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知的生産の技術 の商品レビュー

3.9

299件のお客様レビュー

  1. 5つ

    69

  2. 4つ

    100

  3. 3つ

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2020/07/12

 自分の知識や考え方を整理する方法について書かれたエッセイ。約半世紀前の1969年にリリースされたにも関わらず現在の情報化社会を予期したような情報整理の考え方がたくさん書いてあって興味深く読んだ。かなり具体的な記述が多いもののまえがきに記載されているとおり、いわゆる「ハウツー本」...

 自分の知識や考え方を整理する方法について書かれたエッセイ。約半世紀前の1969年にリリースされたにも関わらず現在の情報化社会を予期したような情報整理の考え方がたくさん書いてあって興味深く読んだ。かなり具体的な記述が多いもののまえがきに記載されているとおり、いわゆる「ハウツー本」ではないから古びないのだろう。自分が何かに接したときに考えたことを逃さないように記録することの重要さが良くわかる。そして記録する方法はアップデートされていく。そこに合わせて自分を変革・訓練していく必要性が説かれていてテクノロジーをキャッチアップすることは昔から仕事をする上で必須だったことがうかがい知れる。よく年配の人が今のテクノロジーについて行けないと聞くが、本著を読むと年齢は関係ない気がした。(この著者がもし現代に生きていたらスマホのアプリ開発していたに違いない)文章から伝わってくる嬉々として自分のテクニックを紹介したい!という熱量も最高なのだけど合間に挟まれる人間味も好きだった。たとえば新聞の切り抜きについて。以下引用。 未指定の古新聞が山のようにたまって、すてることもならず、そのおき場をめぐって、妻とのあいだに紛争がたえないのである。  一番興味深く読んだのは読書記録と日記のくだり。両方とも自分が日々実践していることなので昔の人がどのように考えていたのか知れて参考になった。読書記録は自分がどう感じたかが重要で単なる引用にしていては意味がないと。”読書は、「発見」のための触媒作用” と書かれていて本を読む理由としてこれ以上の言葉はないように思う。日記について過去の自分に関する報告書と思って書くという心持ちと、客観的事実の記録と主観的考察を分けること、もしくは客観的事実だけでも良いのでは?という形式の提示が個人的には助かった。後半にかけて著者が懸念する多くの部分がテクノロジーで解決してるので多少退屈になる部分はある。しかし、逆に考えると今「面倒だな」「手間だな」と思っていることもテクノロジーがいずれ解決するのだろう。超間接的に本著は未来の技術者に対するエールになるかもしれない。

Posted byブクログ

2020/06/28

古典的名著ながら今まで読んだことがなかったので、100刷到達記念(!)に読んでみました。初版は1969年ですが、知的生産に関わる記録の取り方やその残し方、読書の仕方など、ところどころ用語や道具が古いところや著者の強いこだわりがあるものの(タイプライターなど)、その思想は21世紀現...

古典的名著ながら今まで読んだことがなかったので、100刷到達記念(!)に読んでみました。初版は1969年ですが、知的生産に関わる記録の取り方やその残し方、読書の仕方など、ところどころ用語や道具が古いところや著者の強いこだわりがあるものの(タイプライターなど)、その思想は21世紀現在から見ても新鮮な気づきを与えてくれます。 著者が本書を著した当時よりも、今は数多の情報で溢れかえっています。思想が徹底しているからこそ、世の中が変化しても著者のいう知的生産技術のシステムがこれからも有効なのだろうと思います。高校生にも薦めたい、おもしろい一冊でした。

Posted byブクログ

2020/06/04

1969年発行の本ですが、情報の収集・整理・活用術として、今でも十分通用する内容でした。 京大型カードとその使い方、切り抜きと規格化、整理と事務、読書、文章に関する論述が特に参考になりました。 なお、ひらがなが多めの文章に慣れるまで少し時間が掛かりましたが、「7. ペンからタ...

1969年発行の本ですが、情報の収集・整理・活用術として、今でも十分通用する内容でした。 京大型カードとその使い方、切り抜きと規格化、整理と事務、読書、文章に関する論述が特に参考になりました。 なお、ひらがなが多めの文章に慣れるまで少し時間が掛かりましたが、「7. ペンからタイプライターへ」のひらがなタイプライターの記述を読んで、敢えてひらがなを多く使っている理由がわかり、納得しました。

Posted byブクログ

2020/05/23

 知的生産を行なうために私たちは入手した情報をどのように整理し、利用すべきなのか。その技術についてまとめられ、また何よりそれらの諸技術についての著者の見識が述べられている。  著者は他者に先立って「情報」というものを数理的側面に限らず社会的、人間学的な側面を含めた総合的な概念とし...

 知的生産を行なうために私たちは入手した情報をどのように整理し、利用すべきなのか。その技術についてまとめられ、また何よりそれらの諸技術についての著者の見識が述べられている。  著者は他者に先立って「情報」というものを数理的側面に限らず社会的、人間学的な側面を含めた総合的な概念として研究した学者である。したがってこの本の中で述べられている技術はどれもプリミティブでありながら現代にも通用するものばかり。著者の所見を通じて「情報」というものの本質に触れることも可能な、HOWTO本の域を超えた思想的な側面を持つ本、とすらいえる。  残念であることには、そんな著者ですら「ワープロ」という存在を予見することは不可能だったようである…本文ではタイプライターによる規格的な書類製作を見越して、ひらがなを多めに用いている。  とはいえ「機械による規格文字を用いた文章の作成」を考えただけでも凄まじい先見の明を持っている。個人的にこの本の真骨頂・最大の山場は、第4章・5章の事務作業と規格化についての部分であろう。  ITが溢れかえる現代であっても、いやそんな現代であるからこそこの本は光り輝くと言える。

Posted byブクログ

2020/04/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先見の明。知的に誠実に世の中や学問と向き合って日々工夫して考え続ける人は、その思考の先の当然の流れとして、これからの時代に必要になることがわかるのだなと思った。 実行すること。考え工夫しつづけること。 いまのIT全盛のこの時代ならどんな先が見えたのだろう。晩年の書籍もあれば読みたい。

Posted byブクログ

2020/04/14

知識はただ増やすよりも、整理していつでもその知識を引き出せる状態にしておくことの方が大事だなーと思った。

Posted byブクログ

2020/07/27

知的生産の技術という考え方を、自分で考えるきっかけになる。自分なりの方法で考えるにあたって参考になる。 あと、本は全部読んで世界を理解すること、引用より自分で考え抜くことの重視などは、今のイノベーションの組み合わせの考え方やビジネスのスピード・効率重視の考え方とは相反する部分が多...

知的生産の技術という考え方を、自分で考えるきっかけになる。自分なりの方法で考えるにあたって参考になる。 あと、本は全部読んで世界を理解すること、引用より自分で考え抜くことの重視などは、今のイノベーションの組み合わせの考え方やビジネスのスピード・効率重視の考え方とは相反する部分が多く、新しい知識を創造する仕事である研究者との違いか?と考察。 ・知的生産の技術であり、ハウツーではない これは自分で考え抜くものであって、教えられるものではない ・発見の発見のためのメモ ・忘却のための装置 ・カードはメモではない→1枚のカードにひとつ ・書物は精神の糧、食事のアナロジー ・本全体の世界を理解するためにも、全部を読む、部分は見た ・著者の文脈と自分の文脈の交差点

Posted byブクログ

2020/02/26

古典なので読んだ。ここでいう技術はまさに技術で、ハウツーものではないと言うものの、ほとんどハウツー本。手帳、ノート、整理整頓…。さすがにちょっと古いかな。

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2020/02/07

タイトルから想像した内容と違って目から鱗だった。 これまでひとり四苦八苦してきた情報や知的消費をどう生産に生かすかのアレコレ。こんなにも深く考え向き合っている人がいるというのが、ばかみたいだけと、深く感動した。 創造的読書というのはおおいに共感。 人の作品を観ながら曲を作るという...

タイトルから想像した内容と違って目から鱗だった。 これまでひとり四苦八苦してきた情報や知的消費をどう生産に生かすかのアレコレ。こんなにも深く考え向き合っている人がいるというのが、ばかみたいだけと、深く感動した。 創造的読書というのはおおいに共感。 人の作品を観ながら曲を作るという作曲家もいるぐらいだし、みんなそうなんだろうなあ。 自分の知的生産活動についても改革しようと決心。 このクラウド時代、PC、スマホで色々試してきたけど、やっぱり手帳とメモに戻ってナウ。 著作は時代と自分にあったやり方を模索せよということだろうけど、とりあえず物は試し。やらねば分からない脳なので、情報カードをさっそく買ってみました。 知的生産をあきらめないよう頑張りたい。

Posted byブクログ

2020/01/21

ちょっと古くて、私にはあまり参考になるとは思えませんでした。新しいもので、参考になるようなものほないですかね。。。

Posted byブクログ