カラマーゾフの兄弟(中) の商品レビュー
『中』は結構推理小説…
『中』は結構推理小説的な部分があるので読みやすいかも?主人公はこれ、絶対長男だよなと思えて仕方ないです。(実際は三男なんですが。)
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ドストエフスキーの最…
ドストエフスキーの最高傑作。中巻にはドミートリィー(ミーチャ)の見た「すばらしい夢」が描かれている。感動的。
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上巻からの感想の続き…
上巻からの感想の続きです。私はよく考えるのですが、「魂の救い」と「自由」は矛盾することがあるように思えるのです。「魂の救い」を求めるということは「自由」を放棄すると言えるでしょう。宗教はファシズムとよく似ています。自由の重荷に耐えられなかった人々が救いを求めて「服従」する。「服従...
上巻からの感想の続きです。私はよく考えるのですが、「魂の救い」と「自由」は矛盾することがあるように思えるのです。「魂の救い」を求めるということは「自由」を放棄すると言えるでしょう。宗教はファシズムとよく似ています。自由の重荷に耐えられなかった人々が救いを求めて「服従」する。「服従」こそ信仰だし、そこに自由の放棄ということが発生しているのだとも思えます。
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遺産相続と、共通の愛…
遺産相続と、共通の愛人グルーシェニカをめぐる父フョードルと長兄ドミートリイとの醜悪な争いのうちに、謎のフョードル殺害事件が発生し、ドミートリイは、父親殺しの嫌疑で尋問され、容疑者として連行される。
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ゾシマ長老の死から始まる。ゾシマ長老の死後死体から腐臭がしたことからゾシマ長老反対派があいつは汚れた存在だと揶揄していたのは何言ってるんだろと感じた。ゾシマ長老が死の間際で話した自身の過去の話の後に、この物語の佳境であるフョードルの殺害が起こる。この死では長男のミーチャが疑われる...
ゾシマ長老の死から始まる。ゾシマ長老の死後死体から腐臭がしたことからゾシマ長老反対派があいつは汚れた存在だと揶揄していたのは何言ってるんだろと感じた。ゾシマ長老が死の間際で話した自身の過去の話の後に、この物語の佳境であるフョードルの殺害が起こる。この死では長男のミーチャが疑われるが本人は否定するところで中巻は終わった。個人的には次男のイヴァンが怪しいんじゃないかなと思う。スルメジャコフからグルーシェニカ来訪の合図を聞いているから、ミーチャが訪れた後に侵入したんじゃないかな。
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いよいよ中巻。 この巻で特に印象的だったのは、泥棒と卑劣漢の対比に表されているように、高潔たろうとすること、名誉、恥辱なのではないかと思う。あるべき姿、ありたい姿が自分の中で明確になっていないとこういった考えや感情は湧いて来ないと思うので、やはりこの本の登場人物たち、特にミーチャは自分をしっかり持っている人なのだと思う。 私自身は、高潔、名誉、恥辱という言葉は普段は使わないものの、誠実でありたいとは思うし、自分の信念に反することをしたら落ち込むし、人からの評価を気にするし、、ともっと身近な言葉で置き換えて行くと、登場人物たちの考えや気持ちが少し身近に感じられた。 加えて、赦しという言葉も印象的だった。他人に対してどれだけ寛容になり、愛することが出来るか。『カラマーゾフの兄弟』全体を通して、さまざまな対象に対しての愛が語られていると思うが、赦しも愛の一つの形だと思う。
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中巻を読了!帯にあるように「3日で中下巻」とはいかなかったが、上巻よりは勝手がわかってだいぶ読みやすくはなっている。やはり最初とっつきにくいのは、誰が主人公でどういう話なのかが見えない、ということのように思う。それがこの小説の深さでもあると思うが、とりあえずの読み方としては、まず...
中巻を読了!帯にあるように「3日で中下巻」とはいかなかったが、上巻よりは勝手がわかってだいぶ読みやすくはなっている。やはり最初とっつきにくいのは、誰が主人公でどういう話なのかが見えない、ということのように思う。それがこの小説の深さでもあると思うが、とりあえずの読み方としては、まず感情移入する人はアリョーシャにしておくのが無難で、ドミートリはいわゆる"豪快な体育会系"、イワンは頭の切れそうな陰キャ、フョードルはしょうもない父親で殺される人、くらいのつもりで読めばいいのではないですかね。
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「兄弟たちよ、愛は教師である。だが、それを獲得するすべを知らなければいけない。なぜなら、愛を獲得するのはむずかしく、永年の努力を重ね、長い期間をへたのち、高い値を払って手に入れるものだからだ。必要なのは、偶然のものだけを瞬間的に愛することではなく、永続的に愛することなのである。偶...
「兄弟たちよ、愛は教師である。だが、それを獲得するすべを知らなければいけない。なぜなら、愛を獲得するのはむずかしく、永年の努力を重ね、長い期間をへたのち、高い値を払って手に入れるものだからだ。必要なのは、偶然のものだけを瞬間的に愛することではなく、永続的に愛することなのである。偶発的に愛するのならば、だれにでもできる。悪人でも愛するだろう。」 聖人だと周りから思われている人であっても、過去に大きな罪や過ちを犯していることもあるし、善良でないと思われている人であっても、とても純真で高邁な一面をもっていることもあり、人を簡単に白黒判断することはできないし、人は多面的であることに改めて気づかされました。 中巻では、ゾシマ長老の青年時代のお話が好きです。
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前半はゾシマ長老の死。後半はフョードルの死。父フョードルが殺され、常日頃から父を殺したいと話していたミーチャが殺人容疑で連行される、という内容。次巻はいよいよ裁判。楽しみだけど難解で読み取れるかどうか不安もある…
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大審問官編がおもしろい。信仰とはなんだったのかというところを真正面からぶつかっている。初めにあったはずの大きなテーゼがどんどん陳腐化して変容してしまって。そこに始祖が戻ってきたら異端として排除されてしまうという皮肉。これは進行に限らず、あることだなー。権現様以来の祖法ゆえというの...
大審問官編がおもしろい。信仰とはなんだったのかというところを真正面からぶつかっている。初めにあったはずの大きなテーゼがどんどん陳腐化して変容してしまって。そこに始祖が戻ってきたら異端として排除されてしまうという皮肉。これは進行に限らず、あることだなー。権現様以来の祖法ゆえというのは、まったくそうでなかったように、思考停止を引き起こしてしまう。 ゾシマ僧の若かりし日の経験の中の、罪の告白のところも雷に打たれたような気持がした。あーなるほどなーと。人は法によって罰せられるのではなく、良心のほむらによって焼き尽くされるのだと思う。 ただ、まどろっこしい。会話が冗長なのよね。。。なかなか先に進まない。 これ全編読まなくてもいいんじゃないかとすら思えてくる。ストーリーに本質があるのではなくて、傍論に本質がある気がする。
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