砂の器(下) の商品レビュー
最後まで、言い知れぬ切なさの拭えぬミステリーでした。 過去を隠すために周りの不幸を省みない犯人。 その背景にある、日本の根強い差別の感情。人間の弱さを痛いほど見せ付けてくれる。
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巻末の解説は完全なネタバレなので、先に読んではなりません。リアリズムが身上の社会派推理小説としては、プロットが作為的で少々強引。名作とは言えない。
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ドラマをちょっとだけ(最終回の後半だけ・・)見てからの読書。 松本清張の「開けたカッコは必ず閉じる」ような几帳面なロジックはどれも読んでいて気持がいい。 当時の社会背景といまでは違うし ドラマはここに「宿命」というテーマを与えて人間味を増していたようだけど だったらそれこそ原作...
ドラマをちょっとだけ(最終回の後半だけ・・)見てからの読書。 松本清張の「開けたカッコは必ず閉じる」ような几帳面なロジックはどれも読んでいて気持がいい。 当時の社会背景といまでは違うし ドラマはここに「宿命」というテーマを与えて人間味を増していたようだけど だったらそれこそ原作と同じくハンセン病の抱えてきた過去を描いてもよかったのでは? あともうひとつ印象的だったのが原作では汚いものとして扱われる「出世欲」「名声欲」がいまの社会ではすっかり正当なものになってしまっているんだな、と気付いたこと。 時代観の相違というのが面白く ドラマは(ちゃんと見てないけど) 原作のエッセンスを活かしながら人間ドラマに仕上げていたと思う。 DVD借りよう。
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ドラマ化もされた本格的推理長編小説。当時、ハンセン病患者が、人権を無視されていたということを知ったのも、この小説がキッカケ。
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物語の展開が見事なのと、和賀の殺人の巧妙な手口に圧巻。ハンセン氏病という恐ろしい病に体も心も蝕まれた千代吉と秀夫の苦しみは想像を絶するもの。人間の手ではどうしようもない運命とうまく付き合っていくことがいかに困難なことであるか、思い知らされた。
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中居正広主演で2004年にドラマ化した「砂の器」の原作。 私はドラマ見てからこの小説読んだんだけど、見る前に読みたかったって思いました。 なんだか描写がキレイで、読みやすかった。 (下巻)
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上巻の最後あたりから下巻に行くまではまあ、結構面白いかなと思ったけど多々?と思うところがあってどうも納得できない。なんか強引だなぁと思ってしまった。
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正直に言うとテレビ版の方が面白かったな。今となっては設定が時代に合わない事とそれが原因で説得力に欠ける。登場人物の魅力は十分でやはり今西刑事のプロ根性はかっこいい。
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