デッドエンドの思い出 の商品レビュー
4つの話からなる短編集。ばななさん自身が妊娠中に書いたものだそうで、本人は中の1作「デッドエンドの思い出」がすごく好きだそうで、自身の作品の最高傑作だと言い切っていた。この作品も良かったが、失恋のくだりがあまりにみじめでつらいので正視できない感があった。むしろ最初の「幽霊の館」が...
4つの話からなる短編集。ばななさん自身が妊娠中に書いたものだそうで、本人は中の1作「デッドエンドの思い出」がすごく好きだそうで、自身の作品の最高傑作だと言い切っていた。この作品も良かったが、失恋のくだりがあまりにみじめでつらいので正視できない感があった。むしろ最初の「幽霊の館」がじんわり幸せな時間が流れるストーリーでよかった。あんな風に静かにじょじょに恋愛から結婚に至るプロセスが実は一番理想的なんじゃないかな。と思った。
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どのお話も切なくて、あたたかい気持ちになれる短編集。 冒頭の『幽霊の家』が特に好きでした。 時間を置いて読み返したい素敵な小説でした。
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『幽霊の家』が特によかった。生涯のパートナーとなる人と、成長を自然に促し合えて、互いの持つ魅力が溶け合うような関係が生まれていくことの輝きを、よく描いている。 また時期をあけて、読み返したい。その時期その時期で、一番ぐっとくる作品が異なってくるだろう、というのがよしもとばななの短...
『幽霊の家』が特によかった。生涯のパートナーとなる人と、成長を自然に促し合えて、互いの持つ魅力が溶け合うような関係が生まれていくことの輝きを、よく描いている。 また時期をあけて、読み返したい。その時期その時期で、一番ぐっとくる作品が異なってくるだろう、というのがよしもとばななの短編集の魅力である。
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ここにいる幸せをかみしめる、私の原点です。ずっと生きてゆるくても頑張ろうかな、そんなふうに思えました。
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「この短編集は私にとって『どうして自分は今、自分のいちばん苦手でつらいことを書いているのだろう?』と思わせられながら書いたものです。つらく切ないラブストーリーばかりです。」(あとがきより) 出産をひかえて、過去のつらかったことを全部あわてて清算しようとしたのではないかと自己分析...
「この短編集は私にとって『どうして自分は今、自分のいちばん苦手でつらいことを書いているのだろう?』と思わせられながら書いたものです。つらく切ないラブストーリーばかりです。」(あとがきより) 出産をひかえて、過去のつらかったことを全部あわてて清算しようとしたのではないかと自己分析するよしもとばななが放つ、よしもと文学のひとつの完成形ともいうべき珠玉の短編小説。 ここまで丁寧に注意深く自分の心を写し取るなんて、水の中に落ちた卵の黄身を、割れないように手で掬い上げるようなものだと感嘆します。いつもながらのさらっとした文体だけど、突いてるポイントがあまりに的確すぎる。 ”吉本ばなな”時代から才能のある人だとは思っていたけれど、ここまで凄いトコに辿り着くなんて。
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よしもとばななの短編集。どれも少し苦しくなる、けれども温かい。なんでこんなに綺麗で透明な文章を紡ぐことが出来るのだろう。幽霊の家とデッドエンドの思い出が特に好き。愛せる誰かがいることが幸せになる。
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期待以上でした。すごく満ち足りた読後感。ばななさんの文章って、ほんと好き。全てのお話が切なくて、あたたかくて、やさしくて。そんな感情が凝縮されているような、たまらなく愛しい1冊。
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私が足繁く通っていた前々ジャンルの文サイトさんで、収録されている幽霊の家が良いと書いていたのでどんなもんやらと読んでみたらドツボでした。 ハッピーエンド大好き!!な私にはとても嬉しい話です。 再読してうっかり泣いたりしたのも良き思い出…って買って1年も経ってませんけど。 月の...
私が足繁く通っていた前々ジャンルの文サイトさんで、収録されている幽霊の家が良いと書いていたのでどんなもんやらと読んでみたらドツボでした。 ハッピーエンド大好き!!な私にはとても嬉しい話です。 再読してうっかり泣いたりしたのも良き思い出…って買って1年も経ってませんけど。 月の表現が好きです。
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改名(微妙に)してからの作品の中ではこれが一番好きだ。 悲しみの基準なんてどこにもない。何を辛いと思って何を平気と感じるかは人それぞれ。そして泣いてる人が一番悲しいなんてことも絶対にない。そんなことを思った。
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よそのお姉さんの、手帳やポーチの中をのぞかせてもらった感じです。 自分に恥ずかしくない生き方を心がけているので、こういう短編集を読むと、安心する〜〜
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