砂の器(下) の商品レビュー
善良この上ない元巡査を殺害した犯人は誰か? そして前衛劇団の俳優と女事務員殺しの犯人は? 今西刑事は東北地方の聞込み先で見かけた“ヌーボー・グループ”なる新進芸術家たちの動静を興味半分で見守るうちに断片的な事実が次第に脈絡を持ち始めたことに気付く……
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グイグイひきこまれて上下巻を一気に読んでしまったけれど、ちょっと偶然に頼り過ぎというか強引なんじゃないの、と思わなくもない。
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最後引き伸ばしすぎだよ。 それから、詳細なことから真実を暴きすぎ。 敏腕刑事なのか、適当なのか・・・。 でも、全国各地の地名がたくさん出てくるところは面白かった。
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トリックはなるほどとうなずける。犯罪の動機も考えさせられる。小泉さんもこれを読んで対策を打ったとか。
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親に勧められて読みました。推理小説のようでいて、人間の暗い部分が描かれていて深いと思いました。個人的に物語内の場所がわかっていたのでさらに楽しめました。
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最後まで、言い知れぬ切なさの拭えぬミステリーでした。 過去を隠すために周りの不幸を省みない犯人。 その背景にある、日本の根強い差別の感情。人間の弱さを痛いほど見せ付けてくれる。
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巻末の解説は完全なネタバレなので、先に読んではなりません。リアリズムが身上の社会派推理小説としては、プロットが作為的で少々強引。名作とは言えない。
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ドラマをちょっとだけ(最終回の後半だけ・・)見てからの読書。 松本清張の「開けたカッコは必ず閉じる」ような几帳面なロジックはどれも読んでいて気持がいい。 当時の社会背景といまでは違うし ドラマはここに「宿命」というテーマを与えて人間味を増していたようだけど だったらそれこそ原作...
ドラマをちょっとだけ(最終回の後半だけ・・)見てからの読書。 松本清張の「開けたカッコは必ず閉じる」ような几帳面なロジックはどれも読んでいて気持がいい。 当時の社会背景といまでは違うし ドラマはここに「宿命」というテーマを与えて人間味を増していたようだけど だったらそれこそ原作と同じくハンセン病の抱えてきた過去を描いてもよかったのでは? あともうひとつ印象的だったのが原作では汚いものとして扱われる「出世欲」「名声欲」がいまの社会ではすっかり正当なものになってしまっているんだな、と気付いたこと。 時代観の相違というのが面白く ドラマは(ちゃんと見てないけど) 原作のエッセンスを活かしながら人間ドラマに仕上げていたと思う。 DVD借りよう。
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ドラマ化もされた本格的推理長編小説。当時、ハンセン病患者が、人権を無視されていたということを知ったのも、この小説がキッカケ。
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物語の展開が見事なのと、和賀の殺人の巧妙な手口に圧巻。ハンセン氏病という恐ろしい病に体も心も蝕まれた千代吉と秀夫の苦しみは想像を絶するもの。人間の手ではどうしようもない運命とうまく付き合っていくことがいかに困難なことであるか、思い知らされた。
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