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回転木馬のデッド・ヒート の商品レビュー

3.7

234件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    88

  3. 3つ

    64

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

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2017/12/26

小説とエッセイの中間の様な本書。 著者が以前に関わったことのある人物からの不思議な話を元に村上春樹流のアレンジが一部加わっている、との事。 一般的に言う筋もなければオチもないが、短い物語の中にも村上春樹ワールドが色濃く出ているので、いつもの如く異世界感を味わう事がだきます。

Posted byブクログ

2017/07/01

小説なのかエッセイなのか、不思議な世界観。 誰かの人生を切り取っていて、それが本人にも説明が つかないような不可解な話なんだけど、 どこか、深層のところで 「わかるような気がする」お話ばかり。

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2017/01/30

H29.01.30 読了。 小説と呼んで良いのか?エッセイ? ともかく、今まで読んだ村上春樹さんの作品の中では一番面白かった。 色々なエピソードを引き出せる聞き役、になれることに憧れる。 最後の話以外はどれも面白かったが、一番気に入ったのは「野球場」。 江戸川乱歩の「人間椅...

H29.01.30 読了。 小説と呼んで良いのか?エッセイ? ともかく、今まで読んだ村上春樹さんの作品の中では一番面白かった。 色々なエピソードを引き出せる聞き役、になれることに憧れる。 最後の話以外はどれも面白かったが、一番気に入ったのは「野球場」。 江戸川乱歩の「人間椅子」を彷彿とさせる変態感。

Posted byブクログ

2016/12/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これはもう、めちゃんこ好きですね。村上春樹さんの短編集の中では、いっちゃん好きかもしれません。なんといいますか、こう、グッとくるんですよねえ。どこが良いのか!っていうのは、明確に言い表すことはできないのですが、とにかく好きです。 1985年の作品なのですね。信じられないなあ。2016年の今からすると、ほぼ30年前、か。信じられないです。文章に、ビックリするほどの、今日(こんにち)感がある、と思うのです、僕は。この本が、昨日発売された村上春樹の最新作、って思っちゃっても、全然違和感ない、気がする。僕は。なんでこう、古びてないんだろうなあ。凄い事です、うん。 村上さん曰く、この小説?のなかの話は、村上さんが他人から聞いた事実を、一応は小説という体裁で発表したものらしいです。それが本当かどうかは分からないのですが、「ふむう、本当になあ、人間というのは、不思議な存在だなあ」と思っちゃうような話ばかりです。おもしろいのです。でも、めっちゃんこ面白い、という訳ではない、気がします。よお考えると、しみじみと、おもろい。そしてちょっと、哀しい。でも、どうしても、興味深い。そんなお話ばかり。素敵なのです。 まずはやっぱ、題名が凄く好きですよねえ。「回転木馬」が「デッドヒート」しているんですよ。これって、人生の比喩?なのでしょうかね?誰だって、必死に生きている。生きる事それ自体が、デッドヒート(直訳すると、死の熱、か?意味深だなあ)でしょうし、でもそれは、どれだけ必死でも、回転木馬なのだ。メリーゴーラウンドなのだ。同じ場所を、ぐるぐると回るだけなのだ。どれだけ必死に走っても。どれだけ死に物狂いでも。 どこにも行かず、どこにも行かれず、それでも、必死に、死に物狂いで生きる人生。空しい。でもきっと、それでいい、ハズ。だってねえ、それが生きるって事なんじゃないのかい?みたいな、けっこう前向きな意味だな、とかね、思っちゃいました。好きだなあ、このタイトル。 どの話も、大変に好きなのですが、「プールサイド」は、特に好きですね。自分の人生の折り返し地点を、どの年齢で設定するか?そもそも、人生の折り返し地点年齢を定める、という発想、概念を持つことがあるのか?という事自体、すっごいメカラウロコでした。自分、もう、38歳なんですよね。この短編の登場した男性は、35歳を自分の人生の折り返し地点と定められてましたが、俺、とっくにその年齢、過ぎとるやないか。どないしょおか。 とにかく、本当に大好きな短編集です。これからも、折に触れて、読み返したいなあ、とか思う次第です。

Posted byブクログ

2016/10/29

2016.10 本棚整理のため再読。 前書きには、人間群像のスケッチとあり、村上春樹の他の短編と比較して若干違う立ち位置になっている初期の作品。 中では「雨やどり」「今は亡き王女のための」が良かった;次回再読時の備忘

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2016/10/08

3 85年の単行本を文庫化した短編集。村上春樹がいろんな人から聞いた話を基本的にはそのまま書いた話らしい。プールサイドの話で、社会的に成功している人の人生の折り返しの話、35歳で折り返しと決める話など、なかなか面白い。村上春樹っぽく奇妙だが、どことなく含蓄がたるような感じ。

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2016/04/11

示唆に富む、という言葉がぴったりな一冊。 自分自身の何気ない日常は、誰かに話すとそれは割と変わったものだったり、面白いと感じられるものだったりするのかもしれない。その逆もまた然り… 自分以外のフィルターを通して自分の生活を知ったら、どう思うだろう?

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2015/09/04

ふとした瞬間に感じる孤独感、喪失感とか生きる上で出会わざるお得ない感情をものをすごく上手く言葉にしていて上手いな〜と思った。ほんの一部の日常を切り取った描写が妙にリアルで思いを馳せる余地がある。個人的にはタクシーに乗った男がかなり好きで、自分の事ではないかと思うほど感情がリンクし...

ふとした瞬間に感じる孤独感、喪失感とか生きる上で出会わざるお得ない感情をものをすごく上手く言葉にしていて上手いな〜と思った。ほんの一部の日常を切り取った描写が妙にリアルで思いを馳せる余地がある。個人的にはタクシーに乗った男がかなり好きで、自分の事ではないかと思うほど感情がリンクした

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2015/08/11

文庫化されている初期の作品の中で、本編の中に氏が本人として登場する最初の一冊ではないでしょうか。 エッセイではなくあくまで小説なので、氏の姿が変に見え隠れして、どこまでが実話でどこからが脚色なのか(ほとんど肉付けはないそうですが)余分な想像をしながら読むことになってしまいました。...

文庫化されている初期の作品の中で、本編の中に氏が本人として登場する最初の一冊ではないでしょうか。 エッセイではなくあくまで小説なので、氏の姿が変に見え隠れして、どこまでが実話でどこからが脚色なのか(ほとんど肉付けはないそうですが)余分な想像をしながら読むことになってしまいました。 登場人物たちのあの独特のセリフ回しは健在ですから、少なくともさすがにそれは氏の作文による部分が大きいと思わざるを得ません。あるいは、彼の周りにはああいうしゃべり方をする人ばかり? そんなことはないと思います。 読書の過程でそんな道草を食ってしまうのは、作品の成り立ちが原因の一部ではあるものの、大部分は私のせいです。たぶん。 <収録作品> ・はじめに・回転木馬のデッド・ヒート ・レーダーホーゼン ・タクシーに乗った男 ・プールサイド ・今は亡き王女のための ・嘔吐1979 ・雨やどり ・野球場 ・ハンティング・ナイフ

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2015/06/30

語られたがっている小さな(でもその人にとって大きな)出来事をまとめたお話。 こういったことを一つ一つ並べていく作業が必要になるときがくるのかもしれない。

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