デッドエンドの思い出 の商品レビュー
切ない。でも、暖かい。 最後には救いがあるような、そんな感じ。 うん。この主人公たち結構強いよね。 いっこめの話が好きだった。 秋か冬に、暖かい部屋で読みましょう。
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誰にでもひとつはあるような ありふれた恋愛の辛い思い出が 読んでいてせつなくなりました。 ところどころに好きなフレーズだったり描写だったりが折り込まれていて それを全部書き留めておきたい気分になりました。
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よしもとばななさんの本、初めて読んだ。 正確にはキッチンを読んだことあるけど、あまり覚えていない。 個人的には「あったかくなんかない」と「デッドエンドの思い出」がすき。 後者のほうに出てくる西山君みたいな人が、私の近くにもいたらいいのに、と思った。 文章が軽いわけではないのに、全...
よしもとばななさんの本、初めて読んだ。 正確にはキッチンを読んだことあるけど、あまり覚えていない。 個人的には「あったかくなんかない」と「デッドエンドの思い出」がすき。 後者のほうに出てくる西山君みたいな人が、私の近くにもいたらいいのに、と思った。 文章が軽いわけではないのに、全体的にすごく読みやすかった。
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図書館で借りた本 これもヒットだったなあ よしもとばなな、売れすぎていて勝手に毛嫌いしていたけれど、読み深めてみるのもいいことかもしれない。
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2004年本屋対象7位受賞作。 「幽霊の家」 「『おかあさーん!』」 「あったかくなんかない」 「ともちゃんの幸せ」 「デッドエンドの思い出」 短編5本。 あとがきで筆者は「つらく切ないラブストーリーばかりです」と書いているが、 読む方にはあまり苦痛はない。 つらい記憶をねか...
2004年本屋対象7位受賞作。 「幽霊の家」 「『おかあさーん!』」 「あったかくなんかない」 「ともちゃんの幸せ」 「デッドエンドの思い出」 短編5本。 あとがきで筆者は「つらく切ないラブストーリーばかりです」と書いているが、 読む方にはあまり苦痛はない。 つらい記憶をねかせておいて、時が経ったあとに上澄みだけすくって描くとこうなるか、という透明感。
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ばななさんは、やさしくふわふわ包み込む、毛布みたいなお話を書く人だなあ。心が疲れてる時に読んだらすごい寄り添ってくれそう、そんな小説です。
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「キッチン」や「TUGUMI」の揺るぎもすごく好きなんだけど、この痛みは女性ならきっと知り得るもの。明らかな状況を重ねて共感するんじゃないのに泣けてしまう。ばななさんはそれぞれ女性の持つ心の襞を知っている。恋人を取られました、捨てられました、大切な人が死にました、どれだけ傷付けら...
「キッチン」や「TUGUMI」の揺るぎもすごく好きなんだけど、この痛みは女性ならきっと知り得るもの。明らかな状況を重ねて共感するんじゃないのに泣けてしまう。ばななさんはそれぞれ女性の持つ心の襞を知っている。恋人を取られました、捨てられました、大切な人が死にました、どれだけ傷付けられても他人と離れることはできなくて、他人の力で回復していくしかない。
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「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。 これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。」 と著者が語っている本作品は 5つのラブストーリーを収録した短編集。 暗い「人生の影」の部分も多く差し出されているのに、 読み終わってみれば、どの作品も 白い温かな救い...
「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。 これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。」 と著者が語っている本作品は 5つのラブストーリーを収録した短編集。 暗い「人生の影」の部分も多く差し出されているのに、 読み終わってみれば、どの作品も 白い温かな救いの手が差し伸べられていたような、 一筋の「希望の光」が差し込んでくるような感触がある。 表題作の「デッドエンドの思い出」もいいけれど、 私は「幽霊の家」が一番好きかな。 読み終わった後、気持ちがほんわかする。 「おかあさーん!」「ともちゃんの幸せ」 「デッドエンドの思い出」は、辛い体験をして 心に傷を負った人の「再生の過程」を描いた物語で、 著者がよく取り上げる題材であるが、 これらの短編小説でも長編小説を書く時と同じように、 主人公達の心の動き、揺れ、 変容する「心の形」を丁寧に描写している。 短編長編関係なく、繊細な言語表現を使いながら、 人の心の機微を緻密に描き出せる点が 私は彼女が上手な作家だなと思う所以である。
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短編集。 作者が透明な、混じり気のない心で、真摯に言葉を選び産まれた作品ばかり入っている。 あとがきにて、表題作「デッドエンドの思い出」が今まで書いた作品の中で一番好きで、この小説集のゲラはばかみたいに、泣かずに見る事ができなかった、との言葉。 一作目「幽霊の家」を読み終え...
短編集。 作者が透明な、混じり気のない心で、真摯に言葉を選び産まれた作品ばかり入っている。 あとがきにて、表題作「デッドエンドの思い出」が今まで書いた作品の中で一番好きで、この小説集のゲラはばかみたいに、泣かずに見る事ができなかった、との言葉。 一作目「幽霊の家」を読み終え何かを感じ、二作目の冒頭を読んだ時からこの本は作者にとってきっとそんな作品に違いないと確信して読み進めた。勝手で一方的な感情だが、あとがきを見てこの言葉を読んだ時のカタルシスは言葉にできない。 でも、あとがきで作者がなんだか「こんな本にお金を払わなきゃいけなんだと思われているかも」という旨を書いたりするのもわかる。 そう、文学的な傑作ではないのかもしれない。(あとがきの言葉はつらい話ばかりだから、という意味だと思うけど) けれど私も読みながらばかみたいに泣いた。割とつらい話ばかり入っているが、悲しくて切なくてうわああああとなったのではなくて、暖かい大事なものに触れた時に出る涙がぼろぼろみっともなく出た。たぶんそんな涙の成分みたいなもので出来ている本だ。そんな本あるか、と言われそうだがそうとしか言い様がないのだから勘弁してほしい。 あまりにも良く出来ていて、話の解説だとか、いちいちの感想とかは蛇足と思うけれど、一応レビューなので箇条書き感想。 ・二つ目の作品"「おかあさーん!」"が一番好き。何だろう。ばななの持つ切なさとか少し不思議な家族構成の登場人物とかの集大成でありつつ、それに加えてスリリングな、エンターテイメント的な面白さがある。事件や事故を心底恐ろしいと思い、はらはらしながら読み、彼女の深淵へと現在へ至る過程、そしてあの健やかさにドキドキした。こんなにのめり込んで読んだ話は久しぶり。 ・終始泣いて読んだのはやっぱり"デッドエンドの思い出"。そして作品名としても、この本の名前としても秀逸すぎるタイトル。完璧。 ・全体的に同作者の短編集"とかげ"にテーマが似ていると思った。(甲乙つけ難いのだけれど、私がばななで一番好きな本はとかげ)。ただ、あちらは薄暗くて、いい意味で浮世離れしているのだけど。というかばなな作品はその浮世離れさがいい!みたいな感じだけど、この作品は暗さはさほど感じさせず、もの凄く現実味というか説得力がある。いや、こんな男子はぜったいにいないぞー、と相変わらず思うのに。っていうかもうこの作品では男子じゃないような…。以前まではかろうじて男性であったばななの男性登場人物はこの作品では、もう男性でも女性でも人間でもない様な透明なものに進化を遂げてしまった。何て事だろう。 ・とかげの作品は違う場所で生きる事を決めた人たちの話だった気がする。この作品の主人公達は、変わらない場所へ、しかし、一時の信じられない様な出来事の後に、戻るのだった。ともちゃんは、きっとどこにいても変わらないんだろう。大事なものを知っているから。 絶対にばななしか書けない本でありながらばななが苦手な人でも読める気がします。
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よしもとばななの著作の中でも群を抜いて大好きな本。 薄くて柔らかいベールで包まれているような気分になれる。 傷ついて疲れてどうしていいかわからなくて動き出せない。そんな時にこそ読みたい。 何て優しく響くんだろう。極端に湿っぽくもなく卑屈でもない。生きてるとどうしようもなく降りかか...
よしもとばななの著作の中でも群を抜いて大好きな本。 薄くて柔らかいベールで包まれているような気分になれる。 傷ついて疲れてどうしていいかわからなくて動き出せない。そんな時にこそ読みたい。 何て優しく響くんだろう。極端に湿っぽくもなく卑屈でもない。生きてるとどうしようもなく降りかかってくることがあってうまく対処出来ないことも沢山ある。 でもそれでもまた動き出せる時がくる。そんな風に自然と感じられる。 ぜひ手元に置いておきたい一冊。大好きです。
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