組織デザイン の商品レビュー
文章的には少し読みにくい。 しかし、組織というものを知る、学ぶ、そして考えるためにはとても有効な一冊だと思う。
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良くまとまっていて好き。折に触れて読み返したい。 組織的とは分業と調整である、って定義がまず好き。 ヒエラルキーを否定的に書くんじゃなくて、必要なものとして書いているのも最近のなんちゃって組織論との違い。
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学部時代に読んでも全く理解できなかった。しかし社会人になって、組織というものがある程度わかってきた段階で読んだら、この本のすごさがわかった。人事や経営に関わる人は必ず読んでおくと役に立つと思う。 以下は備忘録。 ■分業のタイプ └垂直分業:考える仕事と実行する仕事の分離 └並行分業:場所や設備等を共有して、生産量全体を分担しあうというタスクの分割方法。地域別や顧客別の分業も含む └機能別分業:全体に対して果たす機能に応じてタスクを分割 ■並行分業のメリット └共通費の配賦 ■機能別分業のメリット └共通費の配賦 └経済的スタッフィング └熟練形成の効率化・知識の専門化 └機械の発明と機能的分業の強化 ■分業のメリットの補足 →「計画のグレシャムの法則」の回避 =ルーチンワークはノン・ルーチンワークを駆逐する ■分業がもたらすデメリット ①働く人の意欲低下 └作業の意味がわからなくなること └作業者が独自に思考し、自分の工夫を生かす余地が少ないこと └作業から学習できる内容が少ないこと (対処法) 分業の程度を緩和、ローテーション・人事異動を行うこと・アルバイト等の短期雇用を活用すること ②調整・統合の難易度アップ ■調整・統合の基本的な仕掛け ①標準化 ②ヒエラルキー ③環境マネジメントー環境への能動的働きかけによる調整の必要性削減 ④スラック資源活用による組織内相互依存関係の緩和 ⑤水平関係の設定
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組織には様々な課題が発生するが、組織体系の観点からその解決法を提言するのが本書の役割である。 シンプルに言えば「提携業務の調整は標準化で」「突発事項に関してはヒエラルキーによる解決と担当者同士が話し合う水平関係の醸成で」となり、それにまつわる様々な提言がなされている。製造業をは...
組織には様々な課題が発生するが、組織体系の観点からその解決法を提言するのが本書の役割である。 シンプルに言えば「提携業務の調整は標準化で」「突発事項に関してはヒエラルキーによる解決と担当者同士が話し合う水平関係の醸成で」となり、それにまつわる様々な提言がなされている。製造業をはじめとした定型業務をメインとする業態に関する記述が多いが、ヒエラルキーや調整などの項目は、非定型業務に関わる人が読んでも役に立つ。 主に事業部・機能別部門といった大きな組織に関する視点が多く、その意味では経営者向けであるとも言えるが、部・課といった小さなグループといった組織づくりを考える際にも本書の考え方は生かすことができるように思う。長年定番本として挙げられていることも納得できる一冊である。
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組織デザインというと、どのような部門を設置して、部門間のレポートラインをどのように引くかといった、組織内のヒエラルキー構造の設計をイメージしていたが、本書では組織の特徴整理から始まり、組織の基本類型や効果的に機能させる方法等、組織デザインの本質について解説がされており、気づきが多かった。 曰く、組織は「分業」でなされた仕事を一つに纏め上げて「調整」していくためのものなので、「分業」と「調整」が特徴となる。分業には事業軸/機能軸の2つがあり、調整手段としては、標準化とヒエラルキーがある。中でも、事前の想定が難しい事象に対する調整手段として、ヒエラルキーが効果的とのこと。 組織デザインの全体像を把握できていれば、分業態勢や標準化度合いでヒエラルキー強度を調整する等、より納得感の高い説明も可能で、仕事でも役立ちそうな気がした。
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納得でき、スラスラ読めた。 終章p293 「理想の民主的な企業組織という幻想を追うのを放棄して、冷静に考えてみれば、むしろヒエラルキーを単純なものに維持しておくこと、また重要なポストに決断のできる人材を配置することの方がずっと重要ようだということが自ずと明らかになるはずである」
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以下のブログに刺激されて読んだ。 https://note.com/fujimuradaisuke/n/n75b4018c5896 理論から具体例、数字による例示、また社員の心理的な側面まで幅広くカバーしており、自社の組織デザイン検討にとても役立った。 職位の低い社員にも上流の...
以下のブログに刺激されて読んだ。 https://note.com/fujimuradaisuke/n/n75b4018c5896 理論から具体例、数字による例示、また社員の心理的な側面まで幅広くカバーしており、自社の組織デザイン検討にとても役立った。 職位の低い社員にも上流の戦略、目的について考えさせる為に機能別分業ではなく事業部制やマトリクス組織を作ることが有効という考えは納得。組織が肥大化すると効率化のために機能別分業になりがちだが、自分の経験的にも全体を見渡せる業務経験につくことが視座を広げる最も有効な手段だったので、是非若手もそうした経験ができるようデザインしていきたい。 組織を複雑化させすぎると意思決定に支障をきたすという点は気をつけねばと思った。私自身検討の抜け漏れを防ぐ為ついつい連絡会などのインフォーマルな会議体を設けがちだが、それはそれでメリットがあるにしても意思決定のヒエラルキーはシンプルに維持しておく、というのは肝に銘じておきたい。 水平関係の為に設置されがちな調整担当が奇妙な権力を生むことがある、という点はアメリカでPMO (project management office)という部署に触れて強く感じた。プロジェクトの進行を差配するが故にPMOの理解が得られないと話が進まない。実際のところPMOは業務に詳しいわけでは無いので正しい判断ができないことがしばしばあり、円滑なプロジェクト推進を妨げるケースが多いが、リーダー的な立場だと思っているのか周りも強く言わないからか権力が強く、対応に苦慮した。顔を突き合わせて会話が難しくルールで縛るしか無いアメリカの特徴もあるが、組織の複雑化に伴いプロマネ手続が煩雑になっていることに由来しており、手続の簡素化を進めてシンプルな判断ラインを作ること、他チームと直接摂政の機会を設けることなど紹介されている解決策をとっていた。 マトリクス組織を作ると嫉妬を生む、という点は、社内でもダブルハットの業務が際限なく増えているので留意せねばと思った。組織デザインは上下関係や評価と不可分なので、こういう心理面にも配慮して考えなければならいことを気づかせてくれた。
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知識がないまま組織運営をしてしまっていたため、組織デザインの基本を学ぶために読んだ。 組織の型や分業の型、ヒエラルキーの役割など必要な知識が網羅されている。製造業をベースにした例示が多い。 普段、自身が意識せずに行っていた分業(役割分担)なども、並行、機能別、垂直など型が提示...
知識がないまま組織運営をしてしまっていたため、組織デザインの基本を学ぶために読んだ。 組織の型や分業の型、ヒエラルキーの役割など必要な知識が網羅されている。製造業をベースにした例示が多い。 普段、自身が意識せずに行っていた分業(役割分担)なども、並行、機能別、垂直など型が提示されており検討の際に役立つ。ヒエラルキーについては管理のための仕組みと捉えていたが、例外処理のための機能と捉えると使い方も変わってくる。 ある程度の人数をマネジメントして業務遂行する人には一度は読んで欲しい本 組織 why:個人では成し遂げられない成果を挙げる HOW:分業化 what:標準化(IPOそれぞれで)、集団とヒエラルキーの構築
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【こんな方におすすめ】 ・業務改革やBPR推進の新任担当者 ・製造業や事務組織生産プロセスの管理者 ・金融機関のバックオフィス業務企画担当者 【知っていたこと】 ・組織デザインという言葉のイメージがない ・組織とオペレーションのマネジメントが大切 ・明確な答えはない 【知りた...
【こんな方におすすめ】 ・業務改革やBPR推進の新任担当者 ・製造業や事務組織生産プロセスの管理者 ・金融機関のバックオフィス業務企画担当者 【知っていたこと】 ・組織デザインという言葉のイメージがない ・組織とオペレーションのマネジメントが大切 ・明確な答えはない 【知りたかったこと】 ・オペレーションと要員の最適化概念 ・組織のクセ ・自社の目指すべき事務組織体制 【知ったこと】 ・事業戦略のフェーズによって目指す組織とオペレーションは異なり ・組織体制のメリットデメリットがあるため環境変化により見直し必要がある 【率直な感想】 ・会社という組織の認識が改まった ・機能別分担のメリットが明確に理解できた ・並列処理がベストだという考えが変わった ・明日から仕事に使えるか、という観点だと、最近読んだ本の中で最も刺さった。 ・会社の上司や同僚にすすめたい一冊 ・現状の組織設計の背景が理解できたし、仮説立てができた ・さっそく明日からアウトプットしていきたい
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既存組織のアレコレを体系的にまとめてあり、ざっと全体を押さえるには良書。ただとにかく文章が読みづらい。サッと頭に入ってこない。帯にある通り「テキスト」。机に座ってしっかり勉強する本。もしくは「ん?」と思ったときに辞書的に使用する本。
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