黒い家 の商品レビュー
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保険金殺人について 同作者の『新世界より』が非常に面白かったのでこちらも手に取ってみた。 現在私が生命保険会社に勤めているため、時代の違いなどあれ業界ならではのあれそれについては理解できることが非常に多く、そういった点でも面白かった。 2分割して、前半は堂々巡りでずっと同じ話をしている印象。話が進んでいる感覚はなく、ここで読み進めていくのに少し苦労した。ただこれは『新世界より』も同じくだったため、作者の特徴かもしれない。それがあるからこそ、後半のスリルと疾走感が際立つのだと思う。 後半に差し掛かったあたりで、そうか確かに電話をかけてきた幸子をまず先に疑うべきなのに、とハッとする。自分の中にある固定観念に囚われていたんだと思う。 そこからがハラハラと一気に読み進めて読了までいった。 400ページもない本だが、前半の展開の発展のなさからもっとページ数のあるような感覚になる。 面白かったが、そこを鑑みてこの評価にする。
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犯人が見た目は普通のオバサンというのがとても怖かった。 これくらいのホラーなら何とか読めるなぁ ■サイコパス 脳や心理の研究って目に見えないからどうしても難しいはず。 心理なんて結局自分自身でしかわからない(自分のことも本当は分かっていないのかも…)から仮説があっても立証できないし 頭蓋骨の形などで先天的に何かしらの影響があってもおかしくはないとは思う。 でも一番はやっぱり育った環境だと思う。 それは両親の性格もだけど、住んでる国・地域・周りの友達や親戚・産まれた時代、色んなものが関わっている。 ■『善意で踏み固められた道も、地獄へ通じていることがある……』 社会が生かしてくれるなら、親が育てなくてもいいやって考える人がでてきてしまう。 どんなに素晴らしいシステムがあっても結局は使う人次第 科学や物理も純粋な研究のつもりで生み出したものが兵器になったりするし 抜け道を見つけて悪用する人間は必ず出てくる。 新しい仕組みやシステムを作る時には良いことばかりじゃなくて最悪の想定とその対処も考える必要がある。 それこそ性悪説くらいの気持ちで想定してもいいかもしれない。 悪の教典と同じ人か… サイコパス好きやなぁ(笑) 階段で追い詰められる感じはちょっとハスミンっぽかったかも
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恵の言う、生まれつきの人殺しは居ないって思い。そうであって欲しいけど殺人鬼を生んでいるのはその親や周りの人間や環境だと思うとそれもどうかと思う。 殺人鬼は本当はとても辛くて悲しい人間なのかもしれない。
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結局怖いのは包丁を持った人間。保険金詐欺とサイコパスの話。この人の書く不気味な人間はけっこうすきです。めちゃくちゃ不気味だから。
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3日で読破 色んな意味で気持ち悪い内容だけど、めちゃくちゃ面白い止まらないってなって変な感じだった すごい好き
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初めての貴志祐介、今も貴志祐介作品で一番好き。ハラハラしながらページをめくる体験ができる、数少ない小説。
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怖かった 狂った人間ほど怖いものはない 心理学や昆虫についてはちょっと分からなくてナナメ読みしちゃいました 描写が生々しくて、グロくて。 幸子、ほんとに怖い。 貞子を思わせるくらい怖かった これ映画化してるんですね みたいような観たくないような 大竹しのぶさん、どんな幸子を演じたんだろう
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やっぱり一番怖いのは人間だよねといいたくなるような、いわゆる『ヒトコワ』系の作品。 本作を読んで一番こわいなと思ったのは、作中に登場する「異常者」が、この世界に実際に存在するかもしれない、と感じさせられた点だ。 いまも昔も保険金がらみの事件は後をたたないけど、金のためなら人の命...
やっぱり一番怖いのは人間だよねといいたくなるような、いわゆる『ヒトコワ』系の作品。 本作を読んで一番こわいなと思ったのは、作中に登場する「異常者」が、この世界に実際に存在するかもしれない、と感じさせられた点だ。 いまも昔も保険金がらみの事件は後をたたないけど、金のためなら人の命、それも自分のこどもの命すらも簡単に奪ってしまう、そんな「心のない人間」が周囲にひそんでいるかもしれないという恐怖。面白かった。
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