回転木馬のデッド・ヒート の商品レビュー
35歳になった春、彼は自分がすでに人生の折り返し点を曲がってしまったことを確認した。 マリファナも吸ったし、友達に誘われてデモに出かけたこともあった。勉強というほどの勉強をしたわけではないが、それでも講義にだけはきちんと出席していたから人並み以上の成績を残すことが出来た。ノート...
35歳になった春、彼は自分がすでに人生の折り返し点を曲がってしまったことを確認した。 マリファナも吸ったし、友達に誘われてデモに出かけたこともあった。勉強というほどの勉強をしたわけではないが、それでも講義にだけはきちんと出席していたから人並み以上の成績を残すことが出来た。ノートは一切とらないのが彼のやり方だった。ノートをとる暇があるなら、そのぶん授業に耳を傾ければいいのだ。 でもそれと同時に、僕は心の底からホッとしていました。結局のところ僕は解放されたのです。彼女がいなくかってしまうことで、僕は自分の力ではどうしようもなかった泥沼から抜け出すことが出来たんです。
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レーダーホーゼン ★4 タクシーに乗った男 ★3 プールサイド ★3 今は亡き王女のための ★4.5 嘔吐1979 ★3.5 雨宿り ★4 野球場 ★4 ハンティングナイフ ★4.5
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「タクシーに乗った男」は何とはなしに面白かったが、あとは何をどう読み取ればよいのかわからなかった。まさに、見当もつかない。 私がオチを求めすぎなのだろうか。文章の面白い作家との評価のようだが、倒置や外来語が多く、本質がつかめない。雰囲気のみ。
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泳ぐ話がよく出てきた。日常から少しずれた感触がとてもよく書かれている。音楽、食、酒、性の営みが円熟した香りが感じられた。
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現実に起こった数奇な人生の話を小説風にまとめた作品。面白いかどうかわからない内容も村上春樹の文章になると、なぜか面白く読める。改めて村上春樹が高い評価を受ける理由を思い知った。
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村上春樹はおもしろい小説を書くのではなく、文章がおもしろいのだと思う。 「はじめに」であるようにこの小説は実際におこったことを文章にしているそうだ。もちろん一般人の話なんだから明確な落ちがあるわけでなく、よくわからないまま終わる話もある。 しかし、そういった話を小説にし、なおか...
村上春樹はおもしろい小説を書くのではなく、文章がおもしろいのだと思う。 「はじめに」であるようにこの小説は実際におこったことを文章にしているそうだ。もちろん一般人の話なんだから明確な落ちがあるわけでなく、よくわからないまま終わる話もある。 しかし、そういった話を小説にし、なおかつそれがおもしろいのだからやっぱり内容だけじゃなく文章がおもしろいんだなと思う。(もちろん内容も好きだけど) お気に入りの話は『今は亡き王女のための』
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女を覗く話がとてもおもしろかった。 村上春樹のおもしろさは、その内容よりも書き方にあると思っております。 特殊な、まるで話しかけられているかのような柔らかい文章。 一度ハマると抜け出せなくて、まいっちゃいます。
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面白かった。 1つ1つのストーリーが短めで、区切りのいいところまで読むことができるため、ちょっとした開いた時間などに読んで楽しめる。 また、いつも通りの春樹節の効いた比喩もふんだんに盛り込まれているので、村上春樹が初読の人はもちろん、ハルキストにも十分耐えうる内容ではないかと思...
面白かった。 1つ1つのストーリーが短めで、区切りのいいところまで読むことができるため、ちょっとした開いた時間などに読んで楽しめる。 また、いつも通りの春樹節の効いた比喩もふんだんに盛り込まれているので、村上春樹が初読の人はもちろん、ハルキストにも十分耐えうる内容ではないかと思う。 実話ばかりが収録されているそうだが、なかなか稀なる逸話はもちろん、ストーリー自体は目新しさがないものもある。 前者はともかく、後者をしっかり読めるものに仕上げられる辺りは、さすがと言わざるをえない。
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収録作 はじめに・回転木馬のデッド・ヒート レーダーホーゼン タクシーに乗った男 プールサイド 今は亡き王女のための 嘔吐1979 雨やどり 野球場 ハンティング・ナイフ
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一つ一つの話のバランス取れていて、読み進めやすい 「今は亡き王女のための」と「野球場」が面白かった 軽く生々しい描写が好き(笑) これが後々、進化して性描写が多くなると思わなかったけど 村上春樹が評価される意味が、なんとなく分かった
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