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英仏百年戦争 の商品レビュー

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73件のお客様レビュー

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2013/07/28

私が初めて教科書以外で、世界史に触れた本です。 そして世界史というものの見方が大きく変わることとなった一冊でした。 今までの教科書や授業は”現代的な枠組み”を用いて歴史を振り返っていますが、この本では当時の人々の感覚に近づいて話をすすめていくので、先を知りたい気持ちによってするす...

私が初めて教科書以外で、世界史に触れた本です。 そして世界史というものの見方が大きく変わることとなった一冊でした。 今までの教科書や授業は”現代的な枠組み”を用いて歴史を振り返っていますが、この本では当時の人々の感覚に近づいて話をすすめていくので、先を知りたい気持ちによってするすると読み進めていくことができました。 また要所要所で家系図があるので流れもとらえやすかったです。

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2013/07/18

古本で購入。 これは久々の目からウロコ本。 高校世界史レベルの知識だと、「百年戦争」の図式は  イギリスVSフランス てなところだが、実際は  フランス人のイングランド王VSフランス人のフランス王 という、フランス人同士の王座を巡る闘争だった。まず、ここで「おぉ」と思...

古本で購入。 これは久々の目からウロコ本。 高校世界史レベルの知識だと、「百年戦争」の図式は  イギリスVSフランス てなところだが、実際は  フランス人のイングランド王VSフランス人のフランス王 という、フランス人同士の王座を巡る闘争だった。まず、ここで「おぉ」と思わされる。 いや、そもそも当時は「イギリス(=グレートブリテン)」も「フランス」もなかったんだよ、という時点で「確かに!」。 そしてこの戦争を通じて今言うところのイギリスとフランスが形作られる、著者の言葉で言えば「英仏が百年の戦争をしたのではない、百年の戦争が英仏をつくったのだ」。 事ここに及んで「なるほど!!」。 百年戦争は単なる領土争いではなく、両国にとって国家の仕組みを大きく変革させる一大画期だったわけですね。 実はこれらはよくよく考えればわかりそうなこと。 イングランドを征服したのは「ノルマンディー公」だし。当時のスコットランドはイングランドと別個の国だし。 でもそういうのを無視して「百年戦争」というひとつの出来事で覚えてしまうから、いかんのだな。 ついでながら、教科書的な意味での「百年戦争」の期間だけではなく、その前史・後史を合わせて著述されているのがより理解を深めてくれる。 「戦史」と言うより、ある意味「建国史」と言っていい。 それにしても人物が区別できん。名前のパターン少なすぎ。 一体何人のルイやシャルルやジャンが現れたことか!

Posted byブクログ

2013/02/16

百年戦争について。英仏といいつつ戦っているのは同じフランス人であったことに衝撃を受けた。またジャンヌ・ダルクはかなり有名だが、当時の扱いは小娘程度だったようだ。歴史系の書物は自分には読み難くなかなか頭にはいってこなかった。

Posted byブクログ

2012/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

それは、英仏間の戦争でも、百年の戦争でもなかった。イングランド王、フランス王と、頭に載せる王冠の色や形は違えども、戦う二大勢力ともに「フランス人」だった。また、この時期の戦争は、むしろそれ以前の抗争の延長線上に位置づけられる。それがなぜ、後世「英仏百年戦争」と命名され、黒太子エドワードやジャンヌ・ダルクといった国民的英雄が創出されるにいたったのか。直木賞作家にして西洋歴史小説の第一人者の筆は、一三三七年から一四五三年にかけての錯綜する出来事をやさしく解きほぐし、より深いヨーロッパ理解へと読者をいざなってくれる。

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2012/08/31

イギリスとフランスの成り立ちがよく分かった。こういう概観をざくっと掴める本を最初に読めば、歴史はもっと分かりやすくて面白くなるのかも。シェイクスピア症候群、知らなかった。歴史上にはこういう思い込みが沢山あるんだろう。

Posted byブクログ

2012/05/09

「英仏百年戦争はあったのか?」と問うところから、終章まで一気に駆け抜け、概念の再構築をしてくれる。 「イギリス」「フランス」の成立を、制度と文化から描いているが、なぜ「英仏百年戦争」なのか、それがぴしりとわかる明晰な内容。 この本を読んでから年表を見たり、記号にしか見えなかっ...

「英仏百年戦争はあったのか?」と問うところから、終章まで一気に駆け抜け、概念の再構築をしてくれる。 「イギリス」「フランス」の成立を、制度と文化から描いているが、なぜ「英仏百年戦争」なのか、それがぴしりとわかる明晰な内容。 この本を読んでから年表を見たり、記号にしか見えなかった王や諸侯、諸領をみると、それらが有機的に繋がって読めるようになった。 同時期の「神聖ローマ帝国」についても併読するために、菊池先生の「神聖ローマ帝国」(講談社現代新書)を側においておきたい。 良き本だった。 良い本から始めると、芋づる式に良い本につながるなぁ。

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2012/04/11

小説家佐藤賢一による百年戦争の概説。さすが佐藤賢一だけあって文章が上手く、百年戦争の概要を学ぶ上では入門書の役割を果たしていると思う。しかしながら、「百年戦争」と銘打っておきながら、戦争描写について詳細なところが少ないのは如何なものか。確かに政治的な問題に主眼をおくのは間違ってい...

小説家佐藤賢一による百年戦争の概説。さすが佐藤賢一だけあって文章が上手く、百年戦争の概要を学ぶ上では入門書の役割を果たしていると思う。しかしながら、「百年戦争」と銘打っておきながら、戦争描写について詳細なところが少ないのは如何なものか。確かに政治的な問題に主眼をおくのは間違っていないけれども、やはり百年戦争当時の個々の戦争を詳しく説明してほしかった。

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2012/04/07

とにかく新書を10冊読み切ろうキャンペーン二冊目。再読。百年戦争開始時は国という概念は浸透しておらず、領主vs領主の戦争として始まったという歴史観を元に、百年戦争の流れを追っていく本。著者が小説家であるだけあって読みやすい。読み物として楽しめる。巻末に年表と英仏王家系図がついてい...

とにかく新書を10冊読み切ろうキャンペーン二冊目。再読。百年戦争開始時は国という概念は浸透しておらず、領主vs領主の戦争として始まったという歴史観を元に、百年戦争の流れを追っていく本。著者が小説家であるだけあって読みやすい。読み物として楽しめる。巻末に年表と英仏王家系図がついているのがポイント高し。広域地図がついていたらなお良かった。

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2012/03/14

14〜15世紀頃のお話 イングランドはフランスの一部だった 二大勢力はともに「フランス人」であった。 国の感覚は希薄で、領地の感覚が一般的であった 戦争を通じて、中央集権国家が誕生した 大陸はフランスのものになり、それから随分後イギリスは海洋国家となった

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2012/03/01

最も好きなゲーム、「ファイナルファンタジー タクティクス」の題材となっている薔薇戦争について知るために購入。 やたらと結婚しては相続し、子供が生まれ、財が諍いを生み‥読んでいてわけがわからなくなった。ただ、それは史実がそうだからであって、そういうものの中では恐らく割と読みやすい...

最も好きなゲーム、「ファイナルファンタジー タクティクス」の題材となっている薔薇戦争について知るために購入。 やたらと結婚しては相続し、子供が生まれ、財が諍いを生み‥読んでいてわけがわからなくなった。ただ、それは史実がそうだからであって、そういうものの中では恐らく割と読みやすい方だったんじゃないかと思う。 又、初めから国家があったわけではないということはある面衝撃的な事実で、歴史学を考えていく上で重要な示唆を得ることが出来たように思う。

Posted byブクログ