アメリカの鱒釣り の商品レビュー
この本のあらすじを伝…
この本のあらすじを伝えるのは難しい。読んでも、あらすじらしいものはつかめない。けれど、とにかくへんてこな展開と訳文のかっこよさにしびれる。
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失われた<アメリカの…
失われた<アメリカの鱒釣り>の夢を求めて男たちは旅に出る。1960年代、アメリカの若者たちにカルト的な人気を集めた小説で、村上春樹も激賞してました。幻想小説のようで、でも妙にリアルで。そして正直言えばわかりにくい。
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翻訳文学試食会(ポッドキャスト番組)にて「西瓜糖の日々」が紹介されており、試しに読んでみたもの。 ちょっと私には良さがわからなかった。ストーリーがつかみづらいというのが一因かもしれないが、「次は面白い」という期待を込めて読み進めたが、途中でドロップアウト。 少し時間を空けて、...
翻訳文学試食会(ポッドキャスト番組)にて「西瓜糖の日々」が紹介されており、試しに読んでみたもの。 ちょっと私には良さがわからなかった。ストーリーがつかみづらいというのが一因かもしれないが、「次は面白い」という期待を込めて読み進めたが、途中でドロップアウト。 少し時間を空けて、また挑戦してみよう。
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一生持っときたい本。アメリカの鱒釣りって何やねんって感じやし、表紙の写真不気味やけど、やさしくて美しい。翻訳しても分かる。
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これは素晴らしい。たまに変わった作家がいて、面倒なことに散文で詩を書こうとするのだ。これはそのような作家のうちでもすごく優れた作品だろう。 さようならギャングたちを読んだ時、変わった作家もいるものだなと思ったけど、これが原点だったのね。 藤本和子さんの凄さについては言うまでもなし...
これは素晴らしい。たまに変わった作家がいて、面倒なことに散文で詩を書こうとするのだ。これはそのような作家のうちでもすごく優れた作品だろう。 さようならギャングたちを読んだ時、変わった作家もいるものだなと思ったけど、これが原点だったのね。 藤本和子さんの凄さについては言うまでもなし。
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正直、「よく分からない」「自分の理解力では難しい」と言った感想です…。 ただ、あとがきを読んでそれが正しいのだと分かりました。 それでも作品や文体を楽しめるに至らず、個人の感想としてはそれ以上でもそれ以下でもありません。 何編か読みやすかった?分かりやすかった?内容もありますし、...
正直、「よく分からない」「自分の理解力では難しい」と言った感想です…。 ただ、あとがきを読んでそれが正しいのだと分かりました。 それでも作品や文体を楽しめるに至らず、個人の感想としてはそれ以上でもそれ以下でもありません。 何編か読みやすかった?分かりやすかった?内容もありますし、そこは好きになれました。
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アメリカの鱒釣りに関する短編 藤本和子さんの訳が本当に素敵 何もする必要がない晴れた日曜日に読みたい小説 1970年代のアメリカについての知識が無いため、読み取れていないことは多そうだけど、それでもまあいいかって思える。 小説っていうより散文詩って感じ。僕はまだ詩を理解でき...
アメリカの鱒釣りに関する短編 藤本和子さんの訳が本当に素敵 何もする必要がない晴れた日曜日に読みたい小説 1970年代のアメリカについての知識が無いため、読み取れていないことは多そうだけど、それでもまあいいかって思える。 小説っていうより散文詩って感じ。僕はまだ詩を理解できてないので、その要素が強いところは、幼稚園の頃に開いた姉の教科書を読んでいる気分になりました。 柴田元幸さんが解説で示していた通り 「クールエイド中毒者」(脱腸しているのに治療できないクールエイド中毒の少年について) 「アル中たちのウォルデン池」(秋には蚤サーカスを計画し、冬には精神病院について公園で話す2人のアル中の画家について) 「墓場の鱒釣り」(貧乏人と金持ちの墓場について) とかの敗残者に対するブローティガンの優しい視線が好きだ 何回か出てきたジョン・ディリンジャーに興味湧きました。彼に関する映画見ようかな。 ジョンディリンジャー(1903-1934) 大胆な銀行強盗を行う 英雄・義賊的な存在として人気 FBIから社会の敵ナンバー1とされた FBIに内通していた女性と映画館から出てきたところを銃殺される。女性は赤いドレスを来て目印となっていた。→『the lady in red』破滅をもたらす運命の女の由来
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リチャード・ブローティガンによる短編集、ものすごく短い短編47編にて構成されています。 1950年代、貧困層の一般的アメリカ人をブローティガン流ユーモアで表現しています。 どの小説も大変楽しいのですが「目下アメリカ全土で大流行のキャンプ熱について一言」の1文が気に入っています...
リチャード・ブローティガンによる短編集、ものすごく短い短編47編にて構成されています。 1950年代、貧困層の一般的アメリカ人をブローティガン流ユーモアで表現しています。 どの小説も大変楽しいのですが「目下アメリカ全土で大流行のキャンプ熱について一言」の1文が気に入っています。 「連中が屍体を運んできたとき、かれは目を覚ました。連中はこの世でもっとも静粛なる屍体持参人というわけではなかった。ノリス氏はテントの横腹に屍体のでっぱりが触っているのを見た。かれと屍体を分かつのは、まさに、防水防黴艶消し仕上げの緑色アメリカンフレックス六オンスポプリンの薄いひと皮だけだった」 このような現実0.5想像9.5割のおもしろ文章が満載です。 最初から45編までは鱒釣りという単語を無理やり入れてきたのに、最後の2編のみマヨネーズに変わっているところも最高です。
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ビートニク作家の作品としては、ジャック・ケルアックの「路上」に次いで自分にとって二冊目。 タイトルの「アメリカの鱒釣り」という括りで、紡がれた幾つにも渡る短篇は、アメリカの当時の若者の心情と現実(それは所謂アメリカン・ドリームとはかけ離れている)をポストモダン的な視点で描かれてい...
ビートニク作家の作品としては、ジャック・ケルアックの「路上」に次いで自分にとって二冊目。 タイトルの「アメリカの鱒釣り」という括りで、紡がれた幾つにも渡る短篇は、アメリカの当時の若者の心情と現実(それは所謂アメリカン・ドリームとはかけ離れている)をポストモダン的な視点で描かれている。 後書で柴田元幸さんが書いているように「人生の意味」や「作者の意図」を汲み取ることを拒否していて前時代的な小説技法を拒絶している。 それ故に筆致は軽やかでユーモラスなのだが、一読して「だから何?」とも言いたくなるのは確か。 此処にあるのはある意味幻想的な表現で当時のアメリカの現実を冷徹にかつユーモラスな筆致で切り抜いた詩とも似た散文の集まりである。 だからこそしかめ面せずに、ただ文章に耽溺して読めた。
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「わたしのからだの肉は柔らかに、生産性管理に使われるバックグラウンド・ミュージックの実験台になったみたいになごんでいた」 「ポルトワインによる鱒死(ますじに)」 「ここで、わたしの人間的欲求を表現すれば、-わたしは、ずっと、マヨネーズという言葉でおわる本を書きたいと思っていた...
「わたしのからだの肉は柔らかに、生産性管理に使われるバックグラウンド・ミュージックの実験台になったみたいになごんでいた」 「ポルトワインによる鱒死(ますじに)」 「ここで、わたしの人間的欲求を表現すれば、-わたしは、ずっと、マヨネーズという言葉でおわる本を書きたいと思っていた。」 言語感覚とイメージがかっこよすぎます! 藤本和子先生の訳がすばらしく、訳者註と訳者あとがきまで楽しめます。 最後には柴田元幸先生の解説もついてます。 最後までたっぷり味わえる本です。
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