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ユージニア の商品レビュー

3.8

236件のお客様レビュー

  1. 5つ

    49

  2. 4つ

    92

  3. 3つ

    68

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    4

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おもしろい!

ある夏の日に、ちいさな街で起きた大量殺人事件。奪われた17人の命、残された盲目の娘と一枚の手紙……。 いくつもの証言が重なり、事件は複数の顔を見せ始める。恩田陸ワールドを堪能できる一冊。装丁も見事。

abtm

2024/03/10

王道のミステリーもいいが、こんなはかないミステリーもいいなと感じた。真実は各々の中にあって、はっきりと語られないところはモヤモヤした。

Posted byブクログ

2023/12/09

モヤるー!! でもじわりじわりと真相に近づいていく感じ、めちゃくちゃ読み進めるのが楽しかった! ちょっとざっともう一回読んでみるか。

Posted byブクログ

2023/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

注! もしかして、ややネタバレ?(^^ゞ 『ハーシュ」の解説にあった、“ぞわぞわとした皮膚感覚が行間から立ち上がってくる”というのを読んで、「そう! そういうのが感覚を味わいたくて、ハーシュを読んだのに、全くそういう感じがないじゃん!」と、かえって不満が増した、なんてことがあったが(^^ゞ その“ぞわぞわとした皮膚感覚”というよりは、“読んでいて、ぞわぞわした不穏さを肌で感じる”といったら、『ユージニア』だよなぁーと思い出して。 久しぶりに読んでみるかと、本棚から引っ張り出してきた。 前に読んだのは、いつだったかなぁー。 10年くらい前? いや、15年くらい前か? その頃は恩田陸の小説というのは、必ず結末がどっかいっちゃうから。 「恩田陸はもう読まない!」と思ってたんだけど、たまたま回ってきたこの本を読んで、一転、大ファンになった(^^ゞ とはいえ、これって、ぶっちゃけ、いかにも恩田陸らしい、思わせぶりな、ワケわかんない話なんだよね(^^ゞ あえて読者を惑わすようなことも書かれているけど、読んでシンプルに感じたそれこそが(自分は)真相だと思う。 ていうか、そこは恩田陸だから(爆) これを書く前、頭の中で基本のストーリーをつくって。その基本のストーリーを書きながら、その場その場で思いついたエピソードを「章」として付け加えていったんじゃないのかな? そんな風に書いたら、ストーリー全体に整合性がとれない部分が出てきそうなもんだけど。 というか、整合性がとれていない部分があるんだけど、それが取れていないことで、読者は「この事件」の実像のあちこちが霧に隠されているように感じて。 事件の全体像が見えてこないことで、読者はその霧の向こうにあるものを勝手にどんどん想像していってしまう。 でも、それは読者の勝手な想像であって、真相ではないから。 読者はそこに不安を覚え、その不安がなんとも言い難い不穏さを醸成していく。 『ユージニア』の魅力って、たぶんそういうことだと思うのだ。 いや。著者はそれを狙って、これを書いたのかはわからない。 というのも、これを書いたのは恩田陸だからだ(^^ゞ これを読んで、「いかにも恩田陸らしい、思いつくままに書いて、書いて。書いた挙げ句に結末(とも思えない結末w)をつけて、終わらしちゃった話」と言ってしまうなら、まさにその通りなのだ(爆) ネットを見ると、この『ユージニア』を考察している人もいるみたいだけど。 自分としては、ここに書かれてある全てのことが整合性がとれた「真相」は、恩田陸の頭の中にだって存在しないと思う(^^ゞ 緋沙子と満喜子がまるで相似形になっているようにも描かれてもいるが、それも、たぶん著者の遊びで。ストーリー上の意味はないと思う。 ただ、繰り返すようだけど。 この『ユージニア』に関しては、そこがいい…、というよりも、だからいい!んだと思う。 「恩田陸らしく、思いつくままに書いて書いて。書いた挙げ句に結末(とも思えない結末w)をつけて終わらしちゃった」ことで、マジックが発生しちゃった……。 そういうことのように思うのだ。 この『ユージニア』同じような形式で書かれた小説としては、(自分は)宮部みゆきの『理由』が近いと思うのだが。 いや、もちろん『理由』も優れた小説(というか傑作!)だと思うし。 また、あれもかなりの不穏さを纏った小説だと思うのだが、でも、この『ユージニア』を読んでいる時に感じる、独特のゾワッと感はない。 というか、あっちは宮部みゆきだけに、全体がキッチリと作り込まれているがゆえに、読者は自分が読んでいる文章の向こうにある(かもしれない)ことを想像しないから、不安をそれほど意識しないんだと思う。 (というか。宮部みゆきは『理由』を敢えて説明過多に書いているような気がする) というわけで。 偶然の産物なのか、狙って書いたのかはわからないけれど、★は文句なく5つのとにかく傑作!(^^)/

Posted byブクログ

2023/01/06

凝った趣向アリってことで、敢えての単行本で読了。重いし持ち運びが大変だから、基本的には文庫で読みたい派なんだけど。趣向に関しては、もっとすごい仕掛けを期待していただけに、いざ体験してみるとやや拍子抜け。ある事件が、色んな視点から語られるという、個人的に好きな構成なんだけど、内容は...

凝った趣向アリってことで、敢えての単行本で読了。重いし持ち運びが大変だから、基本的には文庫で読みたい派なんだけど。趣向に関しては、もっとすごい仕掛けを期待していただけに、いざ体験してみるとやや拍子抜け。ある事件が、色んな視点から語られるという、個人的に好きな構成なんだけど、内容はそこまで惹かれるものではなかった。年またぎで読んだんだけど、残り1/5くらいで年末年始の連休に突入し、ちょっと空白の時間が出来てしまったのも良くなかった。個人的な問題だけど。

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2022/11/22

この本は一度読んだだけでは理解できないと思う。そして自分一人では、やはり理解に限界があると思う。 誰かと話したら新たな発見があって面白そう。

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2021/05/18

刑事コロンボ型のミステリー。果たしてミステリーっていっていいかどうか。それぞれの人びとからの証言と関わり。かなり複雑感があった。

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2020/04/17

何度、読み返したことだろうか。大好きな大切なミステリー小説です。 いろいろな視点からじわじわと真相に迫る感じ。 恐らく犯人はこの人だろうと分かっている。 でも、もしかしてあの人?とも思う。間接的な意味で。 ハッキリとした結論がないだけに、想像力を掻き立てられるのです。

Posted byブクログ

2019/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

K県の風情ある街並みの残る街で、代々医者をしている家の主の誕生日を祝う日、その家には毒の入った酒とジュースが届けられた。家族はじめ近所の子供や祝いに来ていた客人たちに振舞われたそれは、華やかな祝宴を一瞬で地獄絵図へと塗り替えた。 幼いころ、この事件に関わった少女は、大学生になりこの事件の関係者に話をしてもらってまわり、一冊の本を出すことになる。本は話題となりまたあの事件に光があたった。犯人の自殺という終わりを迎えたこの事件はいくつかの謎を残し、そしてたった一人の生き残りである少女の目が見えなかったために、彼女はまるで悲劇のヒロインのように街の人間の中に残った。 本が発売され、話題となってからまた時間が過ぎ、作者の女性、彼女とともにあの家の異常を発見した兄、下の兄、毒を飲みながらも飲み込んだ量の関係で生き残った使用人の女性の娘、事件を追っていた刑事、犯人の男と面識のあった少年。インタビューの形をとり、またはその人の思い出として語られる事件のあらまし。この聞き手は誰なのか、なんのためにまたこの事件を掘り起こそうとしているのか。そしてみんなが神のように語る生き残りの盲目の少女緋沙子はいったい何を“視て”いたのか。 生き残ったもう一人の使用人をしていた女性が、刑事からの折り鶴を受け取って泣き崩れた時に「違うんです」といった真相は、緋紗子とその母親との関係を知っていたからなのか。どうして本の作者である満希子の幼いころの章でだけ緋紗子は久代と書かれているんだろう。こうだったのかも、ああだったのかもと、読み終わってしばらく舞台となった町を歩きながら考えを巡らせているような気分で考え続けていた。 気になって気になって、ネットで何人かの考察を読んで納得。三章(久代)は【忘れられた祝祭】の一部抜粋だったのか。なるほど。そういう仕掛けがすごく好き。そう思って読むと、意味深な章だなぁ。

Posted byブクログ

2019/06/13

それぞれの語り形式で語られる事件の概要。 出てくる登場人物がそれぞれその大量殺人の概要を語っていって事件の全てがだんだんわかってくる、っていうゲームのような本なんだけど。 事件が起きた家族の友達。とか、捜査した刑事とか、お手伝いさんの娘とか、周りから徐々に徐々に確信に迫ってい...

それぞれの語り形式で語られる事件の概要。 出てくる登場人物がそれぞれその大量殺人の概要を語っていって事件の全てがだんだんわかってくる、っていうゲームのような本なんだけど。 事件が起きた家族の友達。とか、捜査した刑事とか、お手伝いさんの娘とか、周りから徐々に徐々に確信に迫っていって、はて?このインタビュアーは誰なのか?さて、犯人はこの中にいるのか!? っていうドキドキで読み進め、進め、進め、ラストのとうとう!核心へ!動機が!と、思ったら、なんと最後の最後で、ファーー〜と、終わり出した。 え! 犯人は!?え!?なんで!?なんだったの!?え!? いやちゃんと読んでたらわかるの!?これ!?え!? 誰かの証言組み合わせたらわかった!?ラストのファーー〜で!わかるの!?これで!あーー!!ってなるの!? え!?ダメ、わかんない!?なんで?なんなの!? っていうオチ。 面白かったのになぁ。結局わからなかった。笑笑

Posted byブクログ