1,800円以上の注文で送料無料

坂の上の雲 新装版(六) の商品レビュー

3.9

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    33

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2011/07/24

亀だけどなんとか6巻まで読破!大諜報の章が個人的には面白かった。中学、高校の時に世界史で読んだ事件が何故起こったのか?が丁寧に解説されていて、面白い。

Posted byブクログ

2011/07/02

主人公のいない小説とも呼べない展開になっているような・・・歴史書として読めばいいのかなー。でもそれにしたら司馬さんの好みによって結構酷い描写にされてる人もいるんだけど。

Posted byブクログ

2011/06/26

旅順攻略後の二○三高地の表現がスゴい。 足もとに注意せねばならなかった。足が地面につきささっていたり、片腕が地面から生えて手まねきしているようなものもあり、さらには人間の首が土を噛んでころがっており、新戦場というようなものではなく、悪魔がせいいっぱい想像力を働かせても、これ以上...

旅順攻略後の二○三高地の表現がスゴい。 足もとに注意せねばならなかった。足が地面につきささっていたり、片腕が地面から生えて手まねきしているようなものもあり、さらには人間の首が土を噛んでころがっており、新戦場というようなものではなく、悪魔がせいいっぱい想像力を働かせても、これ以上に残酷な風景はつくれまいとおもわれるほどのものであった。 そして、ロシア政治の官僚主義による腐敗を描きながら、今度は日本陸軍の官僚主義の出現フラグがこの六巻から出てきます。 司馬遼太郎による、人間、政治、国の描写が素晴らしく、太平洋戦争へ続く日本政治の腐敗原因、人間としてどうあるべきかが描かれています。いや〜すごい。

Posted byブクログ

2011/06/23

決死の防戦となった黒溝台を経て陸軍はついに奉天へ。日本は国庫、ロシアは皇帝政治の腐敗という内部問題を抱えつついよいよクライマックスへ突入。明石元二郎の欧州での攪乱工作、マダカスカル島で悶々とした日々をやつすバルチック艦隊の章も面白い。その艦隊をさしてマスコミに「行こかウラジオ、帰...

決死の防戦となった黒溝台を経て陸軍はついに奉天へ。日本は国庫、ロシアは皇帝政治の腐敗という内部問題を抱えつついよいよクライマックスへ突入。明石元二郎の欧州での攪乱工作、マダカスカル島で悶々とした日々をやつすバルチック艦隊の章も面白い。その艦隊をさしてマスコミに「行こかウラジオ、帰ろかロシア、ここが思案のインド洋」と応じた秋山真之のコメントが冴えすぎw

Posted byブクログ

2011/06/19

6月18日読了。日露戦争は大詰めを迎える。児玉源太郎の采配による旅順陥落、バルチック艦隊の苦難の航海、満州にて日本陸軍を圧倒すべく動き出したロシア陸軍との戦いなど。ときどき著者の司馬遼太郎が顔を出して、太平洋戦争の話(この人はよっぽどこの時代の日本軍が嫌いなのね)や織田信長の話を...

6月18日読了。日露戦争は大詰めを迎える。児玉源太郎の采配による旅順陥落、バルチック艦隊の苦難の航海、満州にて日本陸軍を圧倒すべく動き出したロシア陸軍との戦いなど。ときどき著者の司馬遼太郎が顔を出して、太平洋戦争の話(この人はよっぽどこの時代の日本軍が嫌いなのね)や織田信長の話をしたりするが、それも読み応えがあってたのし。戦争を左右するのは、兵士が何万人対何万人で、砲台が何門、という物理量であることは勿論だが、ロシアをけん制するため日本と同盟を結んだ英国のバルチック艦隊への妨害や、帝政ロシアに反抗する革命組織に大金を投じ、ロシア内部に揺さぶりをかける明石元二郎の工作など外交・諜報が与える効果も非常に大きいものだということを感じる。歴史は単純じゃないものよなあ。

Posted byブクログ

2011/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

司馬遼太郎が,現在の日本について資料を集めて分析したら,どのような評価を下すかが気になる。一国の重責を担う人物は,それにふさわしい器と運を持っていなければならず,そうでない人間が分不相応な地位に着くことは,本人だけでなく,その組織の構成員,国にあっては国民を不幸にするということがひしひしと伝わってきた。今の日本に通じる部分が多い。ただ,解決策が提示されているわけではない。それは,現在のわれわれが考えなければならないのだ。 ちょっと「右は余談」というのが多い。戦争についての分析で興味を持てない部分も。 「黒溝台会戦の戦闘経過の惨烈をつぶさにみてゆくと,かれら東北の若者達が全日本軍をその大崩壊から救ったその動態のひとつひとつを記述したいという衝動を抑えきれない。」 「が,歴史というものは,歴史その者が一個のジャーナリズムである面を持っている。立見尚文は東北のいろり端でこそ『軍神』であったが,他の地方ではほとんど知られていない。旅順における乃木希典は,最後の一時期にいたるまでは史上類のない敗将であり,その不幸な能力によって日本そのものを滅亡寸前にまで追いつめた人であったが,戦後,伯爵にのぼり,貴族でありながら納豆売りの少年などに憐憫をかけるという,明治人にとって一大感動をよぶ美談によって浪曲や講釈の好材になり,あたかも『義経記』における義経に似たような幸運をもつことができた。  乃木希典はそういう点でめぐまれていたが,立見尚文は乃木の場合のように長州閥の恩恵を可分に浴するということがまったくなく,何度かふれたように旧幕系の人であり,明治陸軍のなかでは孤独な存在であった。」 「『専制国家はほろびる』 というただ一つの理由をもって,この戦争の勝敗のよそうにおいて日本の勝利のほうに賭けたのは,アメリカ合衆国の大統領セオドア・ルーズヴェルトであった。・・・  二流若しくは三流の人物(皇帝)に絶対権力をもたせるのが,専制国家である。その人物が,英雄的自己肥大の妄想をもつとき,何人といえどもそれにブレーキをかけることができない。制度上の制御装置をもたないのである。」

Posted byブクログ

2011/05/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大きな山場があるわけではないが、最後へ向けての準備という段階だろうか?秋山好古の大物ぶりが記憶に残った。

Posted byブクログ

2011/06/04

本巻においては、序章の黒溝台会戦以外は戦闘記は少なく、日露戦争を取り巻く周辺状況や次なる会戦の奉天への下準備が描かれている。どちらと言うと私は戦闘記は得意なほうではないので(前にも述べたが、軍事マニアではないため)、本巻のような内容は楽しくかつ迅速に読むことが出来て良い。 最も...

本巻においては、序章の黒溝台会戦以外は戦闘記は少なく、日露戦争を取り巻く周辺状況や次なる会戦の奉天への下準備が描かれている。どちらと言うと私は戦闘記は得意なほうではないので(前にも述べたが、軍事マニアではないため)、本巻のような内容は楽しくかつ迅速に読むことが出来て良い。 最も楽しめた章が「大諜報」と銘打たれた、明石元二郎大佐のロシア革命扇動の記述である。ロシア革命は、レーニンによって指導され1917年に起こったというのは世界史で習う内容なのだが、まさか日露戦争を優位に導くために日本の軍人がロシア革命に一枚噛んでいるとは知らず、非常に面白かった。中でも、スウェーデンの首都ストックホルムでの地下活動として諜報と革命扇動に邁進する姿はハラハラさせられた。革命自体は日露戦争終結後10年以上経過してから起こるのであるが、明石元二郎の活動により革命機運が高まり、ロシア内政が乱れ、それが満州軍やバルチック艦隊に悪影響を及ぼさせたことにつながるとすれば、明石元二郎は日露戦争の陰の大立役者である。本巻には登場しないが、戦費調達のためロンドンなどで外債募集に尽力した高橋是清なども同様である。金が無ければ戦争など出来はしないのだから。こう見ると、日露戦争勝利は、陸海軍含めた軍人のみの功績だけでは決してなく、戦争に関わったあらゆる層の人間の努力の賜物だと言える。大国ロシアにはそれが出来なかった、若しくは個々では尽力したものの各々のベクトルが統一されていなかったためではないだろうか。 ほか、心に残ったセンテンスを紹介したい。今回は一つだけである。 「作戦目的というのは、一行か二行の文章で足りるのだ。るる説明しても分からないような作戦目的というのは、もうそれだけでろくなものではない」 →奉天会戦前に、大本営の政略上作られた鴨緑江軍設立の趣旨や目的を、山県有朋から聞かされた川村景明(鴨緑江司令長官)が語ったセンテンス。非常に分かる。私も仕事をしていて、幹部や本社から流れてくる通達や起案文書を読んで、「いったい何を言いたいんだ!?」と首を傾げることがよくある。もっとも私の読解力不足という点もあるだろうが。 「言いたいことは簡潔に分かりやすく」は、ビジネスに限らず社会においての基本である。

Posted byブクログ

2011/01/23

やっと6巻まで来た! 正岡子規が死んでから(物語の中で)急に興味を失って読むのを止めていたが、二〇三高地のあたりからまた面白くなってきた。日本が近代国家として産声をあげ、若く生き生きとしていた時代、”Japanドリーム”があった時代。読んでいてわくわくする。

Posted byブクログ

2010/12/23

いつのまにか秋山兄弟も子規もどこ行ったんだか出番がとんとないのだが、単純に日露戦争の話として面白い6巻。 しかし資料として読んでいれば「阿呆だなぁ」と思っていられるが、当時当事者だった人たちはこの戦争とこの戦争にまつわるしょうもない事情のおかげで実際に命を落としてしまっているわけ...

いつのまにか秋山兄弟も子規もどこ行ったんだか出番がとんとないのだが、単純に日露戦争の話として面白い6巻。 しかし資料として読んでいれば「阿呆だなぁ」と思っていられるが、当時当事者だった人たちはこの戦争とこの戦争にまつわるしょうもない事情のおかげで実際に命を落としてしまっているわけで、今更どうしようもないがやるせない。 まぁ戦争なんていつの時代にどんな大義名分のもとでやろうが似たようなものかもしれないが。

Posted byブクログ