黒い家 の商品レビュー
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犯人がなぜこの様な人になったのか。それが生まれつきとして描かれている。その様な人と出会うのをどうしたら回避できるのか。それはもう事故の様なもので諦めるしかないのかもしれない。この本のシチュエーションに限らず、誰しもこの様な人間と出会う可能性はあるという部分に一番の怖さを感じた。
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怖かった。生きている人間が一番怖い、と再認識させられた。 ほぼ登場した瞬間に死亡フラグが立つ登場人物も何人かいるし、それ以上に人がばんばん死んでゆく。わりと序盤から、真犯人はこっちだろうなと想像つくんだけど、だからといって恐怖が減るわけでもなくむしろそこから増殖してゆく。
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貴志祐介の作品は「悪の教典」以来2回目である。 またしてもサイコスリラー小説で悪の教典には及ばないがこちらも中盤からは展開が早くするすると読み進めていった。面白かったのだが、自分としては悪の教典みたいに犯人側の視点で描かれるような描写が好きなのでそこは少し見応えが無かった。最後は恵が立ち直ってくれて良かった。
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大味なホラーかと思えば日常の中でふと出会うかもしれない恐怖が描かれていて、読み応えがあった。 結末を知ってから振り返ると派手な展開ではあるが、その「穴」に落ちるまでの流れが自然で、うまく言えないが「いつの間にかこんなことになってしまった…」呆気に取られるほど構成が上手い。 黒...
大味なホラーかと思えば日常の中でふと出会うかもしれない恐怖が描かれていて、読み応えがあった。 結末を知ってから振り返ると派手な展開ではあるが、その「穴」に落ちるまでの流れが自然で、うまく言えないが「いつの間にかこんなことになってしまった…」呆気に取られるほど構成が上手い。 黒い家の入り口は案外どこにでもあるのかも知れない。
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以前、映画を観ていて、話の流れや結末も全て知っていたのにそれでも怖かった!もし、映画観ていなければ怖すぎておしまいまで読むのが大変だったと思う。 ホラーでタイトルが「黒い家」と聞いて、よくある、古い館に引っ越してきた一家を襲う霊や怪奇現象の数々…を想像したがその類いは全く出てこない。 人間。ひたすら人間が恐ろしいお話。 小説の世界ではあるのだが、どこかにはこんな人間実在していそう…。現実として起こり得るようでそれがまた恐ろしい。 中年女性の犯人が、いかにして百戦錬磨の三善(男性)の身体の自由を奪えたのか気になるところ。
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貴志祐介さんは、眠れなくなるほど一気読みしちゃうのですが こちらは大丈夫でした。 面白かったけど、やっぱり少し腑に落ちない部分は多いですね。 相手は女性ですし、油断していたとはいえ三善みたいな男性を簡単に殺せるかなぁと… 警察があまりにも愚鈍過ぎなんじゃない?など… むしろ警察の方が保険会社にもっと調査してきそうだけどな。 過去の事件との関連がわからないはずないしね。 恵みたいな考え方の人、ある意味ねじ曲がっていて面倒くさいからニガテ。恵の言い回しもなんかイラッとくる。 登場人物で誰よりも非現実的だったのは、電話をかけてきた高倉嘉子さんかな。 殺される前にしては冷静すぎw 貴志祐介さんの本ってこんな感じで非現実的なつっこみ結構ありますよね。 クリムゾンの迷宮でもそうですが、最初から「リアル」を求めて読むものではないです。 かくいう私もリアル描写が好みではありますが、この方の本は嫌いじゃないのです。 なんか遊園地的な面白さがあるというか。 エンタメとして毎回ワクワクさせられます。 後半からはハラハラするシーンもあり楽しめたけど、 前半の展開の遅さや、無駄な文章も多かったのは否めないかな。 動物好きとしては犬猫の残虐シーンはつらかった。
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前半を読んだときには予想打にしなかった結末。 まず犯人そっちなの!?という驚き。 犯行内容は少し非現実的ではあるが、人間の心の闇が周囲に及ぼす影響を描いていて他人事ではないと感じた。 幼少期の親との関係がそのまま成長後の人間関係になるというのは現実でも実感しているが、そこを抜け出して理想の人間関係を作れる自分に近づくのが成長ということなのだろう。 物語の最後では恵が毒親と決別する決心をしていて応援したくなった。 そんな直感の推理が当たるのかと思う部分はあったが、少しずつ少しずつ主人公に魔の手が差し掛かっていく展開がハラハラドキドキだった。
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この人はちょっとした言い回し、言葉の使い方で空気を変えるのが上手すぎる。 起承が丁寧、テーマ調査の緻密さも相まり重厚で良かった。
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【始】若槻慎二は、青鉛筆を持った手をしばし休めて、小さく伸びをした。 【終】もしかすると本当の悪夢は、これから始まるのかもしれないと若槻は思った。 時勢をテーマにしたり、日常に迫る系ホラー演出だったりと多少の古臭さや既視感は感じたけど、その古臭さが逆によくわからない不気味さ...
【始】若槻慎二は、青鉛筆を持った手をしばし休めて、小さく伸びをした。 【終】もしかすると本当の悪夢は、これから始まるのかもしれないと若槻は思った。 時勢をテーマにしたり、日常に迫る系ホラー演出だったりと多少の古臭さや既視感は感じたけど、その古臭さが逆によくわからない不気味さを生んでいて楽しめた。 特にラストの展開はかなり豪快で、本当に面白かった。 ただ、前半物語が動き出すのが遅いのだけ辛かった。
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黒い家 貴志祐介 2021年12月1日読了。 第4回日本ホラー小説大賞受賞作。 貴志祐介の初期の本ですね。読みたいと思って伸ばし伸ばしになってた本。 1997年刊行だからもう随分前の作品ですが色褪せない引き込まれる面白さがある。 主人公の若槻慎二は生命保険会社の京都支社で保険...
黒い家 貴志祐介 2021年12月1日読了。 第4回日本ホラー小説大賞受賞作。 貴志祐介の初期の本ですね。読みたいと思って伸ばし伸ばしになってた本。 1997年刊行だからもう随分前の作品ですが色褪せない引き込まれる面白さがある。 主人公の若槻慎二は生命保険会社の京都支社で保険金支払いの査定を担当していた。 ある日顧客の家に呼び出され、その家で子供の首吊り死体の現場に遭遇してしまう。保険金殺害を疑う若槻は事件に首を突っ込んでいくうちに恐ろしい現実に巻き込まれていく。。。 サイコホラーな小説。 登場人物の背景や細かな情景描写が読んでいて脳内補完されどんどん引き込まれていく。続きが気になって一気に読んでしまいます。 面白かった。
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