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アメリカの鱒釣り の商品レビュー

3.9

66件のお客様レビュー

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2012/04/23

まだらに鮮やかな部分がある。 もちろん、書いた人が「まだら」に書いているのではない。 読んでいる私の理解が「まだら」なのだ。 書き手の問題ではなくて、読み手の問題。 たぶん、私には鮮明でない部分を理解できる人には、 この作品は傑作なんだろう。 いや、曖昧模糊としているのが実態な...

まだらに鮮やかな部分がある。 もちろん、書いた人が「まだら」に書いているのではない。 読んでいる私の理解が「まだら」なのだ。 書き手の問題ではなくて、読み手の問題。 たぶん、私には鮮明でない部分を理解できる人には、 この作品は傑作なんだろう。 いや、曖昧模糊としているのが実態なのかもしれない。 それこそ、最初の一行から最後の一行まで、放り出したくなる書物だが、読んだあと、顔を上げて現実の世界を眺めると、この本にあるように現実が見えてくるのだから、やっぱり「これ」は偉大な何物かなのだ。 (2012年4月22日)

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2012/03/25

一度目でわかろうなんて思ってない、けどいつか何かがわかるようになればいいな。・・・まるで永遠の59秒目だった・・・なんて文章いったい誰が思いつく?

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2012/03/05

古きよさを失われたアメリカ。しかしところどころに求めれば「鱒釣り」の姿がある・・・> リチャード・ブローティガン ケルアックやギンズバーグと同じ世代ながらビートニクから一線をがし、 文学のポップさ、軽やかさを前面に押し出されている。 非常に軽妙でポップな文体と比喩や...

古きよさを失われたアメリカ。しかしところどころに求めれば「鱒釣り」の姿がある・・・> リチャード・ブローティガン ケルアックやギンズバーグと同じ世代ながらビートニクから一線をがし、 文学のポップさ、軽やかさを前面に押し出されている。 非常に軽妙でポップな文体と比喩や暗喩の数々。 でも・・・ うん、さっぱりわからない 笑 読者をくった物語の数々。 それを楽しむものなかのかもしれません。 そのうちもう一度読むかも。

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2011/11/20

乾いたその表現は素敵ですが、普通の物語と思って読むと意味が良く分かりません。これは「詩」だと考えて一応納得しました^^;

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2011/02/27

いろんなとこで評価が高いので借りてみましたが・・・。 私には理解できず、挫折っ。 ユーモアがあるのはなんとはなしにわかるのですが、 これはアメリカ文化に浸りきっていれば理解できるものなのか?! 次の本に移りまーす。無念。

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2011/02/27

この小説には空洞がある。 空気砲で今まで歩んだ道程を射抜かれ、ポンと音を立てて抜け落ちたかのような空洞。 失うことは別れにも繋がり、世の多くはそれを悲観的にあらわすのだが、ユーモラスで詩的な語りから、前途明るい喪失を感じさせる。 空洞を覗けば、無ではない。世界が存在する。 僕には...

この小説には空洞がある。 空気砲で今まで歩んだ道程を射抜かれ、ポンと音を立てて抜け落ちたかのような空洞。 失うことは別れにも繋がり、世の多くはそれを悲観的にあらわすのだが、ユーモラスで詩的な語りから、前途明るい喪失を感じさせる。 空洞を覗けば、無ではない。世界が存在する。 僕には沢山の言葉の星が瞬いている美しい夜空が見えた。 その実この小説でのブローティガンの思いなんて全く分からないし、結構どうでもいいのだけど、わたしはこの小説の空気が好きだし、使われる言葉も好き。 大切な一冊になると思う。

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2010/08/30

わかったかわからないかと聞かれたらわかったとは答えられないけどとてもおもしろかった。独特な文体、バカバカしさ。あとがきのテンションの高さに若干引いたけど、ブローティガンのほかの作品もぜひ読みたい。

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2010/08/22

なんでこういう本を書こうと思ったのか、何が書いてあるのか、ぼくはなんでこの本を読んでいるのか、いずれもわからない。まあ、人生とはそういうもんかもしれない。「さようなら、ギャングたち」を読みたくなった。

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2010/07/20

なんかいかにも土臭いアメリカの大地が思い起こされた。 村上春樹はかなりこの作品の影響受けたんだろう。文体とか、世界観とか。

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2010/07/04

ブローティガンは、「読んでみたい作家のひとりだけど、優先順位としてはそれほど高くない」と思っていたのですが、なんだか続けていろいろなところで目にしたので、これも縁かと思って読みました。 短いし、言葉のイメージが大事な作品なので、原書で読めばいいんですが、この藤本和子さんの訳...

ブローティガンは、「読んでみたい作家のひとりだけど、優先順位としてはそれほど高くない」と思っていたのですが、なんだか続けていろいろなところで目にしたので、これも縁かと思って読みました。 短いし、言葉のイメージが大事な作品なので、原書で読めばいいんですが、この藤本和子さんの訳が伝説的名訳という評判で、たとえば同じ作者・訳者の「芝生の復讐」について柴田元幸さんが毎日新聞で 「村上春樹や岸本佐知子の訳文も、ひょっとしたら彼らの創作の文章すらも、かりに藤本和子が現われなかったら、いくぶん(たぶん悪い方に)違ったものになっていただろう。 」 とまで書いていたので、あえて翻訳で読んでみました。 一言でいえば、アメリカという国についての話。短い幻想譚というかほら話が数珠つなぎになっていて、アメリカの鱒釣り、というフレーズがそのモチーフになっています。 っていうか、それ以上には説明しにくい…。 カーヴァー作品に出てくる貧しいアメリカ人と、「風の歌を聴け」を思い出したんだけど、そもそも「村上さんに影響を与えた本」っていう先入観があるからなあ。 訳文も込みで、村上さんや岸本さんが影響を受けた、というのはなんだか納得がいきました。 柴田元幸さんがあとがきで絶賛してますが、確かに軽やかな文体は、1970年代の翻訳だったことも考えると、かなり斬新だったのでしょう。 …でも、正直やっぱりこれは原書で読みたい。 ストーリー重視の本だとそこまででもないのですが、どうしても英語の本は原文が気になっちゃうなあ。 これはもう、訳がいいとか悪いとかの問題じゃないですね。 村上ファンだったら、一度はこの訳も読んでみて損はないです。 でも私は原書を買いに走ります。では!

Posted byブクログ