坂の上の雲 新装版(七) の商品レビュー
奉天会戦の顛末、そしてバルチック艦隊にいよいよ出会う。 指導者が臆病であったり、自分以外を信じない自己中心的な判断しか持ち合わせていなかったり、ロシアに勝てたのは日本の強さではなくロシアの内的な弱さであったにもかかわらず、日本はその勝利を過信してしまったことがのちの太平洋戦争に繋...
奉天会戦の顛末、そしてバルチック艦隊にいよいよ出会う。 指導者が臆病であったり、自分以外を信じない自己中心的な判断しか持ち合わせていなかったり、ロシアに勝てたのは日本の強さではなくロシアの内的な弱さであったにもかかわらず、日本はその勝利を過信してしまったことがのちの太平洋戦争に繋がるのか…と思うと、報道やら情報操作の責任は重いなと感じる。
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心に残ったところ。 ・児玉と大山の思い「日本がいかにもろいものであるかを知っているし、~これ以上冒険を続ければ日本国は崩れ去るだろうという危機感」 ・ロシア帝国のもろさ「彼らはつねに体内的な関心のみをもち、その専制者の意向や機嫌を損なうことのみを恐れ、~専制の弊害はここにあり、ロ...
心に残ったところ。 ・児玉と大山の思い「日本がいかにもろいものであるかを知っているし、~これ以上冒険を続ければ日本国は崩れ去るだろうという危機感」 ・ロシア帝国のもろさ「彼らはつねに体内的な関心のみをもち、その専制者の意向や機嫌を損なうことのみを恐れ、~専制の弊害はここにあり、ロシアが敗戦する理由もここにあり。」 ・日本においては新聞は必ずしも叡智と良心を代表しない。むしろ流行を代表するものであり~」 いまの時代を生きる日本人が過去から学ぶことは、本当に多い。
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日本は、資源がないから軍事国家にはなれず、ロシアを抑えるための道具としてアメリカとイギリスから友好関係を結ばれ、民も少ないから大軍で打ち取ることはできず戦略を重視し、もしかしたらベトナムのように侵略を受けていたかもしれない。 相手の戦略を考える上で、物理的に限りのある石炭量を考え...
日本は、資源がないから軍事国家にはなれず、ロシアを抑えるための道具としてアメリカとイギリスから友好関係を結ばれ、民も少ないから大軍で打ち取ることはできず戦略を重視し、もしかしたらベトナムのように侵略を受けていたかもしれない。 相手の戦略を考える上で、物理的に限りのある石炭量を考えれば航路は自ずとわかるなど、精神がまいっている時こそ、現状分析が必要である。 加えて、一行動一目的とは、確かになあと思う。
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もうだいぶ終盤だと思うのですが、相変わらずなかなか進展せずじれったい印象です。 結局、日本がロシアに勝ったのは、相手の将軍が臆病だったからということなのでしょうか。
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191001 奉天会戦も凄惨な内容。バルチック艦隊が来るまでの日本軍の組織状況がわかる。 生死を賭けた仕事。自分の仕事が辛いなど比較にもならない。
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総師になるための最大の資格はもっとも有能な配下を抜擢してそれに仕事を自由にやらせ、最後の責任だけは自分がとるということ。
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日露戦争の詳細を時系列で理解することができる クロパトキンの心理状態を理解するのは難しく、軍事規模や補給で圧倒的に有利だったロシアがなぜ相次ぐ会戦で圧倒できなかったのか不思議にも思えてくる
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日露戦争のフィナーレへ。 まずは兄、好古が奉天で世界最強の騎兵団を迎え撃つ。長かった満州の戦いも終盤を迎えつつ、日本の騎兵団は壊滅の危機に。 無事に戦い抜けるのかと手に汗握る展開が。 後半では、部隊を海に移して日本海海戦へ。未だ対馬へ到達せぬロシアと、敵の航路に悩まされる真之。 名参謀たちの苦悩や本営の混乱があらゆる人物の視点から描かれる
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奉天会戦と、バルチック艦隊が対馬を来るか太平洋を回ってくるかという日本海海戦直前の日本海軍の葛藤。 国民国家創成期の庶民の国民意識を活写しており、また、名将愚将たちの勝利と敗北が興味深い。
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日露戦争史上最大の陸会戦である奉天会戦がついに開かれた。 日本は、兵力でも火力でもロシアに数段劣る中での開戦。 だが、ロシアは、作戦で日本に敗れた。 ロシアの敗戦は、クロパトキンという、たったひとりの愚劣な司令官によって導かれてしまった。 そして、ついに次の最終巻では、バルチック...
日露戦争史上最大の陸会戦である奉天会戦がついに開かれた。 日本は、兵力でも火力でもロシアに数段劣る中での開戦。 だが、ロシアは、作戦で日本に敗れた。 ロシアの敗戦は、クロパトキンという、たったひとりの愚劣な司令官によって導かれてしまった。 そして、ついに次の最終巻では、バルチック艦隊との大海戦が開かれる。
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