなんて。陸軍とは違い、海軍では適材適所の人事だったことがよくわかる。
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最後はどんどんロシアの戦艦を沈めてお終い。 クライマックスのはずだが、盛り上がりに欠けるように思うのは、記載が淡々としており、場面がめまぐるしくかわるからだろうか。 あとがきに書いてあった歴史とは誰が作り、どのように認識されるのかという点については興味深かった。また、巷では色々と...
最後はどんどんロシアの戦艦を沈めてお終い。 クライマックスのはずだが、盛り上がりに欠けるように思うのは、記載が淡々としており、場面がめまぐるしくかわるからだろうか。 あとがきに書いてあった歴史とは誰が作り、どのように認識されるのかという点については興味深かった。また、巷では色々と言われているが、本人は本気で歴史を正しく書こうとしていたことはよくわかった。
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