回転木馬のデッド・ヒート の商品レビュー
英語を教えていたおじさんに、最後の授業でプレゼントしてもらった思い出の本。 全て面白いけれど、『タクシーの男』が一番好き。
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再読日 11111111 19990802 「レーダーホーゼン」「プールサイド」「今は亡き王女のための」「ハンティングナイフ」がよい。 どうでもいいけど、上記の文庫本背表紙の作品紹介はちょっと違うんじゃないかと思うけど。 19990815 ↓ 現代の奇妙な空間−−−都...
再読日 11111111 19990802 「レーダーホーゼン」「プールサイド」「今は亡き王女のための」「ハンティングナイフ」がよい。 どうでもいいけど、上記の文庫本背表紙の作品紹介はちょっと違うんじゃないかと思うけど。 19990815 ↓ 現代の奇妙な空間−−−都会。そこで暮らす人々の人生をたとえるなら、それはメリー・ゴーラウンド。人はメリー・ゴーラウンドに乗って、日々デッド・ヒートを繰り広げる。人生に疲れた人、何かに立ち向かっている人・・・。さまざまな人間群像を描いたスケッチ・ブックの中に、あなたに似た人はいませんか。
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村上春樹の短編集を古い方から順に読み返している。本書は基本的に事実をもとに書きあらわされている、そうだ。事実は小説より奇なり。何とも奥の深い、深そうな話がそろっている。その中でも半ズボンの話が傑作だ。「レーダーホーゼン」ドイツの革製半ズボン。夫はドイツへ一人旅に向かう妻に、その半...
村上春樹の短編集を古い方から順に読み返している。本書は基本的に事実をもとに書きあらわされている、そうだ。事実は小説より奇なり。何とも奥の深い、深そうな話がそろっている。その中でも半ズボンの話が傑作だ。「レーダーホーゼン」ドイツの革製半ズボン。夫はドイツへ一人旅に向かう妻に、その半ズボンをお土産として買ってきてほしいと頼む。妻は地元の人々がほめたたえる職人の店にたどり着く。しかし売ってくれない。本人がいないとだめという。本人にフィットするように仕立てるのだそうだ。妥協点を見つける。体系が似た男性を連れてくる。職人二人とその男性がぺちゃくちゃしゃべりながら、半ズボンができあがっていく。その小一時間の間で、妻は二度と夫には会わないと決心する。その気持ちが痛いほどわかる。きっとこんなふうだと想像する。「どうして私はあんな人のために、こんなに必死に土産の半ズボンを買い求めようとしているのか。彼には今までに何度もひどい思いをさせられてきた。それなのにどうして。」そう思い始めるとどうにもこうにも二度と会う気がしなくなったのだろう。この話のポイントは半ズボンだったのだ。「野球場」を通してのぞく彼女の部屋にもそそられる。「いまは亡き王女のための」の僕は春樹本人のことか? つらい状況がとてもよく伝わってくる。まわりに人はいたのだろうか?いたのだろうな? ラベルのパヴァーヌはすてきな音楽だ。「雨やどり」僕もまっとうな男の条件を満たしている。山火事みたいに無料とはいったいどういうことか。あちこちで自然発生的に起こるということか? 「やれやれ」はこの「雨やどり」の中に一度登場するだけだった。7万円で自分の身体を売った女性が心の中でつぶやいていた。
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1985年に発表された村上春樹の短編集。1985年は長編である「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」が出版された年でもあるから、同じ時期に執筆が進められていたのだと思う。 村上春樹の作品は大きく、リアリズム系とファンタジー系の2つに分類することが可能であるが、本書はリ...
1985年に発表された村上春樹の短編集。1985年は長編である「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」が出版された年でもあるから、同じ時期に執筆が進められていたのだと思う。 村上春樹の作品は大きく、リアリズム系とファンタジー系の2つに分類することが可能であるが、本書はリアリズム系の系譜であり、村上春樹自身が人から聞いた話を再構成して小説に仕立て上げる、という背景になっている。 とはいえ、一見リアリズムな世界の中で、心がヒリヒリするような感情の揺らいだ瞬間が多くの作品では描かれており、その揺らぎが一線を超えた瞬間にファンタジーの世界にも通底するものを持つのかもしれない、という印象がある。
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村上春樹の短編集 実話を元にした対談の書き下ろし小説 ●レーダーホーゼン→離婚した母の話。原因が父の半ズボンを買いに旅行先で似たタイプの男性に寸法を依頼している時突然離婚を決意した話。わかるようでわからない心理かも。 ●タクシーに乗った男→画廊の女主人、好きな絵がタクシーに乗った...
村上春樹の短編集 実話を元にした対談の書き下ろし小説 ●レーダーホーゼン→離婚した母の話。原因が父の半ズボンを買いに旅行先で似たタイプの男性に寸法を依頼している時突然離婚を決意した話。わかるようでわからない心理かも。 ●タクシーに乗った男→画廊の女主人、好きな絵がタクシーに乗った男。その絵に描かれた男が気になり購入。その男を旅先で見つけた。そして絵を焼いた。過去を消し去ることはできないお話。●プールサイド→プルーで泳ぐ男。50メートルで25のターンがあるからいい。人生も35歳でターすると決めた。あちら側とこちら側の世界。春樹らしい物の見方だ。●今は亡き王女のために→スポイルされた女。成長しその夫と合う。彼女は子を無くし変になっていた。一度電話してくださいと夫と別れる。未だに電話していない。うーん春樹のモテ話か。●嘔吐1979→浮気を楽しむ男、その都度嘔吐する。なんか意味の分からない小説だった●雨やどり→編集社に勤めていた独身女が男と別れ退社。次の仕事を見つけるまでの間売春をした話。最後春樹が僕にはいくら?二万円。この話なんだかしらないが面白かった。最後の昔セックスが山火事だった頃の話を思い出した。これってどういう意味なんだろうか?●野球場→盗撮男の物語。こだわりの心理がよくわかった●ハンティングナイフ→とりあえず意味不明。あまり深く考えてみたくない短編。春樹独特の意味ありげに書くが実は何にも意味のない小説か?なんて書いたらハルキストに恨まれるかも。といあえず好きではないお話だ。 以上短編9編収録のお話。雨宿りと野球場が面白かったが他の作品は私の理解不足か春樹との波長が合わないのか今一つ感がぬぐえなかった。
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子供の頃、(不思議だなぁ)と驚いた。 それは、グラスの中の水が <本当の>水として描かれている絵を初めて観た時のこと。 私の絵の具箱にある「水色」じゃ、あの透明な絵は描けない。うすーく塗っても、白と混ぜてもダメだった。 あれはきっと、大人の人が買える値段の高い『透明色』の絵の具...
子供の頃、(不思議だなぁ)と驚いた。 それは、グラスの中の水が <本当の>水として描かれている絵を初めて観た時のこと。 私の絵の具箱にある「水色」じゃ、あの透明な絵は描けない。うすーく塗っても、白と混ぜてもダメだった。 あれはきっと、大人の人が買える値段の高い『透明色』の絵の具。 欲しいなぁ。透明色の絵の具でいつか絵を描いてみたいなぁ。 読書中、今も手に入れられずにいるあの絵の具の事を思い出してしまったのは、 全て事実だ、と言う9編のエピソードがいつの間にか屈折し始めていたから。 著者の視点と読者の視点の間に隙間は無く、この目で水底まで見える美しい流れを見ていたつもりになっていたのに、 小石が揺れる。 魚が歪む。 落ち葉で目が散る。 透明の正体は<色>にあらず。 本当を、人も気付かぬほどちょっとだけ歪ませて もうひとつの本当に見せていただけ。 動きがある透明に絡まれた(本当)のほうが私は好み♪
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習作的な作品で、かなり前の本だけど騎士団長殺しの場面につながるような話があったりする。 久しぶりに(ほんとはそーでもないけど)村上春樹を読んだけど、一番初めの話の最後で、半ズボンじゃなきゃダメだったの?ええ半ズボンがなきゃダメね。的なやりとりがこれこれと思わせる。
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筆者(村上春樹)が他人をインタヴューするような話が多かった。当然、フィクションであろうが、いろいろと趣のある短編集だった。
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人から聞いた話を短編小説にしてみた的な本。「タクシーに乗った男」の話が好きすぎる。人から聞いた話にしてはどれもこれも摩訶不思議春樹ワールドが炸裂し過ぎている気がした。ラストの自己回想話も良。
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あまり村上春樹は得意ではないのだが、本人曰くスケッチの様な文章で綴られたこの短編集は楽しめた。聞き手と受け手の会話から生まれる緩やかな物語。この「静」の中に村上氏の本質があるのだろうが、自身が稚拙なもんでそこまでは読み込めなかったかな。それでも「他人の話を面白く聞く手段」を何と無...
あまり村上春樹は得意ではないのだが、本人曰くスケッチの様な文章で綴られたこの短編集は楽しめた。聞き手と受け手の会話から生まれる緩やかな物語。この「静」の中に村上氏の本質があるのだろうが、自身が稚拙なもんでそこまでは読み込めなかったかな。それでも「他人の話を面白く聞く手段」を何と無くだが得られたのは大きい。
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