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死に至る病 の商品レビュー

3.5

70件のお客様レビュー

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「死」について、キリ…

「死」について、キリスト教も絡んだ哲学書。難しいですが良書です。

文庫OFF

有神論的実存主義の祖…

有神論的実存主義の祖、キリケゴールの著書。正直に言えば思想も文章も難解です。しかも読むだけではなく実践する事を目的とした書です。困難。

文庫OFF

2023/12/24

なぜそこまでキリスト教を信じ切れるのかが私にはわからないだけに、思索の根幹に疑問を持ってしまう。結局は神を否定したら意味を失うのではないか、と。 後半は神とキリスト者をどれだけ賞賛したいのかという感じだったけど、思慕だったのかな?

Posted byブクログ

2023/03/02

宗教観を前提にしているところは宗教だなあと思うだけなのだけれど、自身らをまさに擁護するために対比せられる世間や異教徒への眼差しがなんというか思いのほか俗っぽくて、それのほかにもたとえば自己喪失のくだりなんかも書かれていることがあまりにも当たり前で、まあそのあたりはエッセイでも読む...

宗教観を前提にしているところは宗教だなあと思うだけなのだけれど、自身らをまさに擁護するために対比せられる世間や異教徒への眼差しがなんというか思いのほか俗っぽくて、それのほかにもたとえば自己喪失のくだりなんかも書かれていることがあまりにも当たり前で、まあそのあたりはエッセイでも読むような気で読み進めたけれども、第二編にはいっていよいよ宗教色が強くなるとさすがにどうでもよくなってきてしまった。

Posted byブクログ

2023/02/16

さて、読み終わったが、かなり分からなかった。キリスト教的価値観についてはこれまでかなり勉強してきた筈だったがそれでもこの本には分からない表現が多かったし、哲学書としてはニーチェのツァラトゥストラのように詩的表現をされている訳でもないにも関わらずそれ以上に難解だった。 かろうじて...

さて、読み終わったが、かなり分からなかった。キリスト教的価値観についてはこれまでかなり勉強してきた筈だったがそれでもこの本には分からない表現が多かったし、哲学書としてはニーチェのツァラトゥストラのように詩的表現をされている訳でもないにも関わらずそれ以上に難解だった。 かろうじて私が受け取れた表現で面白かったところをいくつか。 ◎想像力とは無限化するところの反省である→→自己とは反省である→→想像力とは反省であり、即ち自己の再現であり、したがって自己の可能性である。 …想像力(ファンタジー)を巡らせることとはつまり自分について反省することであり、逆説的に自分とは反省によって形成されているという考え。直感的にこれはかなり真理に近づいた考え方に思える。 ◎彼は自己自身であろうと欲しないことを仕事として時間をすごしているのであるが、それでいてその自己自身を愛しているほどに十分に自己なのである。 …これはとてもアイロニックな考え方で好きだ。人は理想の自分を求める故に今の自分ではないものになりたい、変わりたいと欲して生きているが同時にそれは自己愛であり、十分に利己的な考え方なのだ。 ◎何故なら異教徒は自分の自己を神の前にもっていないからである→→異教徒は最厳密な意味では罪を犯したことがないというのもまた真なのである、なぜというに彼は神の前で罪を犯したのではないのであり、そしてあらゆる罪は神の前で起こるものだからである。 …宗教学的にはこの部分が一番興味深かった。ダンテのキリスト教観でいうと異教徒は全員罪人であり決して天国にはいけない。しかし実存主義的キェルケゴールの立場から見た宗教観では、罪という概念そのものが神の前で起こるものであり、(キリスト教的)神の存在しない異教徒にとっては罪という概念そのものがないのである。これはとてもキリスト教主体の考え方で実際には宗教ごとにそれぞれの「罪」が存在するだろう。しかし、罪という概念そのものが何らかの社会的な相対によって生じるもので、本質的に突き詰めてしまうとこの世に存在し得ないのだという考えはザ・実存主義って感じでおもろい。 今回の読書で読み解けなかった部分もいずれ再読して理解を深めてみたい。

Posted byブクログ

2022/11/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

むかし読んだ。たぶん。いや、たしかに目は通した。根拠のない甘ったれた希死念慮から逃げきるために藁をもつかむ思いだった。死が答えではない、という事だけは本能的に分かっていたので、いろんな宗教に答えを求めていた時期。仏教に人の致死率は100%だよね、とサクッと言われて「そうだけどさ、ひゃー」という気分で。イスラム教にはあなたの生存率は神のみぞ知るよね、と言われて「そうだけどさ、ひゃー」となって。そしてキリスト教関連(キリスト教では自殺を宗教として禁じてる)の本書、、、ケムに巻かれた(笑)。とりあえずめっちゃ頭の良い過去の哲学者たちがこんなに真剣に考え尽くして資料残しているんだから、バカな自分が何考えてもだから何なのさー、っていう諦めはついた。人には絶対に勧めない本だけど、必要なひとが必要なときに出会ってしまう未来永劫に必要な本だろうと勝手に思う。 ちなみに星2つなのは、自分の苦しみを考えるヒマがあったら生きることを考えよ、苦しんでる誰かを支えることを考えよ、と世界中のヒーローたちが悪と戦っている姿をいつも見せてくれているから、だ。しかし世界中の誰も信じられないとき、(それは自分自身を信じられないのと同義だが)この本に出会えたならば、それはなにか大きな力が投げた最後の蜘蛛の糸だと信じ怯まず掴んでいいと思う。

Posted byブクログ

2022/08/04

「まんがで読破」シリーズで読んだものの、同タイトルが見当たらなかったので原著にて記録。この手の哲学は共感も否定も感情が湧きづらいが、全体的にはふむふむ理解できる、という感じ。 備忘メモ: 感性的な生き方=刹那的、外側にあるものに流されるがまま、自分自身に無責任な生き方 倫理的な...

「まんがで読破」シリーズで読んだものの、同タイトルが見当たらなかったので原著にて記録。この手の哲学は共感も否定も感情が湧きづらいが、全体的にはふむふむ理解できる、という感じ。 備忘メモ: 感性的な生き方=刹那的、外側にあるものに流されるがまま、自分自身に無責任な生き方 倫理的な生き方=自分の本質について内省する生き方 死=選択できる意識の自由が死ぬこと 3つの絶望 1.自己の本質を知らない絶望 2.本来的な自己になろうとしない絶望 3.非本来的な自己になろうとする絶望

Posted byブクログ

2022/07/19

感想 絶望が死へと繋がるのは現代も当時も同様。しかし本書で扱われる絶望は、現代のものとは少し様相が異なるのではという疑問を拭うことができない。

Posted byブクログ

2022/04/04

【心に定規があったとしたら】 私には、むずかしすぎた……。 かろうじて目で文章は追えるものの、書いてあることがさっぱりわからないまま読了(涙目)。 『死に至る病』という書名と、冒頭に掲げられた「死に至る病とは絶望のことである。」という文章から、人生に苦しむ人への処方箋のような内...

【心に定規があったとしたら】 私には、むずかしすぎた……。 かろうじて目で文章は追えるものの、書いてあることがさっぱりわからないまま読了(涙目)。 『死に至る病』という書名と、冒頭に掲げられた「死に至る病とは絶望のことである。」という文章から、人生に苦しむ人への処方箋のような内容を期待して読みはじめたけれど、甘かった。 おそらくこの本の核心と思われるキリスト教信仰や人間の心理の分析はほぼほぼわからずでしたが、具体例としてあげられる絶望する人間のありようが、「こういう人、いる!」の連続で、キルケゴールの人間観察力の鋭さが印象に残りました。 それから、ふとした瞬間に、心に残る言葉に出会えるのが、古典の良いところ。 「自己が何に対して自己であるかというその相手方が、いつも自己を量る尺度である。そして質的にそれの尺度であるところのものは、倫理的にはそれの目標である。」 例えばこうありたい、という目標があったとしても、心の中の評価軸、定規の単位が目標と異なっていたらちぐはぐだし、意図していない方向にひっぱられてしまうこともあるだろうなあ、と。 現実におもねるでもない、はねつけるでもない、そんな尺度をいつか私ももつことができるだろうか、と思いつつ、読み終えた一冊でした。

Posted byブクログ

2022/03/27

翻訳されたものとはいえど、哲学者の書いた哲学書そのものである為、読み進めるにはそれなりの時間を要すると思った方がいい。哲学研究者などの専門家でもない限りは、キルケゴール哲学の解説書または入門書を読んでおけば十分なように思う。

Posted byブクログ