永遠の仔(下) の商品レビュー
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身内や大事な人を傷つけて。反省するんだけど、繰り返してしまう。 そんな自分にジタバタしていたので3人の不器用さに共感してしまった。 3人の子供の頃の病院のシーンが作中で一番安心するシーンだった。 上巻で言った「おいていくな」そしてこの巻の「あなたの魂は、美しいままです。」心の叫びだよね。 優希は生きている彼と支え合って生きていってほしい。 Aが駄目ならBでって事じゃなくて、読んでいる私がそういう救済を求めているのかもしれない。 一番好きな人とは幸せになれないという話を聞くけど、 ジラフもモウルも優希も、何でも分かりあえるし許し合えるからこそ一生を沿わせられないのかとも思った。 女性患者さんの話とつれあいの方をイメージしたらそう思った。
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特別な状況での特別な心理、生死を超越して、苦しみながら生きることを選択してきた「生存者」たちの物語。 深い深い心理描写には共感を通り越して圧倒される。優しさや思いやりが人を傷つけたり、傷つけられ罵られることで救われた気持ちになる。 愛するが故の虐待や自殺幇助じみた殺害、反骨や当て...
特別な状況での特別な心理、生死を超越して、苦しみながら生きることを選択してきた「生存者」たちの物語。 深い深い心理描写には共感を通り越して圧倒される。優しさや思いやりが人を傷つけたり、傷つけられ罵られることで救われた気持ちになる。 愛するが故の虐待や自殺幇助じみた殺害、反骨や当てつけのような献身、この世に存在する特殊な心の動きを実感しながら疑似体験した。
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絶賛レビューや帯に書かれた「日本ミステリーの最高峰」の文句で期待し過ぎたようです。読み応えはありますが、最高傑作とは思えませんでした。
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子供のとき背負った傷がいかに後の人生に影響を与えるか、深く考えさせられた。自己否定する習慣を身に付けてしまった子供は、全て自分が悪いんだ、自分のせいだと考えてしまう。 誰にも言えない秘密をかかえ、大人に理解してもらえない子供の心の叫びが痛いほど感じられた作品でした。
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【永遠の仔 下】 天童荒太さん 優希は看護婦、二人の少年は弁護士と刑事になっていたが、 再び悲劇が優希を襲う。連続殺人、母の死…。17年前の聖なる事件、 その霧に包まれた霊峰に潜んでいた真実とは何か。 無垢なる三つの魂に下された恐るべき審判は。 (Amazon商品説明より) ☆ これは、最後に「救われた」って言えるのかな?? ちょっと重たい。。最後まで誰も幸せにならない展開。 哀しみで、途中ウルウルとなった箇所はいくつかあるけれど、 あまり好みの展開じゃないなぁ。。 もっと読解力があったら、違った見方が出来るのかな??
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相当重い話でしたが、相当衝撃を受けた。 上巻やった気はしますが、ジラフの「犯人を憎んでいいんだ」的な言葉に泣きそうなくらいの衝撃とともに目が覚めました。
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子どもにとっては親こそが世界である。世界に傷つけられた子どもが、この世界で生きていく痛みは切実で生々しい。 悲しいことだが、傷ついた子どもが親になり、その傷が繰り返されることもある。しかし傷は癒されることを求めており、癒してくれるのもまたこの世界なのだと思う。傷が癒されたとき、傷...
子どもにとっては親こそが世界である。世界に傷つけられた子どもが、この世界で生きていく痛みは切実で生々しい。 悲しいことだが、傷ついた子どもが親になり、その傷が繰り返されることもある。しかし傷は癒されることを求めており、癒してくれるのもまたこの世界なのだと思う。傷が癒されたとき、傷の連鎖は癒しの連鎖にかわるかもしれない。癒しは傷よりも強いと信じたい。
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恵まれない3人の子供の人生。 トラウマを抱えて生きていく難しさ。 だれだって生きていていいんだ、という単純な問いに 答えようとしている作品だ。 すばらしかった
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重い作品。続きが気になるのでどんどんページが進むけど、読めば読むほどつらくなり、謎が解き明かされてもすっきりすることはない。不幸の連鎖は断ち切ることはできないのだろうか。子どもは親からただ愛してもらいたいだけ、褒めてもらいたいだけ、認めてもらいたいだけなのに。結末は賛否あるだろう...
重い作品。続きが気になるのでどんどんページが進むけど、読めば読むほどつらくなり、謎が解き明かされてもすっきりすることはない。不幸の連鎖は断ち切ることはできないのだろうか。子どもは親からただ愛してもらいたいだけ、褒めてもらいたいだけ、認めてもらいたいだけなのに。結末は賛否あるだろうけど、私はこれで良しと。
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あんなに辛い人生を生きてきたのに、こんなにも静かに前を向ける優希は美しかった。子どもは家族の問題を自分のせいにしがちだ。やっと周りに認められたと思えたのは周りの死後だったのは残念だが、とてつもない強さを教えてくれたと思う。
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