大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章- の商品レビュー
やはり、私はサリンジャーの書く文章が好きなのだと再確認した。 兎に角お洒落で、もしかしたら作者にしか解らないかもしれない独特で、且つ難解な言い回しに足止めを食らうこともしばしばあったが、それが気にもならない程の、寧ろそれが魅力的な、作品だった。おもしろい。 私の思考の隙間にちょろ...
やはり、私はサリンジャーの書く文章が好きなのだと再確認した。 兎に角お洒落で、もしかしたら作者にしか解らないかもしれない独特で、且つ難解な言い回しに足止めを食らうこともしばしばあったが、それが気にもならない程の、寧ろそれが魅力的な、作品だった。おもしろい。 私の思考の隙間にちょろちょろと入り込んでくる登場人物達。シーモアが何を考えているのか知りたくて、気がついたら夢にまで登場してくる始末。 作者の(バディの?)伝えたいことをなかなかすべて拾うことができなかった。要再読。
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シーモアを巡るストーリーが二編収録されている。 ストーリーの描写というか、ディテールが凄すぎる。物書きであるバディは著者の分身らしいが、自分の気持ち、相手の気持ちがわずかに身体に現れたときに出た一挙手一投足を見逃さずに書き上げている。それはあまりに繊細すぎるし、そんなとこ書くのか...
シーモアを巡るストーリーが二編収録されている。 ストーリーの描写というか、ディテールが凄すぎる。物書きであるバディは著者の分身らしいが、自分の気持ち、相手の気持ちがわずかに身体に現れたときに出た一挙手一投足を見逃さずに書き上げている。それはあまりに繊細すぎるし、そんなとこ書くのかよ、とも感じてしまう。 この繊細さが、謎の自殺の一旦となっているとも言える。「幸福な」自殺というようなことが、本当にあるのではとも思ってしまった。 そしてこの繊細さが遂にはノイズになり、二編目の「シーモア-序章-」に繋がっていると思った。とにかく内容が意味不明すぎて、予備知識が必要すぎて読めない。
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バディがシーモアについて語るものの、明確な答えもなく、結局よくわかりませんでした。 ただ、「シーモアとは?」という疑問に作者がバディという形を借りて、必死に語っているような印象を受け、「シーモア」という存在が作者にとっては人間や人生の象徴のようなものであるように感じました。 内容...
バディがシーモアについて語るものの、明確な答えもなく、結局よくわかりませんでした。 ただ、「シーモアとは?」という疑問に作者がバディという形を借りて、必死に語っているような印象を受け、「シーモア」という存在が作者にとっては人間や人生の象徴のようなものであるように感じました。 内容がどうの、というより、言葉を駆使して読者に何かを訴える文筆家の苦心を感じた本です。
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グラースファミリーの中で一番好きなシーモア。 彼の人となりを、思う存分堪能できる1冊。 グラースファミリーの中で、一番クレイジーで、一番ユーモラスで、でもどこかシニカルなシーモアの世界観に、思わずはまりこんでしまいます。 当事者のいない結婚式はなぜ起こったのか、そして何故シーモア...
グラースファミリーの中で一番好きなシーモア。 彼の人となりを、思う存分堪能できる1冊。 グラースファミリーの中で、一番クレイジーで、一番ユーモラスで、でもどこかシニカルなシーモアの世界観に、思わずはまりこんでしまいます。 当事者のいない結婚式はなぜ起こったのか、そして何故シーモアはこの世を去らなければいけなかったのか。 自ら命を絶つことは、決して褒められたことではないけれど、それでもシーモアの苦悩のモトを探ろうと、弟くんが翻弄するという、これもまた兄弟愛。 グラースファミリーの柱でもあったシーモアを、周囲の人たち目線で追いかけていくストーリー。 自分に素直に生きるためには、とても大きな犠牲を払わなければいけないのです。 書のいたるところに、いろんな意味での『愛情』が現れる、とても趣のある作品です。
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借本。 2度目の再読。 「ナイン~」「フラニー~」と同様、昔読んでた一冊。 やはりサリンジャーは、いい! この3冊はセットで、また再読します。
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数々のエピソードが描き出すグラース家兄弟の透明感と鋭さ。 優しさと、人生や芸術に対する厳しさ、理想の高さ。 私にはシーモアが狂ってるなんて思えない。自分に正直なんだとおもう。 シーモアがバディに宛てた手紙の中の作家論も好き。
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グラースサーガが明らかになる「大工〜」と、バディから見たシーモアについての「シーモア序章」。どちらもバナナフィッシュを読解するに必然な作品。
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古き良きアメリカ。 暑い夏の日に、シーモアの結婚式に行く為に車に乗り合わせる情景が とらえどころないけど、何か脳裏に残る。 一人っ子のせいもあるのか私には、グラース・サーガが途方もなく魅力的だ。
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「フラニーとゾーイー」を読んでからこれを読んだので設定とかわかってたのですらすら読めたけど、いきなりこれから読み始めたらグラース家の兄弟構成などあまりよく理解出来なくて、話についていけないかも、と思った。シーモアの自殺の原因について弟バディがいろいろ考えているという形で話が進んで...
「フラニーとゾーイー」を読んでからこれを読んだので設定とかわかってたのですらすら読めたけど、いきなりこれから読み始めたらグラース家の兄弟構成などあまりよく理解出来なくて、話についていけないかも、と思った。シーモアの自殺の原因について弟バディがいろいろ考えているという形で話が進んで行くんだけれど、とくに「シーモア序章」の方では、自殺の原因そのものよりも、そもそもシーモア自身がどんな人間であったかをバディが思い出しているような雰囲気、そういう意味で「序章」というタイトルなのかも。個人的には「大工よ〜」に出てくる小さなご老人がなかなかいいキャラだと思います。
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グラース兄弟たちが本物の詩人を愛している、その純粋さがびしばし伝わってきて大好き。 シーモアらぶ。
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