つむじ風食堂の夜 の商品レビュー
ファンタジーのようでありどことなく懐かしい、なんともいえない独特な雰囲気の作品。 読んでいると自身もこの月舟町の人間になったような気になる。 最終話の「つむじ風」で綺麗にまとまる感じがいい。 あとがきさえも作品だった。 種も仕掛けもございません。の続きを読んでみたい。
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胸がきゅっと掴まれる感じ。 忘れていた出来事をふと思い出す時のような、ノスタルジックさ漂う物語。 ちょっと風変わりでとぼけた常連客達で賑わう、月舟町の十字路の角にある〈つむじ風食堂〉。 気の弱い"先生"、無口な食堂の"あるじ"、食堂の手伝い"サエコさん"、いつも陽気な帽子屋"桜田さん"、背の高い舞台女優"奈々津さん"、果物屋の青年店主"イルクーツクの彼"、古本屋"デ・ニーロの親方"、体の半分が白もう半分が黒の食堂の猫"オセロ"。 いつもの時間いつもの場所に集う彼らの会話が実にほのぼのとしていて、和やかな雰囲気がたまらなく好き。 日常のストレス等で塞いだ心に一陣の風が通り抜け、後に残ったのは爽やかな心地のみ。 今夜も〈つむじ風食堂〉でいつもの常連客達が賑やかにお喋りしながら食事をしているのかな。 続編もぜひ読まなくては。
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想像していた内容と違ってとりとめのない内容で、ちょっと肩透かしを喰らわされた、ということで星3つ。でも最後の「つむじ風」はお見事、というようなエンディングで好きだ。
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物静かな、表紙そのままの世界観。 そこには大きな事件もなければ謎解きもトラブルも教訓も恋愛もなんにもない。 初めから終わりまで、感情が動くことがない。けれどもあっという間に引き込まれて、淡々と進んでいって終わりを迎える。 なんとも言えない魅力がある1冊。 この空気感に触れるだけで...
物静かな、表紙そのままの世界観。 そこには大きな事件もなければ謎解きもトラブルも教訓も恋愛もなんにもない。 初めから終わりまで、感情が動くことがない。けれどもあっという間に引き込まれて、淡々と進んでいって終わりを迎える。 なんとも言えない魅力がある1冊。 この空気感に触れるだけでも読む価値があると思う。
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すごーく良いお話でした。 月舟町の、つむじ風食堂に集う人たちのお話です。(町の名前も食堂の名前もステキ) まず、表紙が真っ黒に星一つなので、そんなイメージで読み始めました。登場人物も少ないので、まるで舞台の上で薄暗いライトを浴びながらお芝居をしているのを見ているような感覚でした。...
すごーく良いお話でした。 月舟町の、つむじ風食堂に集う人たちのお話です。(町の名前も食堂の名前もステキ) まず、表紙が真っ黒に星一つなので、そんなイメージで読み始めました。登場人物も少ないので、まるで舞台の上で薄暗いライトを浴びながらお芝居をしているのを見ているような感覚でした。みんな、どことなく哲学的な物言いをして、でもそれを押し付けてこない感じが心地よかったです。
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手品師の父 記憶の中のエスプレッソマシン 「雨の先生」と呼ばれる僕と 月舟町の人々 のんびりとした柔らかな空気が流れる 居心地のいい空間です。
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つむじ風食堂に通う私と店の常連さんのやり取りを中心にしたストーリー。 なんだかふわっとした話だけど、そのお店を接点にして、他の常連さんと交流が広がっていくような、そんなお気に入りのお店があるっていいな。
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吉田さんの作品は本作が初めて。 みんなそれぞれ自由に暮らしているけど、いつもの商店街コースで自然にいつもの顔を見かけて会話を交わす。。独特の箱庭感があって素敵だった。 夏の夜の窓際で生ぬるい夜風に吹かれたながら、もういちどじっくり味わいたい。
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すごく優しくて穏やかな気持ちになれました。イメージでは冬の夜の話かなぁと思いながら読んでたんですが、文体や登場人物達がどこか懐かしく暖かいので、読んでいてホッとしました。こういう登場人物だけじゃなく、町の人の暮らしがなんとなく想像できて、自分も本の住人になれる話、世界観があって大...
すごく優しくて穏やかな気持ちになれました。イメージでは冬の夜の話かなぁと思いながら読んでたんですが、文体や登場人物達がどこか懐かしく暖かいので、読んでいてホッとしました。こういう登場人物だけじゃなく、町の人の暮らしがなんとなく想像できて、自分も本の住人になれる話、世界観があって大好きです。今読めて良かった。
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食堂で出会った人たちのやりとり。 頭の中で深夜食堂が思い浮かびました。 読み終わってから日が経ってしまいうまく感想が書けないので、また読み直してみたい一冊です。
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