つむじ風食堂の夜 の商品レビュー
面白い。 文章のリズムなのか、言葉の選び方なのか、 さらりと書かれていることが 妙に心をくすぐる。 心地よくて、つい読み続けたくなる。 「それからはスープ…」を読んで 「変わるようで何も変わらない」 「何も変わらないようで変わっていく」 という不思議な感覚を味わい、 この本も読...
面白い。 文章のリズムなのか、言葉の選び方なのか、 さらりと書かれていることが 妙に心をくすぐる。 心地よくて、つい読み続けたくなる。 「それからはスープ…」を読んで 「変わるようで何も変わらない」 「何も変わらないようで変わっていく」 という不思議な感覚を味わい、 この本も読んでみたくなった。 そしてやっぱり似ていた。 読み終わった前と後では 何も変わらないのに、 何かが変わっている。 今後は「好きな作家」として 名前を挙げよう。 疲れたときにはちょっとずつ読もう。
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夜によくわからないことを考えてしまうのが私にはとても自然で心地よかった。夜も月も星も町も心に優しい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「雨降り先生」と呼ばれる主人公が通う食堂は、名前がない。そこは十字路にあって、いつもつむじ風が吹いていることから、「つむじ風食堂」と呼ばれているー。 もう、最初から、クラフトエヴィング商會の世界観全開で、現実から少しずれた世界で風変わりな人たちが真面目に風変わりな談義をしている。 自分はどこにいるのか。 どこに行くのか。 わからないけど、偶然にも出会った人たちと、毎日を積み重ねていくというのが、人生なんだな。 勝手に生きてるようで少しずつ相手のことを気にかけ、思いやりながら。 読めば何か役に立つ、とか、ドキドキワクワクするとかではないんだけど、読むと心の中に何かが灯るような感じがする。 ラスト、大事なものが消えてしまうくだり、取り戻せないの?という哀しさと、でも、それがあるべき姿におさまったということなのか、という諦念が混ざって、なんとも言えない気持ちになりました。
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すごく優しい文体で、大きなことは起こらないが懐かしくもあるお話。 ただ、たまに自分とはリズムがズレてしまってしっくりこなかった。 たぶん、ドンピシャな人はたくさんいるんだろうなぁ。
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雨降りの先生、帽子屋の桜田さん、果物屋の青年、舞台女優の奈々津さん。 劇場地下の小さなコーヒースタンドのタブラさん。古本屋のデ・二ーロの親方。 ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ 月舟町。クロケット。二重空間移動装置。手品。苦いエスプレーソ。 屋根裏部屋の2つの机。 唐辛子千夜一夜奇譚。...
雨降りの先生、帽子屋の桜田さん、果物屋の青年、舞台女優の奈々津さん。 劇場地下の小さなコーヒースタンドのタブラさん。古本屋のデ・二ーロの親方。 ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ 月舟町。クロケット。二重空間移動装置。手品。苦いエスプレーソ。 屋根裏部屋の2つの机。 唐辛子千夜一夜奇譚。 そしてつむじ風食堂。 ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ 月舟町の住人たち皆、不思議と馴染むような愛おしくなるような暖かな気持ちにさせられました。 登場する人物から物から物語の全体の雰囲気に至るまで…とにかく個人的にはツボでした。
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とくに何が起こるわけでもない、いつもの生活をちょっと哲学的な角度から見てるようなそんな感じの物語。とにかく読んでいて心地が良い。心がささくれだった時に読めばお薬の様に心を鎮めてくれそう。
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特に何か大きなことが起こるわけじゃない、言ってしまえばただの日常がつづく話。 だけど日常にはたくさんの物語があって、同じ日なんかない。 心がほっこりあったかくなる本。
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エスプレッソ、猫、星空、古い本、小さな商店街、どれもホッとして懐かしい感じ。ゆったりした時間が流れるなかで、当たり前のように日が過ぎ、ちゃんと先に進んでいるのがいい。大好きな一冊。
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ある街の食堂を中心とした不思議な感じの小説。 長い本やお硬い本の間に箸休め的に読める本。 村上春樹的な感じかな。 3部作らしいのでまた気が向いたら手に取ってみよう。 あとで調べたら意外にもこの本、映画化されてました。
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何か特別な出来事が起こるわけでもなく、盛り上がりに欠け、淡々と進んでいくストーリーなのに、半分ほど読んだ辺りから、なぜか引き込まれていった。 やっぱり食堂がいい感じに表現されていて、そして舞台である月舟町が懐かしさを漂わせていて、忘れていた何かを思い出させてくれそうな雰囲気で、自...
何か特別な出来事が起こるわけでもなく、盛り上がりに欠け、淡々と進んでいくストーリーなのに、半分ほど読んだ辺りから、なぜか引き込まれていった。 やっぱり食堂がいい感じに表現されていて、そして舞台である月舟町が懐かしさを漂わせていて、忘れていた何かを思い出させてくれそうな雰囲気で、自分も月舟町にいるような感じがした。 2部も読んでみたいなって思いました。
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