ためらいの倫理学 の商品レビュー
内田樹の本を読んだのは初めてだった。インターネットでブログを読んだ限りでは、なんとなくリベラルだけどたまに論旨がねじ曲がったり、変に政治的になったりするオッサンという印象だったが、一冊の本として提示されると、それなりに筋は通ってるし、思考法は理性的だし、なかなか良いと思った。これ...
内田樹の本を読んだのは初めてだった。インターネットでブログを読んだ限りでは、なんとなくリベラルだけどたまに論旨がねじ曲がったり、変に政治的になったりするオッサンという印象だったが、一冊の本として提示されると、それなりに筋は通ってるし、思考法は理性的だし、なかなか良いと思った。これからもエッセイを見つけたら手に取ってみるつもりです。
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もっと早くこの人の主張に出会っていればよかったと痛感せざるを得なかった一冊です。歴史認識やフェミニズム問題などになぜ著者が「ためら」うのか、何に「ためら」っているのか、非常に心の中にもやもやとしたわだかまりをすっきりさせてもらった印象が強かったです。最後にカミュ『異邦人』等の著作...
もっと早くこの人の主張に出会っていればよかったと痛感せざるを得なかった一冊です。歴史認識やフェミニズム問題などになぜ著者が「ためら」うのか、何に「ためら」っているのか、非常に心の中にもやもやとしたわだかまりをすっきりさせてもらった印象が強かったです。最後にカミュ『異邦人』等の著作に見られる論稿も個人的に大ヒットしました。
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10月購入。10月19日読了。 特に性について(ジェンダー、フェミニズム)関心があったので購入。明確な(すっきりとした)答えを提示せず、中立的な人だと思った。あと言語の用法や意味に関する言及が多かったのはレヴィナスを先生と仰いでいるからだろう。有事法制の孕む構造的欠陥、「日本にと...
10月購入。10月19日読了。 特に性について(ジェンダー、フェミニズム)関心があったので購入。明確な(すっきりとした)答えを提示せず、中立的な人だと思った。あと言語の用法や意味に関する言及が多かったのはレヴィナスを先生と仰いでいるからだろう。有事法制の孕む構造的欠陥、「日本にとっての最大の有事はアメリカによる侵略だが(中国、ロシアによる侵略はアメリカの許可を要するから)有事法制自体がアメリカの支援で成り立つことを不可疑の前提としている」という部分は鮮烈な指摘だと感じたが、正直全体的に難しい。物語、顔、他者、父、母・・・これらの言葉の説明を初心者にはして欲しい。
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書いてあることとか、その書き方とか、いろんな意味でとても影響を受けた一冊。この本をよんで、なんだ、当たり前のことばかり書いてあるだけじゃないか、と落胆できる人に、わたしはなりたい。
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内田樹のデビュー作ということで読んでみた。戦争、性、物語というテーマで論が展開されている(タイトルのまんまですけど)。正直、難しくてよくわからなかった部分もある。白か黒かという極端なはっきりとした意見は正しいと思われ勝ちだけど、極端な意見は間違っていることが多い(間違ってるかも)...
内田樹のデビュー作ということで読んでみた。戦争、性、物語というテーマで論が展開されている(タイトルのまんまですけど)。正直、難しくてよくわからなかった部分もある。白か黒かという極端なはっきりとした意見は正しいと思われ勝ちだけど、極端な意見は間違っていることが多い(間違ってるかも)。白か黒かではなく、それ以外のグレーゾーン(灰色部分)の中で、著者が逡巡し、ためらいを感じながら「私の立ち位置はこの部分です。みなさん、どう思いますか?」という風なスタンスでそれぞれのテーマへの意見が述べられている。著者の文章には自己批評、自己省察の意識があって、そこがいいなぁと思う。
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今、内田樹にはまっています。 何冊か読みました。 現代思想のセントバーナード犬 というキャッチフレーズもすごいけれど… 内田氏の原点はここにある。
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「ためらい」という言葉が内田先生のキーワードなのかもしれない。 デビュー作にして最高傑作かもしれない、なんて思う。先生の思想のエッセンスが詰まっていて、濃い。
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様々な分野について、各章ごとに「なぜ私は○○について語らないか」というタイトルで○○について雄弁に、しかも優しい文章で語っている。たまにトンデモ系が紛れ込むベストセラー新書よりも、こういう本こそ読まれるべきかと。
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なぜ“ためらう”必要があるのか。 断言することを避けるようになった。 反芻することが多くなった。 人の意見を聴くようになった。 そしてまた考える、の繰り返し。 “この本はこうなんだよ”と説明したいんだけど、 そう思ってるのは私だけかも。 なんていうためらいは、自分の思考不足の...
なぜ“ためらう”必要があるのか。 断言することを避けるようになった。 反芻することが多くなった。 人の意見を聴くようになった。 そしてまた考える、の繰り返し。 “この本はこうなんだよ”と説明したいんだけど、 そう思ってるのは私だけかも。 なんていうためらいは、自分の思考不足のいいわけです。
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やばっ。 森博嗣と出会った以来、僕が何も言わなくていいだろう。 大概のことは森と内田が僕なんかより何倍も解りやすく丁寧な言葉で言ってくれている。 もちろん著者買い必死
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