大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章- の商品レビュー
シーモア-序章- 久しぶりにかなり読みづらかった。 文体が。 でもバディ・グラースが書いた体の文章であって、意図的に書いているということを知っているので読めた。 そして意外とはまって読んだ。 ナインストーリーズが未読なので、シーモアへの妄想が広がります。 なので、違う順番で...
シーモア-序章- 久しぶりにかなり読みづらかった。 文体が。 でもバディ・グラースが書いた体の文章であって、意図的に書いているということを知っているので読めた。 そして意外とはまって読んだ。 ナインストーリーズが未読なので、シーモアへの妄想が広がります。 なので、違う順番で読んでいたら違う印象なんだろうな。 ん~。。。 すごいな~。サリンジャー。
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春樹訳のフラニーとズーイは大きく印象が違ったので、これも再読してみた シーモア序章のバディは取り乱しているというか分裂しているようにみえるのだけど、野崎訳の登場人物たちは実際以上に分裂しているのではないかという疑いをもっている 原文で読めという話かもしれない ここ数年ローテす...
春樹訳のフラニーとズーイは大きく印象が違ったので、これも再読してみた シーモア序章のバディは取り乱しているというか分裂しているようにみえるのだけど、野崎訳の登場人物たちは実際以上に分裂しているのではないかという疑いをもっている 原文で読めという話かもしれない ここ数年ローテするようにグラスサガを読み返し続けているので各話の呼応がおもしろくて ウエーカーやウオルトもみえてくるような気がしたりなど ダヴェガの自転車について、ゾーイならばもっと辛辣なコメントをしたかなとか(この一件はサリンジャーの評としてよくでてくる「イノセント」よりもゾーイの言葉である「畸形」を思わせる。われわれは畸形である。) ウエーカーは良心的兵役拒否者だったけどブーブーは多分志願兵だったんだなとか しかしてシーモアのみはみつめると消える鏡の国の羊の雑貨屋さんです わたしはゾーイのようにシーモアの死に怒ろう
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グラース一家の次男が語るという感じ。僕にはもう次男の名前さへ思い出せない。これももう一度読み返そう。ちなみにシーモアの結婚式のときの話。
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これはいやあ、もうわたしの知ってたサリンジャーじゃない。いよいよグラース家に踏み込んだ内容になっていますが、大工よ〜はまだついていけるんだけれども、シーモア序章については本当にバディがひたすら、しかも脈絡なくシーモアについて語っていて、それがすごく分裂的でなんだかもう読んでいてつ...
これはいやあ、もうわたしの知ってたサリンジャーじゃない。いよいよグラース家に踏み込んだ内容になっていますが、大工よ〜はまだついていけるんだけれども、シーモア序章については本当にバディがひたすら、しかも脈絡なくシーモアについて語っていて、それがすごく分裂的でなんだかもう読んでいてつらくてつらくて。大工よ〜はシーモアの結婚式の日のおはなしなんだけれども、ぐっと読ませる感じがあってわたしは面白く読んだ。サリンジャー大好きだからハプワーズまできちんと読もうかと思っていたけれども、これはもしかしたら無理かもしれない、と感じた。とりあえずバナナフィッシュにもどってもう少しシーモアについて読みたいかな。完全な沈黙までのサリンジャーの軌跡を追うのは思ったよりも難解で、かつどんどん分裂的で不安定で小説の型と呼んでいいのかというようなものになってきて怖くて、心が折れそうになる。
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サリンジャーというと、 どうしても10代に通過する作家、 という印象が拭えない。 『シーモアー序章ー』で文章を綴るバディは40歳だが、 31歳という若さで自決したシーモアが物語の核という点では、 やはり人生の前半で(若しくは第一四半期で)通過するべき作品なのかなー、 という気がす...
サリンジャーというと、 どうしても10代に通過する作家、 という印象が拭えない。 『シーモアー序章ー』で文章を綴るバディは40歳だが、 31歳という若さで自決したシーモアが物語の核という点では、 やはり人生の前半で(若しくは第一四半期で)通過するべき作品なのかなー、 という気がする。 で、実際私が最初に読んだのは大学生の時だった。 当時からシーモアという人物にはかなり惹かれていたが 改めて読んでも今も全く変わらず惹かれてしまう。 これって私が年齢相応に成長していない、 ということなんじゃないだろうか。 この一冊に収められている二作品は、 『大工よ、〜』が複数の人間の行動の描写、 『シーモアー序章ー』が作者の回顧、省察など内面的な描写で 語られている点が対比をなしていて面白い。 そしてそのどちらもそこには不在のシーモアを語っている。 読者は外堀からシーモアという人間を組み立てていくしかない。 多くの読者を魅了するはずだ。 そして私も例外ではないのだった。
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大工よ~は読みやすく、心情を含めた情景がパッと思い浮かぶほど描写も繊細で、楽しめた。 シーモア序章はとにかく読みづらかった。野崎さんの文章に慣れているからなのか、サリンジャーの意図するところなのか?後者な気がするのでじっくり再読しなくてはー!
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グラース・サーガの最終章であり未完の作品だが、大工よ〜でなんだか飽きてしまった。シーモアのことがとても好きで、ナイン・ストーリーズもフラニーとゾーイーも大好きな作品なんだけれど、これだけ途中で断念してしまった・・・説明?が冗長すぎる気がします。
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シーモア序章は読みにくかった。 バナナフィッシュにうってつけの日でシーモアのことを知ったクチだけれど、彼が一体何者なのかが分かる作品。ナインストーリーズに繋がるところがあって楽しめた。
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七年(?)ラジオで共にしたバディでさえ、シーモアを語るとこんなに四苦八苦するんだなぁとひしひしと後半思いました。(語りたくないという部分も出てるのかな)この本でシーモアという人物が色濃くなりました。最後にやはり私はグラース家のなかでフラニーとゾーイーが一等好き!
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「フラニーとゾーイー」を読んだ時にシーモアという人物にとても興味を持ち、グラースサーガ自体も好きになったのでこちらも読んでみた。 「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」はバディ視点でのシーモアの結婚式当日の話。 「フラニーとゾーイー」でのシーモアはとても聡明で兄弟皆から尊敬されている...
「フラニーとゾーイー」を読んだ時にシーモアという人物にとても興味を持ち、グラースサーガ自体も好きになったのでこちらも読んでみた。 「大工よ、屋根の梁を高く上げよ」はバディ視点でのシーモアの結婚式当日の話。 「フラニーとゾーイー」でのシーモアはとても聡明で兄弟皆から尊敬されている人くらいにしか分からなかったので、この話を読んでこんなことをする人だったのかと少し驚きつつも、グラース一家の一員、それも長男だからこそのこの人格なのだなと納得させられた。 バスルームの鏡面に書かれたブーブーの伝言に、兄妹ならではの暖かさが感じられて微笑ましかった。他の登場人物も魅力的で、サリンジャーは登場人物それぞれに魅力を与えるのが上手いなと改めて思った。 「シーモア-序章-」はバディがシーモアについて語っているもので、物語というより論文みたいな書き方なうえ、読点や改行が少ないのでとても読みづらかった。 でもこう書くことがバディのシーモアに対する気持ちの表れなのだと思う。シーモアに一番近いであろうバディでも、シーモアが自殺して何年も経っているのに未だにシーモアという人物をうまく語れない、1番近いからこそ簡潔に語りたくないという複雑な気持ちが読んでいて伝わってきた。 バディはシーモアを心から尊敬し、家族、兄としてとても愛していたのだと思う。 まだ十分理解しきれていないので、何度か再読してシーモアという人物を知りたいところ。
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