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つむじ風食堂の夜 の商品レビュー

3.8

455件のお客様レビュー

  1. 5つ

    102

  2. 4つ

    152

  3. 3つ

    134

  4. 2つ

    20

  5. 1つ

    3

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2022/03/14

いつぞや どなたかのレビューを読んで本棚に登録していた本。 ふと読みたくなり、図書館で借りた。 バタバタジタバタと日々過ごし、 忙しくしている割には、何も残らない。 そんな風に感じている自分に 時が処方してくれた本のようだ。 たまたま休みとなった平日の暖かい昼下がりに のん...

いつぞや どなたかのレビューを読んで本棚に登録していた本。 ふと読みたくなり、図書館で借りた。 バタバタジタバタと日々過ごし、 忙しくしている割には、何も残らない。 そんな風に感じている自分に 時が処方してくれた本のようだ。 たまたま休みとなった平日の暖かい昼下がりに のんびりとした気持ちでページをめくり、 なんとも言えない懐かしさと ゆったりとした時の流れを感じることができ、 癒された。 この雨降り先生のように 本当にやりたいことを右の机に積み上げて、 日々生活のための左の机にかかりきり という気がしてならない。 月舟町の小さな食堂で 常連客が掛け合うたわいない話が 何か哲学的で、宇宙の謎をとくような 不思議な味わいがある。 「もし、電車に乗り遅れて、ひとり駅に取り残されたとしても、まぁ、あわてるなと。黙って待っていれば、次の電車の一番乗りになれるからって」 というバリスタ、タブラさんの言葉が心に響いた。 2022.3.14

Posted byブクログ

2022/02/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

恐らく再読。 自分が役者志望なのもあり、じんわりしてしまった。果物屋の主人が好き。 二重空間移動装置とオセロなど、モチーフが重なっているんだろうなという小道具が端々に登場する。 昔見た夢の続きを一歩踏み出そうとすれば偉大なるマジシャンの父は消え、オノレが同化した。 夢を守ること、見ること、わたしたちはつむじ風の巻き起こる交差した道の上であるここで 雨が止むのを待った。

Posted byブクログ

2022/01/19

独特で素朴な世界観だなぁと思った。 つむじ風"食堂"だけれど、店の主人がパリで修業していたこともあり、メニューが欧風なところが少しちぐはぐだけれど、妙に美味しそうな雰囲気を醸しだしている気がした。 時代の設定は分からないけれど、何だか昔懐かしい気持ちになった。

Posted byブクログ

2022/01/14

登場人物も場所も日本なのに、どこか外国の映画みたいな不思議な物語たち。 ふわっと掴みどころがなく、だけどそこに温かさがあったことは憶えている。読んだ後に、さっきまで悩んでいたことって何だっけ?と思うような短編集。

Posted byブクログ

2022/01/12

夜に車窓から眺める街の光みたいな本。幾度となく通りすぎるから、特に目覚ましいわけではないけど、なんとなく温かさが胸に残るような読了感。 私も誰かもマンションの、街の、地球の、宇宙の1角。そう思うと果てしないけど、思いを馳せたくなる気持ち、わかるなあ。エスプレッソが無性に飲みたく...

夜に車窓から眺める街の光みたいな本。幾度となく通りすぎるから、特に目覚ましいわけではないけど、なんとなく温かさが胸に残るような読了感。 私も誰かもマンションの、街の、地球の、宇宙の1角。そう思うと果てしないけど、思いを馳せたくなる気持ち、わかるなあ。エスプレッソが無性に飲みたくなる。

Posted byブクログ

2021/12/31

いろんな場所でいろんな経験することも大事やけど、小さい場所で深く生きるのも素敵、悪くない なんかノスタルジーな気分になれたなあ

Posted byブクログ

2021/12/19

穏やかでさらさらと読めた。なにか劇的な出来事が起こるわけでもなく、ふわふわしていて、幻想的な雰囲気のある作品。不思議と懐かしい気持ちになる。 物語の後半は哲学的な話も出てきて、深く考えさせられた。特に、夜についてのくだりが印象的だった。夜が永遠で、昼こそが異常事態だなんて、考え...

穏やかでさらさらと読めた。なにか劇的な出来事が起こるわけでもなく、ふわふわしていて、幻想的な雰囲気のある作品。不思議と懐かしい気持ちになる。 物語の後半は哲学的な話も出てきて、深く考えさせられた。特に、夜についてのくだりが印象的だった。夜が永遠で、昼こそが異常事態だなんて、考えたこともなかった。 引き込まれて、一気に読み切ってしまったが、寝る前にちょっとずつ読み進めるのに向いている本だったかもしれない。ドラマチックな展開がなく、穏やかな眠りへと誘ってくれそう。 月舟町余話で月舟町が実在する町だと知って、いつか行ってみたいと思った。

Posted byブクログ

2021/11/06

月舟町のつむじ風食堂に集うご近所さん達の話。 なにも起こらないけど、なんか心惹かれる。 二重空間移動装置とか、豆腐屋の水門とか、 袖口だけのマジシャンとか、屋根裏701号室とか、 ちょっとした風景、小道具が 洒落ていて唯一無二なので、 ひとつひとつのなにげない場面が絵になる。 ...

月舟町のつむじ風食堂に集うご近所さん達の話。 なにも起こらないけど、なんか心惹かれる。 二重空間移動装置とか、豆腐屋の水門とか、 袖口だけのマジシャンとか、屋根裏701号室とか、 ちょっとした風景、小道具が 洒落ていて唯一無二なので、 ひとつひとつのなにげない場面が絵になる。 オレンジの照り返しで読書する果物屋さんの ポストカードが欲しいです。 非現実的な設定があるわけでもなく、 事件も大成功も大恋愛も激情もなく、 各人小さい古風な町で 当たり前の日常を過ごしているだけなのに、 どこかファンタジックで浮世離れしているのは なぜなんだろう。 舞台や小道具もさることながら、 とにかく登場人物が素敵だ。 こだわりが強く、滔々と考えることが好きそうで、 ひるがえって多分人のこだわりにも敏感で 人を阻害しない。 そんなご近所さん達が関わりあって そこに和音が生まれるような感じだ。 カラスとか猫とかが 自分の気に入った小さいものを 収集して固めて置いとく、 無秩序だけどなんか調和した宝物置き場みたいな そんな雰囲気があるような気がした。

Posted byブクログ

2021/10/26

衝撃的な展開があるわけでもなく 心に突き刺さるような言葉があるわけではないが この本を読んでいる数時間 スッと知らない街に招かれて 読み終えた後にはサラッと現実に戻してくれる 気持ちのいい後味の良さ まるでつむじ風みたいだったなぁ

Posted byブクログ

2021/10/11

読了、2回目。 題名と表紙のデザインに一目惚れして購入。 特に大きな波があるわけではない物語だけど、何故かお気に入りの本の一冊。登場人物の雰囲気や空気感がいいなー

Posted byブクログ