坂の上の雲 新装版(七) の商品レビュー
<本の紹介> 各地の会戦できわどい勝利を得はしたものの、日本の戦闘能力は目にみえて衰えていった。補充すべき兵は底をついている。そのとぼしい兵力をかき集めて、ロシア軍が腰をすえる奉天を包囲撃滅しようと、日本軍は捨て身の大攻勢に転じた。だが、果然、逆襲されて日本軍は処々で寸断され、時...
<本の紹介> 各地の会戦できわどい勝利を得はしたものの、日本の戦闘能力は目にみえて衰えていった。補充すべき兵は底をついている。そのとぼしい兵力をかき集めて、ロシア軍が腰をすえる奉天を包囲撃滅しようと、日本軍は捨て身の大攻勢に転じた。だが、果然、逆襲されて日本軍は処々で寸断され、時には敗走するという苦況に陥った。 ----- 「終わらせ方」がこの巻のテーマだったように思う。何かを始めるときに、それをどうしたら終わらせるのか、そこを考えることは(少なくとも自分は)少ないかもな、自省しました。 いつも、何かを始めるときは目標を持つ前に手を出してみて、それで得るどこまでできるか、何ができないかって感覚を簡単に分析(おもしろいかとか、やりがいを感じられるかとか)したあと、やるかやらないかを決めてるような気はする。でも、それでどこまで目指そうかとかあんま考えてないかも、、、久保さんじゃないけど「ボールを持ったらいけるところまでいけ」「一歩でも成長につなげろ」って感じです。 でも、これを考えていないと、だらだらと時間とお金を使ってしまう。お金はまた稼げるけど時間は帰ってこない以上、「何はどこまでやりたいのか」についてはちゃんと考えておいた方が良いかなと思いました。 かけなきゃいけない時間と、かけなくてもいい時間、早ければ早いほどいいってことは多いはずで、でも全部はできない。司馬さんは、物書き・読書の他に趣味と言われるものはなく、執筆中は人との付き合いも断って、ほとんど全ての時間をこういった執筆活動に費やしていたそうな。それを楽しんでいたんだって。 いろんなことをやりたいと思えば思うほど、時間が足りないと思う。新しいことを始めたいけど、何かを終わらせることは難しい。でも、終わらせどきってのを誤ると、あるいは他の動きを食いつぶすことにもなりかねない。いつでも、選べる未来は1つしかない。 その点の認識を合わせておくことが、動き方をシンクロさせる1つのポイントかなと思いました。一緒にやれる人がいることはありがたいけど、「どこまでいこう」が違うと求めるレベルもやり方も変わってきちゃいますからね。 考え直してみようっと。
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血みどろの奉天会戦、やはりロシアは巨大だ、いくつものクロパトキンの判断ミスが,ぎりぎりの戦いをしていた日本軍に味方した。さて最終巻はお待たせの日本海海戦。敵は対馬から来るか、太平洋に回るのか、東郷は日本海で不動。ウラジオストックへの入港を最終目的に動くロジェストウェンスキーとは腰...
血みどろの奉天会戦、やはりロシアは巨大だ、いくつものクロパトキンの判断ミスが,ぎりぎりの戦いをしていた日本軍に味方した。さて最終巻はお待たせの日本海海戦。敵は対馬から来るか、太平洋に回るのか、東郷は日本海で不動。ウラジオストックへの入港を最終目的に動くロジェストウェンスキーとは腰の落ち着かせ方が違う。
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まぁ、大河ドラマにもなった有名な話。世界の列強と肩をならべる明治日本の近代化の話。なんというのかな、ナショナリズムの発露っちゅうか、清国、露西亜なにするものぞっ、てなる本。個人的には主人公の秋山兄弟の活躍に血湧き肉踊る。途中で時折だりーな、って思っちゃうんだけど、最後のカタルシス...
まぁ、大河ドラマにもなった有名な話。世界の列強と肩をならべる明治日本の近代化の話。なんというのかな、ナショナリズムの発露っちゅうか、清国、露西亜なにするものぞっ、てなる本。個人的には主人公の秋山兄弟の活躍に血湧き肉踊る。途中で時折だりーな、って思っちゃうんだけど、最後のカタルシスっつーのかアレがやっぱスゴい。8巻。
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壮絶というか純真というか。 こういうのが日本だなと。でも現代の日本には限りなく零に近くなっているものだなと思う。 敵の砲撃に遭って伍長ひとりしか残らなかったのに、生き残った彼はたった一人で砲を撃ちつづけ、 その音に皆が励まされたであるとか。 薙射の姿勢のまま全滅した部隊であると...
壮絶というか純真というか。 こういうのが日本だなと。でも現代の日本には限りなく零に近くなっているものだなと思う。 敵の砲撃に遭って伍長ひとりしか残らなかったのに、生き残った彼はたった一人で砲を撃ちつづけ、 その音に皆が励まされたであるとか。 薙射の姿勢のまま全滅した部隊であるとか。 軍人でないのに命をかけた人たちまでいる。 国のために。なんの見返りも求めずに。 今日本が、憲法の問題とかそういう話はおいといて戦争になったとして、 それが日露戦争並に、戦わなければどうしても守れない戦争だったとして、 国民がこんなに国のために頑張れるだろうか? 戦争が起きたって関係無いって思うだろうし、できることも無いだろうし。 インテリゲンツァたちはそれはそれで、憲法がどうのとか、自衛隊がどうのとか そういう議論ばかりしていそうだし。 変な団体はきっと正論を振りかざして、戦争反対と叫ぶだろう。 そうなってしまったとき、どうする? 首相が開戦を決めたとして、それに国民は従えるだろうか。 従えるほど、開戦止む無しの戦争だと思えるきちんとした判断を下すリーダーを首相に選んでいるだろか。 自分の命を捨ててでも守りたいものはある。でも、それを賭けられる政府や国だろうか。 核を持たず、自衛隊という『軍』しか持っていない日本が、核もいろんな兵器も軍隊も持っている 国と戦争なんかして勝てるとも思えない。 兵役もなくて、みんなが自分には関係のないもの、と思っている防衛の力は、役に立つんだろうか。 イラク派遣のときみたいに、現場の人は板ばさみになって孤立したりしないだろうか。 自覚もなく力も知識も無く、頭上に砲弾が降って来たとき、戦うどころか逃げることすら叶わない気がする。
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俳人正岡子規と秋山真之、好古兄弟の人生。 読んだのは学生時代、文庫じゃなくてハードカバー。父親の蔵書から引き抜いて読んだ。 司馬遼太郎だもん、面白いのは分かってたけど、1巻の中程までは色々歴史的背景の説明が多くて乗り切れなかった。(でも後は引き込まれた。) 日露戦争名参謀、秋山真...
俳人正岡子規と秋山真之、好古兄弟の人生。 読んだのは学生時代、文庫じゃなくてハードカバー。父親の蔵書から引き抜いて読んだ。 司馬遼太郎だもん、面白いのは分かってたけど、1巻の中程までは色々歴史的背景の説明が多くて乗り切れなかった。(でも後は引き込まれた。) 日露戦争名参謀、秋山真之という人物は好古兄ちゃんがいたから生まれた訳で、その大本は秋山父ちゃんの教育がすげえってことですよね。まあ、いかほどの脚色があるは分かりませんが。
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奉天決戦は敵の戦略ミスによる退却に乗じて圧勝に終わる。賠償金、領土割譲をよしとしない西欧列強に対し、ルーズヴェルトが講和に乗り出すが、バルチック艦隊による大鉄槌を信じるロシアはこれを拒否。艦隊は対馬に到着する。
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全巻通読後のレビューです。 まずは、司馬氏が日露戦争について独自に丹念な調査をし、非常に力がこもっている作品であることを述べておきたい。これについては、作品を読んでもらえば分かるが、戦争当事者の生の声を収録している。これは非常に画期的なことであると思う。 さらに、日本側だ...
全巻通読後のレビューです。 まずは、司馬氏が日露戦争について独自に丹念な調査をし、非常に力がこもっている作品であることを述べておきたい。これについては、作品を読んでもらえば分かるが、戦争当事者の生の声を収録している。これは非常に画期的なことであると思う。 さらに、日本側だけでなく、ロシア側の事情も細かく描写されているので、大変勉強になる。歴史好きにはたまらない作品となっている。 長いので、読後の充実感はあるが、戦略面での話がやや細か過ぎるきらいがある。地図を何度も見返しながら読まねばならないために、分厚い専門書を読んでいるような気分になる。 手軽に読めない点で、星をひとつ減らしたが、十分に楽しむことができるいい小説である。
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明治維新を経て近代国家の仲間入りをしたばかりの日本と、その時代を生きた「幸福な楽天家達」の生涯を中心に描かれた、司馬遼太郎の作品を代表する全8巻 総ページ数3000ページ以上の超大作歴史小説。 日露戦争を舞台に、そこに生きる人々すべてが、それぞれの目の前に浮かぶ雲(夢、目標)を見...
明治維新を経て近代国家の仲間入りをしたばかりの日本と、その時代を生きた「幸福な楽天家達」の生涯を中心に描かれた、司馬遼太郎の作品を代表する全8巻 総ページ数3000ページ以上の超大作歴史小説。 日露戦争を舞台に、そこに生きる人々すべてが、それぞれの目の前に浮かぶ雲(夢、目標)を見つめながら近代化への坂を上り、その実現に向けて突き進む姿に、老若男女問わず無我夢中に惹き込まれて読破してしまいます。
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一瞬の判断ミスが国家滅亡を導くという参謀たちのとてつもないプレッシャー、祖国に帰れると信じてそこに残してきた新妻へ手紙を送り続けるロシア人船技師、その存在無しでは勝利は有り得なかったというのに歴史に大きく名を残すことのなかった官僚、ほらね、先が気になる要素ばっかり。 けれど、夫...
一瞬の判断ミスが国家滅亡を導くという参謀たちのとてつもないプレッシャー、祖国に帰れると信じてそこに残してきた新妻へ手紙を送り続けるロシア人船技師、その存在無しでは勝利は有り得なかったというのに歴史に大きく名を残すことのなかった官僚、ほらね、先が気になる要素ばっかり。 けれど、夫を送り出して、いつ帰るかもその安否すらもわからず待ち続ける妻たちのことも今までの巻よりは多く触れられていて、それを思うと、もういたたまれない気持ちになります。無事を祈るしかないんでしょう。できるなら自分より長く、生きていてほしい。読了の度に思うけどこの時代の人の強さは凄い。
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「日露戦争は日本人のこのような、つまり国家の重さに対する無邪気な随順心を持った時代におこなれ、その随順心の上にのみ成立した戦争であった」
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