デッドエンドの思い出 の商品レビュー
よしもとばななの短編集。 銀杏の金色の中にいる子供達や陽の光の幸せそうな装丁に惹かれて手にとってみたのが高校生の時。 それから、なぜかふとした折に、一定の周期で手にとってみてしまう本です。 誰にだって辛いことはあって、わざわざ思い出さなくてもよくて。 でも、でも、奥の方に...
よしもとばななの短編集。 銀杏の金色の中にいる子供達や陽の光の幸せそうな装丁に惹かれて手にとってみたのが高校生の時。 それから、なぜかふとした折に、一定の周期で手にとってみてしまう本です。 誰にだって辛いことはあって、わざわざ思い出さなくてもよくて。 でも、でも、奥の方に溜めて言葉にできないようなことを、そっと引き出してやわらかい言葉で包んでくれる。 そんな作品です。
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切ない恋愛もの短編集です。あとがきでも触れられていましたが、5つの話の中で「デッドエンドの思い出」が際立っていると思いました。文中の描写と違って表紙の落ち葉に全く足が埋もれていないのが気になった。
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【14】 短編集であり、基本、切ないストーリーだった。作品の完成度にムラがあると思う。 【読書終了:07/07/15】
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切ない恋ばかりを集めた短編集。 恋愛というよりは、人生を考えさせられる感じ。 どのお話も印象に残る内容で、どれが1番とかはないけれど、 「ともちゃんの幸せ」の最後、 「それは神と呼ぶにはあまりにもちっぽけな力しか持たないまなざしが、いつでもともちゃんを見ていた。熱い情も涙も...
切ない恋ばかりを集めた短編集。 恋愛というよりは、人生を考えさせられる感じ。 どのお話も印象に残る内容で、どれが1番とかはないけれど、 「ともちゃんの幸せ」の最後、 「それは神と呼ぶにはあまりにもちっぽけな力しか持たないまなざしが、いつでもともちゃんを見ていた。熱い情も涙も応援もなかったが、ただ透明に、ともちゃんを見て、ともちゃんが何か大切なものをこつこつと貯金していくのをじっと見ていた。(中略)ともちゃんは何かに抱かれていた。ベルベットのような夜の輝き、柔らかく吹いていく風の感触、星のまたたき、虫の声、そういったものに。ともちゃんは、深いところでそれを知っていた。だから、ともちゃんはいつでも、ひとりぼっちではなかった。」 という文章に何か感じるものがありました。
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著者が「出産して子供ができるともう悲惨な話は書けなくなるよ」と人に言われ、今のうちに悲惨な事や辛い事などを清算しようと思って妊娠中に書いたという本。「幽霊の家」の夫婦の姿に憧れて、「デッドエンドの思い出」の男の子の優しさにジンときました。どうして主人公たちはこんなに染みるような寂...
著者が「出産して子供ができるともう悲惨な話は書けなくなるよ」と人に言われ、今のうちに悲惨な事や辛い事などを清算しようと思って妊娠中に書いたという本。「幽霊の家」の夫婦の姿に憧れて、「デッドエンドの思い出」の男の子の優しさにジンときました。どうして主人公たちはこんなに染みるような寂しさや哀しさがあって、どうしてそれ以上に描かれる周りの人々や風景はこんなに優しいんだろうと思った。そのおかげで、哀しいけれど全然デッドエンドじゃなかった。
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なにが好きって、この本の表紙くらい好きなものはなくて。 銀杏並木が黄葉して落ち葉が舞う季節になるとページを開きたくなる一冊です。
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私はタイトル作品に出てくる西山くんが好きすぎて大変なのですが、西山くんは幸せな家庭を築くようなタイプではないよ、とよく諭されます。かしこ。
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2011.05.14. すごく好きかもしれない。「おかあさーん!」のこの切羽詰まった感じ。そしてタイトル。「ともちゃんの幸せ」がほのぼのして、やっぱりともちゃんと友だちになりたいと思った。ともちゃんという呼び方もかわいい。「デットエンドの思い出」のミミちゃんと私はよく似ている。家...
2011.05.14. すごく好きかもしれない。「おかあさーん!」のこの切羽詰まった感じ。そしてタイトル。「ともちゃんの幸せ」がほのぼのして、やっぱりともちゃんと友だちになりたいと思った。ともちゃんという呼び方もかわいい。「デットエンドの思い出」のミミちゃんと私はよく似ている。家族構成も、ちょっとのん気な感じも。いいナァ。 2005.2.2. するする読めた。「ともちゃんの幸せ」のともちゃんがいいな。とろんとしてて、友だちになりたい感じ。「デッドエンドの思い出」の設定(部屋に行く件)は、自分にすごくありそうでやだった。するする。★4つ
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すごいすごい今の自分にぴったりの本に出会えたなと思いました。 家族とか、仕事とか、友達だとか、婚約者とかなんとかそういうものは、自分に眠るそうした恐ろしいほうの色彩から自分を守るためにはりめぐらされた蜘蛛の巣のようなものなんだな わからなくなった時は、自然と向こうから整理整頓...
すごいすごい今の自分にぴったりの本に出会えたなと思いました。 家族とか、仕事とか、友達だとか、婚約者とかなんとかそういうものは、自分に眠るそうした恐ろしいほうの色彩から自分を守るためにはりめぐらされた蜘蛛の巣のようなものなんだな わからなくなった時は、自然と向こうから整理整頓させてくれるものをくれるもんなんだなと思いました。 全部読んでで涙がでてきたよ! 素敵な人がたくさん出てくる本でした。
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表紙に惹かれて衝動買いしたけれど、買ってよかった、と久々に思える作品集。 どの作品も、「影」の部分が描かれていて、決して軽い話ではないし、とても切ないのだけれど、読み終わったあとに、こころの中がほっこりするような、ふわっと光が差し込んでくるような、そんな暖かいお話達。 個人的...
表紙に惹かれて衝動買いしたけれど、買ってよかった、と久々に思える作品集。 どの作品も、「影」の部分が描かれていて、決して軽い話ではないし、とても切ないのだけれど、読み終わったあとに、こころの中がほっこりするような、ふわっと光が差し込んでくるような、そんな暖かいお話達。 個人的には、「幽霊の家」がお気に入り。 吉本ばななさんの作品の中で、この作品集が一番好きかも。
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