君は永遠にそいつらより若い の商品レビュー
京都の大学生ものは森見富美彦や万城目学で楽しんできたが、この津村記久子の作品は女性作家ということもありいままでの作品とは違いまさに今の時代を写していて不安にまみれた学生生活をおくる主人公とその周りに生息するユニークな学生たちとの不思議な出会いと別れが軽妙な文体で描かれている。読ん...
京都の大学生ものは森見富美彦や万城目学で楽しんできたが、この津村記久子の作品は女性作家ということもありいままでの作品とは違いまさに今の時代を写していて不安にまみれた学生生活をおくる主人公とその周りに生息するユニークな学生たちとの不思議な出会いと別れが軽妙な文体で描かれている。読んで楽しくなる本ではないが、いい小説です。
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友人から誕生日プレゼントで貰った本。 序盤はただホリガイさん愉快やなーと思って読んでいましたが、 段々とこの本のことがわかってきて・・・ 人のことを考えられても、それを上手く行動に移すことって難しい。
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途中までは大学生のモラトリアムなお話なのかなあ…と思っていたけれど、真ん中辺りでガラっと印象が変わった。 作品読んで、表紙の意味を知って、なんとも言えない気持ちに。 ホリガイさんの持つ弱さや優しさが切なかった。 人の予防線みたいなものに気がついてしまう人なんだな。 終わりからは...
途中までは大学生のモラトリアムなお話なのかなあ…と思っていたけれど、真ん中辺りでガラっと印象が変わった。 作品読んで、表紙の意味を知って、なんとも言えない気持ちに。 ホリガイさんの持つ弱さや優しさが切なかった。 人の予防線みたいなものに気がついてしまう人なんだな。 終わりからはじまる物語。
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リアルというか等身大というか、 さくさく読めているようで、実はそれほど進んではいない。 読んでいてぐーっと苦しくなるときもあれば、 すーっと楽になるときもある。 話の中身はスッと忘れてしまうだろうが、 作品を読んでいるときのこの感覚は忘れないだろう。 舞台の一片で和歌山が出...
リアルというか等身大というか、 さくさく読めているようで、実はそれほど進んではいない。 読んでいてぐーっと苦しくなるときもあれば、 すーっと楽になるときもある。 話の中身はスッと忘れてしまうだろうが、 作品を読んでいるときのこの感覚は忘れないだろう。 舞台の一片で和歌山が出てきたが、きっと友ヶ島かなぁと思いつつ。
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初めて読んだ、津村記久子。 テンポよく、とてもおもしろかった。 笑えるような話でもないけれど、クスクスと笑える部分がたくさん。 うーん、好きである。 おもわず笑ったのは、『イマダかヤマダだか(以下イマヤマダとする)』のところ。 おもわずメモしてしまったのは、『わたしは、胃の底に黴がびっしりと生えたような気分になった。』のところ。
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どんな話か知らずに読み始め、引き込まれ、後半苦しくて眉間に皺を寄せながら読み、タイトルの意味がわかってため息が出て、最後、なんとも言えない気持ちが胸に広がり大きく息をつきました。 津村記久子さんって、こういう話を書く作家さんなんだ。もっと読んでみたい。でも、結構パワーが必要かも(...
どんな話か知らずに読み始め、引き込まれ、後半苦しくて眉間に皺を寄せながら読み、タイトルの意味がわかってため息が出て、最後、なんとも言えない気持ちが胸に広がり大きく息をつきました。 津村記久子さんって、こういう話を書く作家さんなんだ。もっと読んでみたい。でも、結構パワーが必要かも(笑)
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始めはホリガイのダメっぷりがテンポ良く描かれていて、思わずクスッと笑ってしまう。次第に物語はシリアスになっていき、数々の事件がホリガイを成長させていく。普段聞き役に徹するが、肝心な時にいい言葉が出てこず相手を逆上させてしまうホリガイが、最後には自分で伝えるべき言葉を見つける。重い話だけど、ラストは爽快。
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若者の恋愛かなという気軽な気持ちで読みはじめたのに 最初の出だしの主人公ホリガイが雨の中廃車場であてもなく 誰かの自転車の鍵を探す場面になんだこれ?と思った。 すぐにまた大学に通い就職も決まったホリガイという女子の のんべんだらりとした日常の場面になったので また油断し...
若者の恋愛かなという気軽な気持ちで読みはじめたのに 最初の出だしの主人公ホリガイが雨の中廃車場であてもなく 誰かの自転車の鍵を探す場面になんだこれ?と思った。 すぐにまた大学に通い就職も決まったホリガイという女子の のんべんだらりとした日常の場面になったので また油断してのほほんと読んでいたら最後には結構重い話に なっていて、びっくりした。 全く予備知識なしで読んでいたので。 子供や少年少女が理不尽に人生に傷をつけられてしまうことは 本当に切ないし辛い話だ。そういうことを考えさせられる 物語だった。結構重かった。のほほんからえっっていう風に 話がどんどんかわっていく手法にまんまとはまった。 そしてタイトルの意味が深かったことに感銘を受けた。
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津村ブーム留まること知らず、出会って1ヶ月で3作目です。 大学4回生、未だ処女(本作での表現は「童貞」「ポチョムキン」等)の主人公ホリガイは、身長175cm、自宅でソイゴマラテを作っちゃう変な女の子。 彼女の周囲で起こる出来事を淡々と綴った物語。 「淡々と」という表現がこれほ...
津村ブーム留まること知らず、出会って1ヶ月で3作目です。 大学4回生、未だ処女(本作での表現は「童貞」「ポチョムキン」等)の主人公ホリガイは、身長175cm、自宅でソイゴマラテを作っちゃう変な女の子。 彼女の周囲で起こる出来事を淡々と綴った物語。 「淡々と」という表現がこれほどまでにハマるのは津村作品ならでは。 本作は過去読んだ「ワーカーズ〜」「アレグリア〜」よりも重い内容で、その分感情移入できない部分はありました。 西加奈子の「あおい」に似てるかな。 しかし相変わらず「あるある」と共感できる頻度がズバ抜けて多い。 1文が鬱陶しい程長いのに理屈っぽくない。 という技巧の点で、未だ未だ津村熱は冷めそうにありません。
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「あんたらは、どんな形だろうと助け合って生きてて、それでいいじゃないか。なんでギャラリーがいる?」(文庫版p.69)
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